対アオリイカ戦 2回目 堂尻川河口
季節: 9月
時間帯: 夜
天気: 曇→小雨
気温: 寒い ★☆☆ 暑い
風: 弱い ★★☆ 強い
濁り: 澄んでる ★★☆ 濁ってる
キャスティング回数: 10回くらい
アタリ回数: 0回
釣果: 0匹
釣果0の連続回数: 2回
アオリイカが釣れる確率: 0/2 → 0%
釣り方:
マニュアル通りの、ケミホタルでのエギング
特記したい出来事:
これまで釣りでワースト2くらいに、本能的に生命の危険を感じた
初めて新品のルアーを1投目でロストした
PEラインをルアーに直結すると、数投でノットが抜けた
夜
茂み
孤独
小雨
雷雲
それらが、今回の釣りを象徴するキーワード
最悪の中で、かろうじて次回への希望を見つけた釣行になった
1回目のエギング
では、自己流で遊んだ結果
アタリが0回で、何が合ってるのかも分からなかった
そこで、さすがにマニュアルを読んだところ
フォールは10秒、ボトムまで落とせ
と書かれてた
前回は3秒フォールさせてはシャクってたので
イカが抱きつく暇がなく、釣れるはずなかった
10秒って知っちゃったので
早く試したくて、釣りの機会を探してたけど
金沢は夏が終わって雨ばかりになり
チャンスが来ない
昼が雨で、夜だけ曇りになった日に
妥協で出発した
これが誤りだった
1回目の釣り場は、田んぼからの土砂が
徐々に堆積するのか、河口が以前よりシャローになってて
シーバスが0匹なことが目視できちゃうので
エギングのついでに、シーバスを期待できる程度の河口として
別の防波堤に向かった
これも誤りだった
堂尻川河口は、道路から海岸線までが遠い
高速道路の高架をくぐり
川への落下ギリギリの場所を通り
虫だらけの茂みを通り
古いお墓の横を通り
暗闇の向こうに防波堤が見えたあたりで
私以外のヘッドライトの光がないことに気づいた
1人で夜釣りをしたのは
以前に1回あったけど、トラウマで記憶を消してる
なんで!
昼は防波堤を取り合いしてるくせに!
夜に来ないんだよ!
……と思ったけど、普段なら誰かが来てるはず
この日は昼が雨だったから……
いちおう、予報では夜は雨でないと出てた
これも誤りだった
予報は外れることもある、って当たり前のことを
この時点では思い出してなかった
クレイジージャーニーは超危険だけど
無事に帰ってきたから放送できてるワケで
まだ無事に帰れるか分からない
今の状況は、クレイジージャーニーよりヤバイって
だんだん自覚してきた
仮に、防波堤に荒波がどぱぁ!どぱぁ!ってなってたら
釣らずに帰ってたと思う
でも、波は静かで……
この程度の不安でいちいち帰ってたら
アオリイカを釣るチャンスは、ずっと来ないんじゃあないか?
この程度の怖さは
皆は克服してるんじゃあないか?
いま帰ることは贅沢であって
2度と夜にアオリイカを狙わないと決断するくらいの
重みがあると思った
砂浜に降りる時も
防波堤に入る時も
ホントに釣るの?
釣って良いものなの?
でも、ここで帰ったら……
って、思考がループしてた
初めてケミホタルをセットして
エギを垂らした
シーバス狙いだったら水面を照らすのは悪手だけど
アオリイカは逆かもしれないし
夜の日本海の水面を見た
あ……これダメなやつだ
って直感した
波がなくても死を感じる
実際、石川県の防波堤の歴史の中で
1人も死んでない防波堤なんて、ほとんど無いだろう
すべてが事故現場で
今そこに、1人でいてしまってる
水中はまったく見えない
雨の後で透明度が低いのもあるだろうけど
光る細かな粒が、視界を移動しまくって見にくい
なに……? この粒……?
って、ほおや髪を触って、初めて気づいた
霧状の小雨が降ってる……!
かまいたちの夜の「こんや、12じ、だれかがしぬ」の
じゅわーん音が、想像で聞こえた
防波堤は2本あり
対岸の防波堤にぶつかる波の音が
時々、シュワッ!って大音量で聞こえる
波のザザー以外に音がないので、聴力が過敏になり
そこに衝突音や破裂音が来ると、叫び声に聞こえる幻聴も起きた
釣り自体も、呪われたように
何かがおかしい
確率を無視して
初めてのことが起こる
やっと今日初めてリールを巻いた時
ゴリゴリした違和感に気づいた
買ってすぐなのに?
ちゃんと洗ったのに?
釣れないまま修理なの……?
ホントに直るの……?
私がヘタだからなの……?
って泣きたくなってきた
水中でのケミホタルを初めて見た
非現実に飲み込まれた防波堤で
その光だけが、ポジティブな要素だった
もう今日は釣る日じゃない
情報だけ得て、無事に帰るのが目的な日だ
ってあきらめて
光の強さで距離やレンジが分かるとか
数投ぶん学習して、エギングをやめた
帰ろう……と思った時
茂みにヘッドライトが見えて、ほかの釣り人がやってきた
その光は、もう1本の防波堤に来て止まった
あ、そうか……
私の光が見えるってことは、ここには来ないってことなんだ
来てほしかった……
でも、0人よりはイイか……
もうちょっと粘ってもイイのかな
って思ってしまった
波の音に混じって
時々ゴパァ!って、ボイル音もしてた
アオリイカ狙いだから、シーバスのチャンスって考えないようにしてたけど
1投くらいは試してイイんじゃあないか?
シーバスの入れ食いというものを経験してみたい
仮に、このシチュエーションが
何百回に1回の入れ食いなら、1投で分かるはず
1投もせずに帰りたくない
以前の釣行で、紫のルアーでタチウオが釣れてたのを見たので
今回までの間に
紫のサイレントアサシンを買っておいた
それをいま試す!
結果、原因不明の高切れで
初めて1投目でロストした
PEラインは、定期的に触ってカサカサがないことは確認してた
エギを外す時に、ちゃんと調べて納得したから投げた
ラインが先端のガイドを巻き込んでないことも
リーダーとの結び目が、垂らしに含まれてることも確認した
これらをチェックして高切れなんて、今まで経験なかったので
キャスト後の1巻き目で、重さの感覚がなかった時
何が起きたのか分からず
運を操作する系のスタンド攻撃を食らってると思った
ショック状態のまま
ショックリーダーを結ぶモチベーションがなかった
次に投げるルアーも、どうせロストするんでしょ
って気分だった
ダイソーの200円ルアーがあったので
それをPEラインに、クリンチノットで直結してみた
ロストするかの実験
って投げやりな気持ちだった
投げてみると、ちゃんと耐えた
2投しても大丈夫で
魚がフッキングさえしなければ、実はリーダーって必要なかったの?
って疑った頃
4投目くらいに、ノットが抜けた
やっぱダメなのね、分かってたけれど
って、精神的にヤバくなってた
ヘッドライトは防波堤の地面や
水面を可視に変えることはできても
見えない雲を、見えるようにはできない
この日は月も隠れてて
雲があるってことは分かってたけど
雲の種類は分からなかった
風が出てきて初めて
この日の、最大の危険が何なのか
しかも、それが
直後に発生する確率が0でないことに気づいて
本能的に毛が逆立った
かみなり雲が真上に来てる……!?
1発目がロッドに落ちるなら
1回ゴロゴロ音を聞いたら帰ろう、は通用しない
次の瞬間には死んでるかもしれない
ラインが少し絡むくらい無視して
大慌てで撤収した
もう1人は残ったままだったし
その日に死亡事故があったとは聞いてないけど
帰ったのは正解だったと思う
もう運を使い切ってた感じがしてた
そうやって後日に振り返って
初めて気づいたことは
もう1人の釣り人が、もし同じ防波堤に来てたとしたら
やっぱりお互いに挨拶はしてたはず
会釈で済めば良いけど
釣果の質問をされたとしたら、発声を避けられない
3人目がいない暗闇でそれは
生殺与奪の権を、相手に握られることになってた
夜の釣りは、少なくとも
自分以外に2人いる場所じゃないと
試してはいけなかった
あと、1投だけでロストしたサイレントアサシン
1リトリーブもできなかった
でも、考えてみると
ホントにあの状況が入れ食いで、フッキングしてたら
もっと困ったことになってた
アオリイカ狙いだったし
茂みで邪魔になるので、ランディングネットを持ってなかった
経験上、河口や港にシーバスが入ってきた
って分かることは時々ある
その時、アオリイカ狙いをやめて
シーバスに変えるべきなのか?
ケミホタルを外してでも?
それとも、ケミホタルはシーバスに対して
メリットにもデメリットにもならない……?
ランディングネットを常に持ってなければ
その選択の自由もない
防波堤では、今日はランディングネットのいらない日!
というのは、無いのだって知った
リールのゴリゴリ音は
結局、修理に出さずに解決した
この左下の先は、スプールのラインと繋がってなかった
つまり、独立した短いラインが
なぜかサイドカバーの内側に巻かれた状態になってた
カバーを開けたまま巻いたことはないので
スプール側のラインが、カバー内に侵入してくる構造になってる
ってことになる
前回の釣行の最後に、ゴリゴリ音なんてしなかった
ってことは、釣行の後のメンテの時に
なにかミスが起きたのだと思う
写真を見ても、全体的に
PEラインがスプールから浮き気味だし
キャスティングのたびに、スプールに残ったラインに
いま出し入れしてるラインが、埋もれた感じになっては
パリパリ、ザリザリ音と共に
押しのけて表面に出てくる感じ
最初に150mぶんラインを巻いた時に、テンションの掛け方をミスった?
お店で頼んだことないので、基本ができてないのかも……
3回目は
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