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【前編】Life Quest~釜石で○○する人たちの多様な生き方〜第4歩目「ローカルガイド」×福田 学

本記事は、岩手県釜石市で人生を探求し生き方を自分でつくることに挑戦し、様々な活動に取り組むゲストの生き方に迫っていくイベント型オンライン番組『Life Quest』の内容のアーカイブ記事になります。
今回は、2020年6月29日に実施された、第4歩目「ローカルガイド」に取り組む福田 学さんをご紹介します。実際の放送についてはこちらよりご覧ください。

戸塚)本日のテーマはローカルガイドです。前半ではやっている取り組みや福田さんの視点からみたローカルガイドとは何かというところからお話しいただきます。

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ゲストプロフィール:福田 学/東京都出身。
東京で会社員として勤務する中で2011年東日本大震災を機に自分自身の生き方・働き方に疑問を抱くようになり、母親の出身地である岩手県にて観光業に関わりたいと強く思うようになる。4年前の一人旅で訪れた際に見た釜石の夕景に感動!その後、2017年6月から釜石ローカルベンチャーコミュニティ1期生として、サイクリングガイドと民泊事業の両方で釜石の魅力を県内外の多くの方へ体験して貰うべく、活動を続けている。協力隊卒業後の4月より(株)かまいしDMCへ入社。現在は根浜シーサイドスタッフとして勤務している。

ローカルガイドとは?

戸塚)まず「ローカルガイド」とは何でしょうか?

福田)このローカルガイドというのは言葉として正式には登録がないので、それぞれローカルとガイドの定義を参考にしています。ローカルは、その地方に限定される特有なこと。また、そのさま。風俗・自然・情報などにいう。ガイドの方は、案内人。(山岳ガイドや観光ガイドなど)一般的なその2つの言葉があります。

戸塚)ローカルガイドのいう言葉自体はないんですね。そのため、この「ローカルガイド」という言葉そのものが福田さんの活動を表しているかもしれませんね。実際のローカルガイドのイメ―ジが沸かないと思うので早速取り組みのご紹介宜しくお願いします。

《ローカルガイドの取り組み》

事例①サイクリングガイド

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福田)この写真は、釜石で私がガイドを行なっているサイクリングコースの1箇所です。高台のところから見える三陸のリアス地形のこの綺麗な景色を見ながら、当日参加いただいた方に各ポイントをご案内します。

サイクリングガイドを始めたきっかけは、私は小さい頃から東京で育ったのですが、私の母親の出身地である岩手県一関市に毎年夏には帰省していました。
岩手の夏は良い場所だなと思いながら、将来岩手に関わりたいなと思うようになりました。震災を機に観光に興味を持ち、色々な縁があって釜石に来ることになりました。釜石の魅力を域内外の人に伝える手段として、サイクリングガイドを選びました。釜石では、若い高校生ぐらいしか自転車乗ってる人あんまり見かけないですよね・・・東京では普通に見かけると思うのですが・・・

戸塚)結構自転車だと地形がしんどいですよね。

平元)私も2年前一緒に福田さんのガイドで連れて行ってもらいましたが、正直最初は三陸はドライブで充分だと思っていました。でも、自転車で走ると海の匂いとか肌にあたる風など五感がすごく味わえて全然肌で感じるのは違うなと感動した記憶があります。また、写真に写っている自転車もとても乗りやすかったです笑

戸塚)自転車とてもかっこいいですよね!

福田)この自転車はパナソニックさんの電動自転車で、ハンドルの部分がフラットになっているので、ママチャリを乗ってる人も握りやすいハンドルです。乗りやすくて、高性能のものなので、これを選びました。

平元)福田さんがこれに乗りながら、優しく「次曲がりますよー」「気を付けてくださいー」とか言ってくれて先導してくれるんです!懐かしいです・・

福田)このヘルメットもBluetoothが使えて、4人で同時通話ができるんです!

平元)すごい!感激です!

戸塚)ついつい性能の話で盛り上がってしまいましたが、何と言っても五感で感じるというのが素敵ですよね。景色を生で見るというのも印象に残りますし、そこに行き着くまでの海の匂いや海の音が素敵だなと私も体験して感じました。

福田)三陸ならではの海岸線の景色や山と海との距離が近く潮の匂いと森の匂いも感じられます。また次から次へと景色も変わっていくので、あまりガイドを話すぎるよりも音や自然を感じながら走ってもらうことがいいんじゃないかと思い、そういうところも大切にしています。

事例②民泊事業

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福田)私のもう一つの事業で民泊をやっています。実はコロナの影響で現在休業中ですが、この写真は去年のちょうど7月ごろです。釜石ではウニ漁がある6〜8月頃に、当日獲れたウニを民泊で宿泊されている方に地域体験として実際にウニ剥きを体験してもらっています。

その完成形が写真左上のウニ丼になります。私は釜石に来て東京で食べていたウニと現地で食べるウニは全然違うことに気づきました。

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平元)美味しそう・・やっぱり自分で殻を剥いて食べるという現地ならではの体験ができるというのがやっぱりいいですね。

戸塚)ここはどういうところにあるんですか?

福田)私の自宅兼民泊なんですが、近くに漁港や高台があり、漁師さんとの繋がりもできてこのようなコンテンツを提供できています。

戸塚)漁師さんの浜の暮らしをそのまま体験できるような…

福田)毎朝窓から、漁港の風景やリアス海岸が綺麗で、地元の方は当たり前のようにこの景色を見て住んでいますが、こう言った風景が見える暮らしがいかに豊かで幸せなことか私も住んでみて初めて感じるようになりましたね。

戸塚)現在はコロナで休業中ですが、早く皆さんに来て頂けるようになったらといいですね。

事例③根浜海岸のキャンプ場の運営管理

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福田)私はこの4月からかまいしDMCという会社に所属しています。

ここは根浜という釜石市内でも有名な海水浴場だった場所で、キャンプ場「根浜シーサイド」が2019年の7月にオープンしました。去年はラグビーW杯の関係で一般利用ありませんでしたが、今年からは一般の方も利用でき、私も4月から立ち上げに関わっています。

子供向けのイベントで同じ岩手県の北上市から職人さんを呼び、石窯作ってもらって、子供たちが貝殻などで石窯に装飾しピザ窯を完成させたり、実際にピザ窯でピザを実際に作ってもらったりしています。

平元)このキャンプ場って全部震災で流されてしまったところで、最近復旧されたキャンプ場ですよね。

福田)そうですね。ここにも根浜地域の集落があり、その跡地を利用しています。
かつてここにはキャンプ場や観光客向けの施設がありました。震災前にこの地域に住んでいた方が、以前家があった場所を感じにこのキャンプ場を訪れることもたびたびあります。

戸塚)この写真に写っているのは地元の方たちでしょうか?

福田)ここに来ている子供たちは、釜石市内の子供達ですね。

戸塚)キャンプは旅行客が楽しむイメージも強いので、地元の方々に親しまれるキャンプ場というのが素敵ですね。

平元)ここは震災時流されてしまった場所ですよね?

福田)はい。元々ここに集落がありました。その跡地にこのキャンプ場を作りました。

戸塚)元々住んでいた地域の方々の反応はどうでしたか?

福田)やっぱりキャンプ場がオープンしてから、以前住んでいた方々が見に来られたり、思い入れがある方が来てくださっていました。

戸塚)地元の方々からも親しまれる場所になってきているんですね!

わたしにとってのローカルガイド

戸塚)3枚の写真から、取り組みを紹介していただきましたが、ここで福田さんの思うローカルガイドとはというのを教えてください。

福田)私のローカルガイドとは、こういうことです!

『釜石ならではの絶景や暮らし、文化、歴史、地域体験を通じ、釜石に住んでいるからこそ感じられる魅力を訪れた方におもてなしする案内人。時には地元の人と観光客をつなぎ、釜石ファンを増やすのが私のミッション』

戸塚)釜石の絶景や暮らし、また地元の人とお客さんをつなぐ役目は、もしかしたら福田さん自身がよそ者である観光客の気持ちもわかり、地元の方とも一緒に今取り組む中で地元の方の気持ちもわかる福田さんならではのポジションなのかなとも感じます。

ー後編では、福田さんご自身の人生について探求していきます!

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