かじた

感情の掃き溜め

かじた

感情の掃き溜め

最近の記事

秋から冬へ。

秋の到来に身を浸し、迫る冬の風音を聴きながら、襲い来る焦燥感。 口に出すのも野暮のように感じる後悔の数々。 この肌寒さは毎年のように自分に対し、現実を突きつけてくるような気がする。 夏が終わり、束の間の秋の過ごし易さに世間が躍る中、それを横目にいつも気持ちが沈む。 世間と言えば、少し自分の場所から離れていて、遠くの存在。心なしか他人事のようなニュアンスに捉えることができるが、私が言いたいのはそうではない。実は私がこの意を綴る上で「世間」という表現は大袈裟なものだ。厳密に言

    • 消滅

      生きていく意味をなぞるのはとても不毛なことである。生の在り方を知覚して、模索し始めた時から初めての転換点を迎える。消えたいと思ってしまった。 正直、そう思うのはありきたりで、もはやその「消えたい」という言葉・表現自体が野暮だと馬鹿にしていた側面が今まではあった。 やり直したいと思うことはあっても、そう思うことはなかった。紆余曲折しながらも、自分の生涯を見据えて、貪欲に思えていたのだろう。 しかし、この死にたいとは違う、消えたさ。消えたいという感覚。死ぬのは今まで自分を想っ

      • 劣。

        久々に想いを綴ろう。思い返せば、僕はいつも自身の想いを言葉に叩き上げて、状況を見直してきた。整理できたつもりになっていた。この頃はそれをすることはまったくなく、ただただ燻り続ける日々。 「今を変えたい」 と思うのは以前と変わらず、此処に在る。少なからず状況は変化しており、新たな人との出会いもあった。変わっている。変わっていく現状の中で、変わらない僕。不甲斐ない。 軽音部の部長を辞めて、いくつかの月日が流れ、またもや心に後悔の傷を付け続ける日々。「後悔」さえも僕の日常と言

        • 喪失

          見失った喪失。 失ったことさえも無くしてしまう無慈悲さ。 鋼の心を持ってしてまでも 消えゆく何か 嗚呼それは... 剥がされていく君。 悲しさの果てに見た景色は、忽然と君の目の奥に忍び込んで隠れてしまう。 嗚呼それすなわち... 誰かは言う。「信じる」ことは弱いと。 僕は言う。「信じねば僕じゃない」と。 ならば、君は弱いな。そう思っているのは僕自身なのに。 見た目だけを意識する。良くありたい。人として。良くありたい。 それを飛び越えたものに、「全て」が待っているのだろう

          2022年 4月 雑感

          行き詰まり。やるせなさ。閉塞感。 僕は求められて軽音部の部長になった。はずである。高校時代の挫折から一転、求められたことに喜びを覚えた。夢を語った。こんな部活動にしたい、と。 それは大言壮語だった。 外野からの横槍。それを尊き意見と捉えるか、野次と捉えるか。都合の良い立ち位置からの身勝手な物言いとしか思えない。正義感を装った口先だけの言葉の数々。 誰のための軽音部だ。考える。部員全員のためだ。1人のために操作してはいけない。 外部講師と名乗った都合の良い物言い。協力を

          2022年 4月 雑感

          世界の果てに何者かが在りますように

          際限なく続く日常に身を浸す僕。その日常にすら、死という名のゴールが待ち構えているにも関わらず。僕は必死で闇雲に生きている。言葉を携え、ただひたすら想いを形にする。それは声として、文字として。 言葉だけでは遠い。僕の好きなロックスターは言った。ただひたすらに想うこと、それら全てを言葉にしていてはキリもない。だけど、言葉にすることからは到底逃げられなくて、どうしようもない。 このままで僕らはいいの? そんな問いかけに僕は何も返せない。 そもそも「果てしない」なんて言葉が浅はか

          世界の果てに何者かが在りますように

          自分探し

          よく自分の中で「そりゃ無謀だぜ」と諦めようとする節がある。大抵、そう思うのが間違いであることはなくて、明らかに諦めた方が良い事象が多いのは確かである。ただ、そう思うことは自分に何もなくて、取りに足らないからだとも思う。 要するに何が言いたいかと言うと、自分の在り方次第で、その事象に対する希望は生まれ得るのではないか、ということである。 情けないことに僕には全くもって、「自分」というものがない。それはいわゆる「自信」というものや「アイデンティティ」というものに通ずるものでもあ

          自分探し

          このnoteは誰にも届くな、恥ずかしいから。

          今は入浴中。僕は風呂が嫌いだ。とてつもなく面倒臭い。でも、想いを巡らせることを意識できる空間でもあるのだ。独り、シャワーを浴びながら、頭を洗いながら、体を流しながら、近しい記憶を辿っていく。近しいと言っても、ある程度の時間が経っていて、意識的な距離も測れているこの状況。とても冷静な判断を下しやすい。 現に僕は、風呂場で錯綜する自分の中で生まれたそれを文字に起こし、アウトプットすべくnoteを書いている。 この頃は 「本当にかけがえなのない一人と出会えた」と切に想う。ある

          このnoteは誰にも届くな、恥ずかしいから。

          誰か。

          人は色んな背景があって此処に集まっているのだと思う。 隣の誰かだって、きっとそう。僕の知り得ない過去があるのだ。 だけれど、こうやって思いを馳せることを、逡巡することを煙たがる人も居る。冗談混じりに揶揄する人も居る。僕はこれを絶対的な軸として建てているのに、それをも簡単に壊そうとする。人の裏側を覗き見るのは厚かましいことではあろう。けれど、その過去を想像し、例え不確かな事であったとしても、それを必死に想い、守ろうとする。そんなことがたった一言の冗談で潰されてはいけない、そ

          輪郭だけで疑う何かを

          この頃は、新型コロナウイルスが猛威を奮っている。毎日、テレビでは感染者数のニュースが流れており、うんざりしてしまうほどだ。 よく言われる。 「一番楽しい時期に可哀想ね」 と。確かにそうなのかもしれない。一般的に人生における学生の時間というのは「一番楽しい時期」らしい。 ふと、誰かに言われた言葉を思い出す。 「そんなに悩んでしまって...」 「今の時期に勿体無いよ、損だよ」 若いうちから考えすぎだ、と言われたかのような感覚。まるで、逡巡することを否定されたような感覚。早すぎ

          輪郭だけで疑う何かを

          生命の散る訳を

          駐輪場の犬が死んだ。駐輪場の番犬が死んだ。 端に悲しく追いやられた犬小屋に花が添えられていた。 いつも、その犬は吠えていた。誰かの優しさを乞うように。 俺の声を聞いてはくれないか。 そんな風に聞こえていたけれど、僕は犬を撫でてやることすらできなかった。風呂にも入れてもらえず、飯もろくにもらえてないように見えていたのに。痩せこけた犬の姿を横目に僕は、いつも駅に急いでいた。後悔しかない。日常に組み込まれた何かが欠けた途端、僕らは一気に不安になる。そこにある当たり前が僕らを

          生命の散る訳を

          ふたり以上。

          少し考えてみた。 君は何なんだろう、と。 僕にとって君は限りなく不完全な訳で見るに堪えない。浅はかな側面ばかりが露出し、それらと少しの妥協点で凸凹に見える。ボコボコの表面。それでも君は「これでも取り繕ってんだ」と嘆くのか。 ひとつの世界に固執するのが嫌いだ。だが、その世界に依存して、別世界を見れないのもまた事実だ。僕の信じる世界から抜け駆けして先立ってしまった君が羨ましい。恨めしい。 独りよがりであろう。都合の良い距離に人を置いておきたいだけのそれこそまさに浅はかな側

          ふたり以上。

          きっと

          ある時君がこう嘆いた。独りってなんなんだろう。 一つずつ解いてみる。今の自分はどう生きている?何に逡巡して生きている?そう問いかけてみた。 君は言う。分からない。ただ、僕だけが辛いなんてことは思ってないよ。みんな辛いんだ。そうなんだ。 痛いほど分かる。気持ちがとんでもなく滅入って、傍から見れば独りではない。落ち込んでいる時に寄り添って、声をかけてくれる人が居る。そしてその優しさに甘えて、自分の闇を少し分ければ、彼は言う。 「君だけじゃないよ」 分かっている。だがそうで

          易い感情

          恋愛感情なんて易いものだろう。そう思ってしまう自分がいる。 現に僕はいつも独りだし、そりゃ心温めてくれる異性がいればなぁと思うのは確かだ。しかし僕の恋愛観はあまりに堅すぎて誰もそれを撫でてはくれないし、理解してくれる人なんていやしない。 そんな現状に嫌気が差して僕は恋愛感情を飲み込めずにいる。斜に構えているのは重々承知で馬鹿げたことをしているのも痛いほど分かる。けれど俺なんて所詮恋愛で成就できるほど魅力があるわけでもなんでない。 さっさとそんな感情に見切りをつけて自分独りで

          易い感情

          生命の儚さ

          昨日、同じバイト先で働くおばちゃんの旦那さんが亡くなった。長い間、休んでいるので疑問に思ってはいたのだがまさか旦那さんを亡くし、お葬式に出ていたのは知らなかった。 そのおばちゃんはいつも僕の面倒を見てくれてたまにジュースやらお菓子やらを買ってくれた。たったそれだけのことで僕はとても嬉しかったし、「気にかけてもらえている」ということだけで救われた気になっていた。 僕はその旦那さんとは全く面識がない。その旦那さんが亡くなったという事実だけに限れば僕はそれほど思うことは無いし、

          生命の儚さ

          夢想

          あの子にもきっと予想だにしない 過去が後ろに立ちはだかっている。僕の上手く行っていた過去なんて水の泡。全て水中に溶け出して、今やもうただの液体なのだ。流れに身を任せ、水中を舞う僕の行き着く先なんて分からない。そこにあったはずの大きな過去でさえそれはただの今を作る要素に成り下り、それ以上でもそれ以下でもない。無常。 そんな風に自分を卑下し、可愛がって生きていく僕は自分のことで精一杯だ。人の流れの中に身を置いたときに付与される不確かな革命的思考。その中にひとつ、あの子の過去を夢