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人生初のヒッチハイクで学んだことが多すぎる

1ヶ月ほど前の話になってしまうが、人生初のヒッチハイクをしてみた。

ルートは海老名SAから名古屋。
女のヒッチハイク1人旅だ。


きっかけは自分の価値観の転換にある

そもそもヒッチハイクなんて、私には無縁のものだった。
いまだに外国に行くことすらなかなか賛成していただくのが困難な比較的厳しい家庭で育ったため、大学生になり、周りの人ががヒッチハイクをしている姿を見て、「よくやるなあ」と思っていた。ましてや、女の人がやると聞くと、危ないな...と驚きを隠せなかった。

そんなわけで、 ヒッチハイクなんて、もともと全くやる気もなかった。

しかし、内定先(ITのベンチャー企業)の唯一の女性同期の子が、とんでもなくヒッチハイクを楽しんでいる子だったのだ。

「ヒッチハイクやる女の子、同い年にもいたんや!すごい!」

これが私の率直な感想だった。

同い年、しかも会社の同期になる、言ってしまえば仲間であり切磋琢磨していく存在。

その子は、私が今まで「ありえない」と思っていたことを軽々とやってしまえる子だったのだ。

私はその時気づいた。

「ありえないと諦めてしまう価値観のままでは、ベンチャー企業で働くことは難しい。だったら、自分が変わるしかない。」

私は教育大学からベンチャー企業に就職することを選んだが、ただ進むだけでは駄目なのだ。もっと貪欲にアンテナを張り続け、もがきながら前に進むしかない。

いざ、決行の日

午前10時半、神奈川の海老名SAでスケッチブックを掲げた。

なぜ海老名から始めたかというと、前日東京で知り合ったヒッチハイク経験者の男の子におすすめされたからだ。

ヒッチハイクをする上で、やはり安全面に不安が無いわけではなかった。しかし、高速道路に乗ってしまえば、目的をもって走る車が殆どだ。

海老名SAは歩いて行くことができ、利用者も多い。

はじめての挑戦。ハードルを下げることも、時には悪くないな、と思った。

掲げるまでは緊張で押し潰されそうだったが、掲げてしまってからはとにかく戦略家として頭を働かせることだけに集中した。

ヒッチハイクはマーケティングだ

初心者の私が思ったぐらいだから、これはもう言い尽くされていることかもしれない。

だが、事実そうである。

ヒッチハイクをするうえで、気を付けたことがいくつかある。それは「運転者の目線に立つこと」だ。

私は普段からドライブをよくするので、自然と身に付いていたといえばそうかもしれないが、これからヒッチハイクをしようと考えている人にはぜひ参考にしてもらいたい。

それは

①運転者に配慮した「どこまで」を明記する
②運転者に配慮した「どこ」に立つ
③運転者に配慮した「なに」を提供する

という、ざっくりいうとこの3つのことだ。


①運転者に配慮した「どこまで」を明記する

私が海老名SAから名古屋までヒッチハイクした際、SAには私以外のヒッチハイカーもいた。

海老名SAで彼らが掲げているスケッチブックの行き先は、「名古屋」「大阪」「京都」といったような、ざっくりとした、さらに少し遠いと感じるものだった。

うかうかしていると、彼らに先を越され日が暮れてしまう。そこで私は次の大きなSA、「足柄SA」と掲げることにした。

その結果....

伊豆旅行に向かう夫婦が停まってくださったのだ!

夫婦は私を乗せた後、他の人も拾おうか悩んでいたが、「私達は伊豆までだから、あの子達はちょっと遠いなぁ」と言って断念されていた。

近場までを行き先に掲げれば、それだけ車が停まってくれる確率が上がる。その可能性に賭けた結果、開始から10-15分ほどで海老名を発つことができた。

私はこの手法を最後まで大事にし、足柄の次は浜名湖、浜名湖の次は名古屋方面と掲げた。なぜなら、大きなSAでなくPAにすると、車の台数も減り、自分も休憩できなくなってしまう。「拾ってもらえる確率をいかに高めるか」を考える上で、どこを目的地にするかは非常に重要だった。


②運転者に配慮した「どこ」に立つ

これはかなりドライブの経験が生きた。
これはヒッチハイクを試みる全ての方に声を大にしてお伝えしたいのだが、

「車は急には止まれない」

のである。

だからこそ、ひろい駐車場をざっと見渡して、どこに立つべきか判断しなければならない。
車が合流しよく通る、かつ加速しきらない場所。


足柄ではこのような場所がなかなかみつからなかったため、少し場所を変えて駐車場からよく見える位置に立ったところ、すぐに声を掛けていただいた。車に乗る時の方が、乗ってからよりも声をかけやすいとその方たちはおっしゃっていた。

乗せていただいた方々には、今後にいかすためにもなぜ乗せていただけたかと、立ち位置や振る舞いなどもっとどういうことに気を付けたらよいかを逐一聞くようにした。

③運転者に配慮した「何」を提供する

ヒッチハイクは乗せる側にも非常にリスクがある行為で、そしてその中でも勇気をだして好意で乗せていただいている。
乗せてもらう側はその事を常に忘れず、感謝の気持ちを体現して「乗せてよかった!」と思っていただけるように努めるべきだ、と私は思う。

私はとにかく、こちらから話題を提供することはもちろん、乗せていただいた、その興味を満たせるような情報の提供に努めた。最近の大学生事情、スタバの実情など、少しばかりではあるが、いろんな話をし、また、いろんな話を聞いた。

降りる際には、キャラメルをひとつずつ渡した。(要らなかったかもしれないが、なにもないよりはましだと思った。)

個人情報のこともあるし、写真は撮らなかった。

それでも、たくさんの繋がりで満たされた。

この気持ちが、乗せてくださった方も味わえるような、そんな心掛けをヒッチハイカーは常に持つべきだと、やってみて強く感じたのである。


ヒッチハイクは一期一会。手を差し伸べてくれる人たちはとても温かい。その優しさに気付き、その人たちには直接返せなくても、周りの人にその優しさを返していけたら。

最後に。マーケティングだかなんだかんだつらつらかいたが、結局私が1番感じたのは人の優しさだった。

私は今日も見えない誰かと繋がり、助けられて生きている。

来年から社会人。今度は私が助けていく番だ。






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ここまで読んでくださってありがとうございました!今回とても長くなってしまい、それにもかかわらず最後まで読んでくださったこと、感謝致します。
今回は文章の長さの関係で文体も以前とは変えておりますので、読みにくいところもあったかと思います。申し訳ありません。

今後とも、何卒、よろしくお願いします。

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