見出し画像

【実録】休職から無職時代のお金の話

6年前、最初の休職をする時、私は最後の最後まで悩みぬきました。それはもちろんお金について、給料についてです。実は当時、私には住宅ローンとは別に、カードローンで450万円の借金を抱えていたからです。その借金は、私の尊敬していた上司に騙され脅され貸したお金でした。すぐ返す、そう言いながら貸し倒し、私に借金をさせてまで金を無心し、挙句お金を用意しないといつでも馘にすると脅す始末でした。飴と鞭の使い分けの上手い上司にまんまと騙され脅され、気が付けば500万円以上を貸し、400万円以上のカードローン地獄に陥っていました。ただ、多重債務ではなく、2つの銀行系カードローンの極度額がそれぞれ300万づつあり、その2社から借りていましたが、毎月8万円の返済があり、手取り26万円の私にとってはかなり厳しい生活を強いられてきました。

休職すれば給与の7割(健保組合でしたので通常の1割乗せ)となりますが、社会保険料は変わりませんので、手取りが大幅に減り、借金返済に支障がでる危険があったのですが、もう耐えきれず精神科医の診断書と一緒に休職申請をしました。

以前のnoteにも書きましたが、傷病手当金は申請から3ヶ月以上も待たされ、その間に住民税の請求が来るなど、大変な目に逢いましたが、私には2つの大きな「救済」があったので、何とか借金地獄から救われました。

まず、休職時に自立支援医療制度の申請と一緒に、障害者手帳の申請をするよう精神科の主治医から言われ、書類代7000円は痛かったのですが申請したところ、7月に精神障害2級の手帳が交付されたのです。これのおかげで、まず、会社の総務にその旨を伝えたところ、会社の共済会で、重度障害者になった場合見舞金が支給され、2級の場合100万円が給付されたのです。

そして、会社には退職金制度が無く、確定拠出年金(日本版401K)に毎月拠出されていたのですが、ライブドアショックやリーマンショックで一時期半減した拠出金は、休職当時には元本まで戻っていて、420万円にもなっていました。基本確定拠出年金は60歳になるまで解約できないのですが、重度障害、すなわち障害2級であれば障害給付として、拠出額の全額を返還して貰えたのです。この2つの「救済」のおかげで、10年以上苦しめられてきた借金地獄から解放され、晴れて借金ゼロのキレイな生活に戻れました。もう、これは「奇跡」としか思えません。毎月の借金返済が無くなったおかげで、手取り額が減っても以前よりも裕福な生活を送る事ができるようになりました。あと、休職した場合、労働組合費を払わなくてよく、毎月5000円近い金額が減ったのも助かりましたが、当時私は労組の中央執行委員をしていたので、組合活動費として毎年20万近い活動費を貰っていたのですが、休職したので辞職したため、その分は無くなってしまいましたが。

その後、私は休職期間中に大学院に進学したのですが、これも「お金稼ぎ」の為でもありました。「ん?学費払うのにどうして金稼ぎ?」と思われると思いますが、確かに学費はかかります。ただ、母校の大学だったので、入学金は免除となり、年額55万ほどでした。ところが、私の考えたのは、「2種貸与奨学金」の借入だったのです。しかも毎月15万円の借入、返済は卒業後20年、保証人がいないので代行保証代がかかりましたが、雀の涙程度の低利息で借りれるのですから、こんな美味しい「借金」は無いと考えたのです。初年度分50万円と、年間で180万円の収入、もとい借金です。ただ、私は1年で中退したので、返済額は毎月1万1千円程度です。

次に、休職してから1年が過ぎた頃より、「長期収入サポート保険」が支払われるようになりました。これは「就労不能保険」「休職保険」など様々な名称がありますが、私は入社以来、毎月500円程度の保険料で、毎月15万円の給付を受ける事が出来ました。但し、この種の保険には、「精神疾患」は対象外と言うのも多く、また、私の保険も、休職してから1年後に2年間だけ支払う、という制約付きでした。それでも15万円は大きいです。備えあれば患いなし、こういう保険に入っていて良かったと感謝しています。

そして、1年半の休職期間が満了し、復職か退職かを迫られた時、私は退職を選びました。そして、退職後すぐに障害厚生年金の申請を行いました。既に事前に書類等は準備して、年金事務所とも打ち合わせをして不備なく必要書類を揃えていました。通常、司法書士や社会保険労務士などが代行するケースが多いみたいですが、この程度の書類作成、自分ひとりでやれる内容です。9月に年金事務所に書類提出して、翌2020年1月に障害厚生年金3級の証書が届きましたので、けっこう時間はかかりました。これが毎月換算でおよそ5万円。年間60万円ほどの期間限定収入となりました。

あと、おまけで、退職後より、私を騙してきた元上司から、毎月3万円づつ返済してもらっています。500万円の完済には14年くらいかかりそうで、いつ逃げるか、もしくは死なれたらおじゃんですが、今月も無事振り込まれています。

で、最後に失業給付金です。私の場合、自己都合ではありますが、障害者手帳のおかげで、他の失業者と違い、待期期間無く、1年間働けば給付を1年間受けられるという障害者に至れり尽くせりな制度のおかげで、1年間の給付後に1年間複数の仕事を転々として働き、合算して1年間の保険加入により、また1年失業給付を受給、途中障害者職業訓練校に入校したため、1年を過ぎても訓練校に在籍している限り給付延長されたのです。

このように、最初の休職から失業、転退職を繰り返してまた失業、職業訓練校を経て今の会社に再就職し、今の2度目の休職まで6年間のお金の流れになります。ちょっと整理してみます。

2018年:1~4月は給料、5~12月は傷病手当金、401K解約、障害一時金
2019年:1~10月は傷病手当金、11月12月は失業保険、4月~12月は奨学金
    同じく4月~12月は長期収入サポート保険
2020年:1~3月は失業保険・奨学金・長期収入サポート、4月に再就職
    5月に退職し、6~11月まで失業保険と長期収入サポート、11月に
    再就職
2021年:1月に退職し2月に再就職、3月に退職4月に派遣、10月で終了して
    11月に再就職、1~3月まで長期収入サポート
2022年:1月に退職、2月~12月まで失業保険 10月に職業訓練校入校
2023年:1~3月まで失業保険、3月職業訓練校終了、4月から再就職

といった具合で、月によっては手取り45万なんてのもけっこうありました。
ともかく、借金地獄貯金ゼロから、見事に復活を遂げ、何とかお金には困らないようになりました。

僕のような事例は、本当に稀有なので、参考にならないかもしれませんが、こんなラッキー(なのかな?)な奴もいるんだという事を知ってもらえればと思います。

決して情報商材や怪しい副業、転売せどり、金融商品とか儲けるなんて話には食いつかないようにお気を付けください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?