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【杜若日記】駅で倒れてる人を助けようとしたらイケメンが降臨した話

●駅で倒れてる人を助けようとしたらイケメンが降臨した話●

今日はかねてより念願の…マキタの掃除機を買いに、家電量販店へ行ってきた。

あぁ、軽い!なんて軽いの!!
帰りの荷物も、掃除機持ってるとは思えないこのコンパクト感よ!!
足取りまで軽いではないか!!
ずっと欲しかったものを手にした喜びにワクワクする。

その帰り道。
夜19時過ぎのこと。
都心の地下鉄駅構内を歩いていると、壁際で地面に膝をつけバッグを床置きして頭を抱えるようにフラフラして苦しそうな人の後ろ姿が目に入った。

だ、大丈夫かな…
いや、とても具合が悪そう…
誰も声掛けないな、、、
何かの発作かしら、めまいでもしてるのかしら、これはお助けした方が!!

私ね、緊急に見える人に公共の場で人に声掛けるの、出来るの。
気付いた人は振り返ったりして気にしてたりするものの、誰も声を掛けない。

私はその人の前面へ回った。
「大丈夫ですか?」
その方の様子をしっかり観察せねばと思った。
その方は、短髪の白髪の紳士だった。
私に気付くと顔を上げようとされた。
(あぁ、苦しそう、ご無理なく…!駅員さん呼ばないとかしら)

と、その時。
紳士の背後から、赤いニット帽を被った男性がスッと現れ、私と同じように紳士の顔を横から覗いた。
「どうかされましたか?」

(おぉ同志よ…!これは心強い!!)
(ありがたい!)

正直一人では少し心細い状況に感じ、駅員さんを呼びに行くならもう一人…と思っていたので本当に心強く思った。

私は、ストリート系ファッションに身を包んだニット帽の男性と、白髪の紳士と、どちらにも強烈に関心を寄せながら、紳士の様子を注視した。

紳士が顔を上げた。

…あれ?ちょっと笑顔を作ろうとしてらっしゃる??

紳士は、大丈夫大丈夫と言いたそうなニコニコした表情をなんとか浮かべ、立ちあがろうとされた。
リュックの口が開いている。

(あ、、、お酒臭い…かも)

「酔って…らっしゃいますか?」
疑惑を確信に変えるべく、声を掛けてみた。
顔が血色良く上気している。
紳士はやはりニコニコし、リュックの口を閉めようとしつつ、なんとか半分立ち上がった。

ニット帽の男性も紳士を注視している。サイドから支えるように覗き込んでいる。

「酔ってらっしゃるのかな?」
私が再度そう言うと、ニット帽の男性と私は互いを見た。自分の考えと同じかを確認したくてアイコンタクトする、意思の疎通。

男性は言った。
「…大丈夫そうですね」
私は少し安堵して答えた。
「えぇ…」
「それなら安心だ」
「安心ですね」
私たちは互いに笑った。
(なーんだ、酔っ払いか。良かった。酩酊ってわけでもなさそうだし、大丈夫みたいだな)

見ず知らずの他人だけど、同じ人を助けようとして声を掛けた者同士。
ちょっとした連帯感。

「…じゃ、またいつか…あ、ボクこっちなんで」
男性はちょっと照れたようにそう言いながら笑った。
その時、目を細めた優しい笑顔が目に飛び込んだ。
私は、ある種の感動を覚えた。

(またいつか…)
(なんて…なんて心の優しい良い人なの!!)
(しかも…私好みのストリート系オシャレ雰囲気イケメン!!!)
(赤いニット帽超絶似合ってる…!!!!)

後半部分は多分に私の趣味が入りまくりだが、前半部分に関しては異論ないと思う。


赤い帽子の男性…
笑顔が素敵でいい人だったな…
心が美しくて本当に優しそう…

神様あのね、ワタシ。
あのお兄さんみたいな人と結婚したい。笑

あぁいう出会い方で最初からスクリーニングされた人との出会いだけ下さい。(土下座)


(…40代既婚)

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