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短詩「夏バテの時間」p.4

夏バテになると
力が 入らない

脱力
脱力
脱力

脱落はしないまま
海月になっちゃお

あ でも
ここは海じゃねえ
海じゃねえ なら
どうする?

車で 行こうにも
暑いし あったま
パンクするぜ

海月だったら
山奥で
ひからびるや
ないかい!

もういいや
ここでいい
ここでいい

このまま
リラックスして
僕は死ぬのかな
いつか死ぬんだ

だから生きよう
そもそも生きていることが
死のように不思議なことさ

夏バテもそう
なぜ
このような一見
無意味に思えるような
生が存在するんだろう

ただ たしかに感じる
無意味のような怠惰な
幸福の 時間を