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太田光のちょっと嫌なところ 「権力」を笑うことと「政治家」を笑うことの違い

少し遅れたが、太田光が選挙特番でやからした問題について。

私は普通に爆笑問題のファンです。「カーボーイ」を聞いていたし、毎年DVDも買っていました。今でも別に嫌いではありません。

ただ、ある時から、太田光があまり好きでなくなったのも事実。

1つは、「朝生」で、井上達夫とウーマン村本が「喧嘩」した時、後日の番組で太田が、議論の中身を聞かずにウーマン村本の肩を一方的に持ったことですね。

お笑い仲間の味方をするのは理解できるけれど、知的なふりをするわりに、少し難しい議論になるとフォローできない人だな、と感じた。

あとは、彼の立川談志好きと、今回の件に共通する、「東京人の嫌味」ですね。

太田は埼玉出身だけど、私みたいな地方出身者から見ると、関東人一般が持つ嫌味がある。

その1つが、自民党の政治家をバカにすることです。東京で知り合った友人にも多いです。自民党というと、ハナから馬鹿にしてかかるのが。

「地方は自民党が世話し、都会は企業が世話する」と言われたように、かつては自民党は地方の党でしたから。それが変わってきたのは小泉内閣からですが、それでもいまだに、東京や神奈川は反自民党的でしょう。

もっと言えば、半藤一利みたいな、いまだに「反・薩長」の気分があるのかもしれない。そうなると「江戸人の嫌味」になるけれど。

自民党の政治家は田舎者、ダサい、という感覚は、いまはないですが、私や太田が若い時にはあった。それを引きずっている人は多いのです。

その、反自民党感情と、「反権力」を、混同しているんじゃないか、と太田光を見ていると思うんですね。自民党が権力にいることがほとんどだから、それは混同されやすいけれど、微妙な違和感があるわけです。

立川談志も自民党の政治家でしたが(無所属で当選してから入党した)、彼は同時に典型的な都会人、というか、それこそ江戸っ子で、「野暮」を何よりも嫌う人だったでしょう。彼は沖縄開発政務次官になったけど、沖縄どころか地方政治に一片の関心もなかったと思いますね。

太田光にも、そういうところを感じるんですよ。自民党政治の「野暮」を、一段「上」から嫌い、笑うような。そこに、首都圏人特有の臭みを感じるんですね。

たとえば太田がよく共演する上田晋也には、そういう嫌味、臭みをまったく感じない。上田は私と同じ九州人だから、と思って見ているから、とばかりは思えない。田舎者のコンプレックスだと言われればそうかもしれないですけどね。

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