見出し画像

「大企業かベンチャーか」就活生の悩みを先輩にぶつけてみたら学べた“ある視点”とは


私は、高卒の就活支援を行う会社で長期インターンシップをしていましたが、その会社はベンチャー企業で、評価制度や教育制度が整っていなくて、働いていくうちに「私はベンチャー企業が向いていない」と思うようになりました。そこで20卒の佐々木さんに「大企業とベンチャーでは全く違うのか?」と相談をしたところ、他の就活生からもよく、「大企業かベンチャーどっちがいいか?」と相談を受けているそうなので、その内容を皆さんに共有したいと思います。

(ちなみにインターンでは法人向けの電話営業、サービスを使ってもらうために高校訪問などをしていました)

[協力:佐々木尊亮 西南学院大学 商学部経営学科 4年生 西南ベンチャーサークル立ち上げ代表 リクルートやサイバーのインターン経験 内定承諾先はLeverages]



1.優秀層は大企業に行かずベンチャーに行く


皆さんは漠然と「大卒は大企業に就職する」というイメージを持っていませんか?しかし、就活事情をよく見てみると、“ベンチャー志向”の学生が増えてきているんです。以外にも、大企業に行きそうな東大京大慶應早稲田などの難関大出身者、つまり優秀層こそが、ベンチャーに行く人が増えてきています。


2.大企業は終身雇用が崩壊している


では、なぜ優秀層はベンチャーに行くのか?それは、大企業は終身雇用がなくなりつつあるという社会の現状を分かっていて、かつ優秀層はベンチャーで活躍できる事実があるからなのです。また安定志向から、挑戦志向へと変化していることも考えられます。コチラの記事でも話しましたが、今、日本の大企業は利益が出ている会社でもリストラが行われたり、と会社が個人を守る時代は終わりつつあります。



『副業』という言葉を目にしたり耳にしたりする機会が増えたのもこの時代の流れによるものです。ベストセラーの『転職と副業のかけ算』という本の中でも、大企業に入ることをゴールにせずに、個人で稼ぐ力が求められていると書かれています。自分の市場価値を高めることが必要なのです。


(※この本、本当におすすめ…!ぜひ読んでない方はAmazonでポチ☝)


3.人気ベンチャー


では、どんなベンチャー企業が人気なのかというと

リクルート

サイバーエージェント

楽天

DeNA

レバレジーズ

Speee

ビズリーチ


4.ベンチャーの3つの選び方


佐々木さんは

1.創業社長が生きている

2.会社の成長率が高い

3.一人当たり売上高が高い

ベンチャーに行くのがおすすめと話します。

詳しく言うと…

1創業社長が生きている

ベンチャーの魅力は、創業社長と距離が近いことです。将来起業したいと思っている人、事業を創る力を身につけたいと思っている人は、創業から大企業になるまでのプロセスを社員として経験できるのはお得。

2会社の成長率が高い

採用する目的は、規模の拡大による人手不足欠員補充です。会社の成長率が高い(=規模の拡大)と新たなポジションが生まれるので、そのための採用となります。後者はやめる人が多いのでただ欠員を補充するイメージ。(まさに私のインターン先がこのタイプでした。私も4か月で辞めました。)

3一人当たり売上高が高い

これは会社の稼ぐ力のことです。売上高÷従業員数で出すことができます。

例えば、(株)ブリーチというベンチャーは 売上高25億÷従業員数10人=一人当たり売上高2.5億の計算に…!すごい…!

つまり、一人当たり売上高が高い会社は稼ぐ力が高いため、会社の規模が小さくても社員の生産性を高める仕組みが整っていたり、業務改善ツール、採用、新規事業への投資、福利厚生、給料等にお金を使える余裕があるということが予想できます。


また、インターンに行った佐々木さん曰く、メガベンチャーと言われるリクルートや、サイバーエージェント等は、既に大企業であるといいます。

(リクルートでのインターン時の写真☆)

例えば、ベンチャーの代名詞であるリクルートホールディングスは創業57年目。創業者は既になくなっていて、会社の規模も日本で10番目の大きさなのです。ベンチャー企業と思って入ると、かなりギャップを感じるかもしれません。また、メガベンチャーになるまでの過程を経験した優秀な社員さんが要職についているため、大企業以上に出世をするのは難しかったりします。


5.裁量は、活躍して初めて手に入る


ベンチャーに入れば裁量がもらえる!!と思っていると大間違いです。

入った先で成果を残して初めて本当の意味での裁量が手に入るのです。従ってベンチャーに入って裁量を得るにはちゃんと入社後活躍ができるかどうか?が大事です。

佐々木さんは、「リクルートみたいなメガベンチャーを創る経験ができて、自分が価値発揮できそうな会社はどこか?と考えて、レバレジーズが最も適していると考えて意思決定した」と言っています。

(Leveragesでのインターン時の写真☆)


6.しかし!軽率なベンチャー志向に警鐘を鳴らしたい


「もう大手志向は古いんだ!」「リスクはありそうだけど、何でも挑戦できそうなベンチャーがかっこいい!」と思ったあなたはちょっと注意が必要です。

まず、ベンチャーに行く人は色んな会社から「一緒に働かないか?」とオファーが来るような優秀人材であることが前提です。具体的に言うと、見抜く力、主体性、当事者意識、地頭、思考力を持っている人。先ほども話したように、ベンチャーでは仕組みが整っていない環境の中で働かなければなりません。その仕組みを作る側なのです。

あと、意外とベンチャーに行く人は目先の給料は気にせず、ベンチャーで働くことをリスクと思っていない人が多いです。だから、「福利厚生がない」とか「残業ばかりで嫌だ」と思う人はベンチャータイプではなさそう。


(↑東大生がベンチャー企業に就職することをどうやって決めたか?についての記事です)


7.就活生が持つべき視点


そもそも、なぜ大企業が福利厚生をできているのか?と考えたことはあるでしょうか?

理由は2つあって
①人が抜けても回る仕組みができていること②売り上げが上がっていることがあります。①についてはよく大企業は『大きな豪華客船』、ベンチャーは『手漕ぎのボート』と言われているのですが、誰かが休んでも進める仕組みがあるのが大企業、誰かがいないと止まる仕組みなのがベンチャーということです。



②についてはそもそも長期休暇のお金はどこから支給されているかというと、もちろん、会社の利益から出ています。だから『利益が出る仕組み』がないベンチャーに、福利厚生がないのは当たり前なんです。なぜなら利益を新規事業に回すことが大優先だから!

そしてなぜ大企業は長期間新卒を研修することが可能なのか?これも同じで、『利益が出る仕組み』が構築できているからです。だから、大企業だと、しっかり整った環境の中で良い働き方が学ぶことができます。


最後に


一見、この記事は矛盾しているように思えたかもしれません。伝えたいことは、大企業に行くこと、ベンチャーに行くことをゴールにすることを目的にすれば成長はそれまでだし、「大企業は終わってる、だから副業をするべき、ベンチャーに行くべき」と誰かが言えば、「ベンチャーに行く」とその通りにしていては、思考が停止しています。「本当にそうなのかな?」「自分が働くうえで大切にしたいもの、価値観ってなんだっけ?」って自分の頭で考えながら、色んな人の価値観や意見とすり合わせていけば、本当の自分の価値観や意見が出てくると思います。

私の記事も私の一意見。今回は佐々木さんの協力のもと、話を聞いて、自分なりに考えて、言葉にしたものです。だから皆さんもこの記事をきっかけに色んな価値観に触れたり、自分の頭で考えたり、自分の主張をしたりしてほしいな~と思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?