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正欲~もう、卑下になるのも飽きたから~ #読書感想

概要

あってはならない感情なんて、この世にない。それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ――共感を呼ぶ傑作か? 目を背けたくなる問題作か? 絶望から始まる痛快。あなたの想像力の外側を行く、作家生活10周年記念、気迫の書下ろし長篇小説。

引用:https://www.shinchosha.co.jp/book/333063/

感想

全部読み切った後にタイトルの意味を考えると、より一層自分の思考を深めてくれる感じがする素晴らしい作品だった。

正しい欲とは何か。欲に対しての正しさとは何か
結局、欲に対しての正しさはきっと自分の中にしかなくて・・

この本を読み終わったときに感じたのは、他人の正しさに口を出さない生き方が個人的に一番ちょうど良いと思った。

「多様性」
この考え方にどう向き合うか。

「多様性を認め合う」
 そして、この考え方すらもただの多様性の一つの考え方なのではないか?

様々な特徴をもった登場人物の思考・言動・行動による色んな視点をくれる作品

個人的には登場人物全員魅力的に見えた

好き-「もう、卑下になるのも飽きたから」

長年、他人とは違う欲のギャップ生きづらさを感じていた。佐々木佳道の心境の変化を表したセリフ。

佐々木がこの考え方になれたのは、自分の欲を共に受け入れる存在ができて
今まで抱えていた孤独感に対して共闘できた存在がいたから。

孤独は頑張って受け入れられても、人を少しだけ卑屈にする。

人は1人じゃなくなるだけで、こんなにも変われるんだって感じれる好きなシーン

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