次第点

本当に幸せなことって
寂しくないことだと思います。

急にどうしたんだと思うかもしれないけれど本当にそう思うのです。常日頃から日常と戦って、勝ったり負けたり。一日の最後にはその勝敗が明確についているわけです。でも、勝ち負けにこだわるのではなく、僕は日常に対して「次第点」を付けられればその日は最高の一日だと思っています。その次第点の重要性を僕の過去の出来事を交えて赤裸々に語ろうと思います。後から見ると恥ずかしくなるかもしれないけれど今はその過去の思いを可視化しておきたいと思いました。

高校生活の頭に自身の心に悩まされ、学校に通えなくなり、人間関係でも失敗し、中退を余儀なくされました。もともと中学の時は友達も沢山いて、勉強もできる。校内テストでトップを争うレベルのイケイケ中学生だったように思います。高校受験も大成功。偏差値が比較的高い公立進学校に入学します。
けれど、その辺りから何かおかしかったのです。心が蝕まれる感覚がありました。(僕の患った病気を詳しく説明するのはさすがに恥ずかしいし、そこまでの必要性を感じなかったので省くことにします)

環境の変化著しい中、春が来て高校が始まりました。胸高鳴る高校生活。同じ中学からその高校に行く友達は2人しかいなかったけれどきっと大丈夫だと信じていました。けれどその間にも心はしっかりと熱を帯びていて悪い毒をどんどん蓄えて行きます。

周りは知らない人ばかりでやはりストレスを感じ、発熱した心は悲鳴をあげて僕の行動を制限するようになりました。何も出来なくなり、唸る日々。自分が自分で無くなったかのような感覚。学校には通えません。でも、そうこうしているうちに授業は進むし、周りの人間関係はドンドン出来上がっていく。
いつしか学校に行くことも怖くなり、自分への後ろめたさで破裂しそうになります。それでも勇気を振り絞って2週間に1度程度は学校に行っていました。そこに覆い被さる出席日数問題。あとが無くなり通信制高校に編入します。

当時は全日の高校を辞めれて本当に嬉しかったです。

学校に行きたいけど行けない

という感覚が解き放たれるからです。精一杯生きてのこの結果なので辞めることに何の悔いもありませんでした。そうして僕の高校生活がリスタートします。

課題を提出して単位を取るのが通信制高校です。対面授業は基本的には無し。あったとしてもレベルの低いものです。
心も体調も回復して来た辺りに僕は気づきます。

今の自分普通じゃない

と。僕の言う普通は全日制高校に通うごく普通の高校生。僕は学校にもろくに通わず、レベルの低い授業で単位を賄う普通じゃない高校生。

今の自分がとても嫌になり、閉塞的になります。勉強できるのが自分のアイデンティティーであったことを気づきます。そのアイデンティティーを取り戻すべく通信制高校からの大逆転を狙うため予備校に通い出しますが、身が入りません。周りは「普通の高校生」だらけ。自分は普通じゃない。友達もいない。勉強もできない。何も無い。そんなことを予備校に行くと痛感するので、行くのを拒みます。そうこうしていると行ける大学がどんどん限定され、望みが消えていきます。精一杯やっているつもりでも心が追い付きません。

そんな調子で2月を迎え入試本番。辛うじてひとつ合格出来た大学がありました。そこに入学することを決めますが、新型ウイルスの件もあり対面授業は先延ばし。そこでまた心が塞がれます。何故あの時妥協してこの大学に入学したんだ。と自分を問います。浪人しとけばよかったじゃないかと。

全ては後悔から生まれています。でも、その時々本気で精一杯やっているからこその後悔だと思います。精一杯やっても次第点。もしかしたら、次第点にも及ばないかもしれない。けれどまた明日はやってくるわけで、明日と戦わねばなりません。

この連戦を戦い抜くには
次第点でまぁいっか

と思えるかが鍵だと思っています。勿論人生の大一番で次第点に甘んじるのは、それこそ後悔を巻き起こします。ギアを入れる時に精一杯背伸びして未来を迎えに行く。それが出来ていれば、後の日常は次第点で良いと思います。そして、僕が長々と書いたこの挫折でさえ今後の人生で塗り替えられ更新されることを忘れてはいけないです。人間、今を最高とは思えないかもだけれど、今を最悪にしがちです。けれど、大きな目で見れば先々に続く未来の中に希望も絶望も入り交じっているはずです。そんな中で次第点の日常を重ねて少しでも希望の割合を大きくしようと生きていくべきだと思います。

ただ惰性で生きるのではなくて、様々な幅の目を持って生きる力が必要で、その力がきっと人を動かす大きな原動力になります。僕はこれからの人生でそれを体現したいです。別に上辺だけの付き合いの「友達」は少なくていいです。要らないかもしれません。僕は、

「仲間」「同志」

が欲しいです。そのためにまず今、力を蓄え、次なるステップに飛び出せるようなジャンプ力をつけたいと思っています。

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