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夫婦でシステムコーチングを受けたら、2人の大人が新たなコンフォートゾーン創りをする家族運営は簡単なことじゃないと気付かされた

これまで私自身がコーチとして活動を始めました、という話を発信することが多かったのですが、今回は自分が受けた話。更に、私が昨年資格を取得した1対1のパーソナルコーチングではなく、組織や家族などの関係性に対するシステムコーチングを受けた話です。

システムコーチングって(引用)

システムコーチングはシステム(=夫婦やチームなど関係性を持った2人以上の集団)に自らの強みやチャレンジ、潜在的な可能性に気づくことを促し、より良いあり方を自ら見つけだし自走することを支援するもの。関係性の状態を明らかにして前に進む為に手助けする。期待される変化の例は「対立、分断」から「協働、相乗効果」など。

パーソナルコーチが個人をクライアントとし1対1でかかわるのと異なり、
システムコーチはシステムをクライアントとして1対Nで関わるもの

参照:https://crrglobaljapan.com/program/?fbclid=IwAR0ZMuzixQGUpAcWmhLg8GyKxykDyUow7GVbnoVZVvl0F0EzIe_lKGrBDnc

結論:対話の質が上がった感覚

結論から先に言うと、私たちのパートナーシップにとって対話の質が高まったと言ったら聞こえはいいのだけど「ちょっと、もうちょっと踏み込むきっかけ」になったと思うんです。
わかったことは

  • 自分たちが思っている以上に『実は本音ってその場にだしあえてない』し、相手の理解も自分たちの理解もできてなかったりする

  • 私から見えている家族の今の姿と未来の姿、パートナーさんから見えているそれはまーったく違うので『すれ違ってぜーんぜん当たり前』

  • なーんも揺れがない状態が続くことの方がきっと希。個人の単位でさえ変わっていくのだから、関係性の質は変わっていくはず。家族って『その変化を超えていく協働なんだなー』

という感じです。

始めたきっかけ

もともとの割と2人で話はできる方だったと思います。価値観はわかりやすく違うので、互いの意見がぶつかることもありましたが、そんなのも楽しんでいたりしました。

変わってきたのは、子どもが生まれてから約半年がたった頃。私も社会との繋がりを作りたいと思い始めたり、パートナーの仕事が変わったりと言う転機を迎えていました。

その頃に、お互いが思う「今の関心ごと」と「未来の関心ごと」が大きく違うところにあると気づき始めました。
じゃあ、このまま「それぞれがそれぞれのコンフォートゾーン」を持ち続けて、相手の考えに触れないでおけばいいのでは、そうすれば激しく対立することもなく波風立つことなくいくのでは。と、考えたりもしました。

が、それでは一緒にいる意味ってなんだろう、と。
共に生活することを選んだ同士だから、共通の対象として家族のことは「協働」していきたい、と考えました。(主に私が)

少しの休息期間を経て、私たちの間にある「家族としてのあり方」を考えて変えていかなきゃいけない時が来たね、と認識を揃えた時がありました。

ただ、2人で話してみるとなんか上手くいかない。
まず、よくあったパターン1はこちら
超絶合理的に客観視点から論理的風に話を進めていく
de
なんとなくそれっぽい解決策に落ち着きがち。

でも、それでは本当に改善したいところには届かないのでパターン2はこちら
超絶感情的な部分を持ち込んで主観で感覚的な観点から意見を出していく
de
衝突しあって落ち着く先が見えなくなりがち。

ね、上手くいかない。
だいたいぷんぷんした空気が流れ始めて、はい、しゅーりょー(ピピーっ、選手退場ー)ですよ。

そこで、以前私も関心を持って基礎観点を学ぶコースを受けたことがあり、常々気になっていたシステムコーチングを思い出しました。当時システムコーチングを学び始めて上級コース(プロ資格を取るためのインテンシブコース)にいた先輩(かなさん*)にお願いしてコーチとしてついていただくことにしました。

*かなさんの情報は記事の最後にアクセス先を載せています
**カップルカウンセリングやセラピーとはまた違うアプローチだと思うのでその話はまた別途。(参照:https://ippjapan.org/archives/5847)

システムコーチングの流れとスタイル

私たちの場合は、このような流れでした。

第1回:コーチと3人で目的、課題を揃えていく
第2〜3回:話し合いたい課題、テーマに沿って深めていく、、、
第4回:完了
期間は約半年

流れは1対1のコーチングと大きな違いはなかったのですが、大きな違いは2人の話なのに誰かがその空間を見てくれていること。コーチは何かを教えたり、正したりするのではなく、2人の間に流れる様子を見て反映をしたり、聞こえることを整理し、。。、。たりしてくれました。

ここからはやってみてわかったことを収穫1、2で出してみます。体験側の理解と感覚なので適切な表現や説明ではない部分もあるかも知れませんが、ご了承ください。あくまで主観的な意見、です。

収穫1:意外と愉快な仲間たちに囲まれてた

関係性といっても実在する固有のものではないのでわかりにくいのですが、明らかに私たちの間には何か、が起こっているのは感じ取れました。システムコーチングではその関係性を「第3の存在®︎」と呼んで、独自の欲求と声を持つ別個の存在と捉えてくれます。時間を経る毎にその姿形が少しずつ変わってきて、そしてどうあってほしいよね、というイメージも持てるようになってきた、という変化があったと思います。

「今の関係を何かに例えると?」

第1回
パ「お互いに高速でパズルをはめているような感じ」
私「ぐらつくジェンガが倒れないようになんとかしている感じ」

当時の様子は、カレンダーを埋めに行っているような感じで、探り探りの業務連絡ばりです。
それから3~4ヶ月経った頃に第3の存在はどんな感じ?と考えてみると。

パ「ベイマック」
私「シャンロン」

動き系のものになってきました。この頃に出てきていたのはこれまではお互いに対して遠慮があったことです。様子見のコミュニケーションより前進させていきたいという感じでした。本当はこんな感じでいたいんだよね、というイメージが出てきたのだろうなと思います。それにしても、のほほんな感じのやつと何やら動きに落ち着きなさそうなやつ。性格出ますね。
更に2ヶ月経った頃には

パ「冷麺の器」
私「Funny(ミッキーのアニメに出てくる家のキャラクター)」

もはや何を意味しているのか、独創的な領域に入ってきました。
冷麺の器は、常に同じトーンでいることはないよね、ということで冷静になれる時も熱が入ってしまう時もある。それもあり、と受け止め始めてる、ということでした。
Funnyはディズニキャラクターによくある笑顔が特徴で陽気なポジティブエネルギー溢れるお家。山あり谷あり、むしろそんな上下しかないわけですが時に目の前で起こる事件的なことに焦、怒、悲が溢れるのだけど、離れてみると「そんなこともあるよね〜ははっ(ミッキー的笑い)」と笑い飛ばしている感じ。

まさかこんな感じでメタファを置くことになるとは。近しいところもありつつ、そんな風に思っていたんだねーやってみて初めてわかったことでした。

完了を迎える頃には、自分たちの関係を客観視しているような視点があるような気がしてきました。普段の会話の中では「今こんな感じだよね」と出てくることはなかったので、お互いの視点を確認するための新しいツールを手に入れた感じがします。

収穫2:いや〜そりゃむずいわ!

発信のレベルについての話。現実レベルには大きく3段階「数字や事実などの合理的な現実レベル」、「希望、夢、理念などの気持ちレベル」、「ざわざわもやもや直感レベル」あると教えていただきました*。それは発信内容の粒感や基準にもだいぶ影響してきます。(*各種正式な呼び方とは異なります。)

そして、もうお分かりかと思うのですが、私は圧倒的に直感レベルが高いです。
「何か、わからないけど何かある」
このレベルで発信しちゃいます。
一方で、パートナーは圧倒的に合理的な現実レベルです。

この違いは誰がみても自明なほどわかりやすいので、私も意識して伝わるように、内容や落とし込みレベルを選んでいるつもり、でした。 coachからの反映で気付かされたのですが、できてると思ってたけどできてなかった。もうこれに尽きる。

自分のこと、家族のこととなると熱が入ってしまうわけです。伝えこぼれがないように相手が受け取りやすいレベルで伝えるべきなのに、言い残しがないように自分の出しやすいレベルで出してしまう、という状態が起こっていました。
そしてパートナーは寄せようとしてくれていました。でもやっぱり起こっている出来事レベルでのやり取りがやりやすいのでそれを会話の結論に求めると鮮やかにすれ違っていたのです。そこに本音は出にくい。

私はビジネスの場面でも同じ様な壁にぶち当たったことがあるのですが、スキルとして少し乗り越えた様な気がしていました。しかし、一番身近な家族の空間でとなると、これはまぁ、もうコンフォートゾーンを大きく超えていく事態です。

ここで気づいたのは、私たちが取り組んでいるのは各々が個人のコーンフォートゾーンを確立して持っている2人が、協働して家族という名の1つのチームを運営するために、チームとしての新たなコンフォートゾーンを確認して作っていくことなんだということ。1人の人間がコンフォートゾーンを超える時に成長痛を感じる以上のことが行われている。それがどんなに簡単なことではないのか、ということに気づかされました。

勝手なイメージ

スポーツやビジネスより圧倒的に難しいなと思ったのは、

  • 目指す成果が明確でない(そもそも家族としての成果ってなんだ。)

  • 立ち上げフェーズでしかない(チーム発足時以外はだいたい先人/先輩がいてカルチャーができていたりする)

  • ビジョンミッションや事業など基準とする判断軸がない(それ作るところから?)

  • 種目の戦い方マニュアルとか存在しない


だから、個別特異性が高いからこそ答えはないのだし自分たちで創って行くしかないということなんですね。チームとしてはまだまだ発展途上にいるし、それでいいんだよな、と思ったりしたのです。

で、これからどうなの?

このシステムコーチングのプロセスを通じてお互いの特徴を改めて知る「自分たち探求」につながったかと思います。これからどうなっていきたいのか、という像を持てるといいなと考えていた当初でしたが、実は綺麗に言語化はされませんでした。自分たちで選んだ完了のタイミングだったので、この先続けていくと見えてくることもあるかもしれません。

そして今、私たちはどんなところにいるのか、というと対話することを続けるという選択するところまできました。やっぱりまだ衝突するしイライラもするんです。でも遠慮したり言わない、ということが少なくなったかなと思います。

今は2人の関係について話していましたが、実は息子やわんこも含めた4人の関係があります。子どもとの関わりの中でも、自我を発信できるようになっているんだなぁと実感する日々です。彼を含めた家族システムでまた話し合いができるといいなと願っています。

息子とわんことお散歩

最後に、コーチとしてついてくださったかなさん、本当にありがとうございました。どこに行くかわからない発信もその様子も受け止めて観て、聴いてくださり、私たちにとって「家族探求」となったとても大事な時間を共に過ごしてくださいました。

コーチかなさんの情報と連絡先
Twitter(横山佳菜子):https://twitter.com/kanakonground


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