パワフルに働く2児のままに聞いてみた。家事ってなんだろう?
100人居れば100通りの家事の形がある。
そんな家事を世代、性別、職業を超えてインタビューをし色んな視点での家事を考えていく、家事恋インタビュー。
今回は、サマンサタバサで長く働きながら、食品宅配会社として有名なオイシックス・ラ・大地でSpecial Plannnerとしてのお仕事もされている世永亜実さん。
中学2年生の男の子、小学校4年生の女の子の母でもある世永さんは、家事をどう捉えていらっしゃるのか伺いたく、インタビューをオファーさせて頂きました!
世永亜実さん:オイシックス・ラ・大地株式会社Special Planner/People’s Adviser、株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド非常勤取締役、株式会社サマンサグローバルブランディングアンドインスティチュート非常勤取締役。大学卒業後、芸能プロダクションのアミューズ勤務を経て、2002年にサマンサタバサジャパンリミテッドに転職。同社のブランディングやマーケティングを統括。2008年に執行役員、2012年に上席執行役員に就任。2007年に長男、2011年に長女を出産。2019年、新しい働き方へ転向し、パラレルキャリアを実現。
家事は信頼関係を築ける?
私ー家では、誰が1番家事を担っていますか?
コロナ前までは10:0くらいで、ほとんど私がやっていました。
旦那さんも仕事で忙しいし、私自身家事が好きなのでやってほしいと思うことはなかったですね。
でもコロナで自宅にいる時間が増えると、何も言っていないのに家事をやってくれるようになりました。
私ー頼まなくてもやってくれるというのは、理想の形ですね!
家事が好きな世永さんは、家事を面倒と思うことはありますか?
仕事と家事って全然違うタイプのものなので、気分転換になったりします。
なので、あまり面倒に感じることは少なかったですね。逆に、家事をやってくれるものだと気付いてしまった今の方が、面倒に感じることが多いです。
私ー面倒に感じたり、大変だったりする時は、何に頼りますか?
子どもが大きくなってきたので、なんでも我慢せずに相談をするようになりました。
娘は特にお手伝いが大好きだったりして、仕事でいかないといけない時とかは「やっておくよ!」って言ってくれるんです。
私ー世永さんが、家事を苦なのものとしてではなくポジティブに捉えているから、娘さんもお手伝いが好きなんですね。頼まなくても、家事をしてくれる関係って凄くいいですね!
子どもも旦那さんも自分が今までやっていた姿を見てきて、手伝わないと!となってくれました。
私ー家事は手伝って貰えると嬉しいですか?
嬉しいですね!
家事に関しては、「これどうやるの?」みたいにみんな私に質問してくるんです。
みんなよりも知っている優越感と、頼りにされることが凄く嬉しいですね。
今までは一人でやってきていたけど、みんなで出来るんだ!とも思いましたね。
私ー子どもがいるママして、家事は参加させるべきだと思いますか?
そう思いますね。
生きていく上で、家の中をきちんとすることって大切だと感じます。
料理とか家の中の事を当たり前に出来るようになってから、出したいなっていうのは親としてあります。
例えば誰かパートナーと暮らす時、信頼関係の築き方や気持ちよく生活するための距離感、立ち位置は家事によって学ぶことができると思うので、出来るようになってほしいですね。
私ー家事の中で一番譲れないものはなんですか?
いつも自分の思い描いている家が良くて、常に家が綺麗じゃないと嫌なので散らからっていないことが譲れないことですね。
このポイントは家族が凄く理解しています。
私ー家全体を綺麗に保つとなると、譲れない家事ってオールマイティですね。
そうですね。
いくら忙しくても疲れていても、散らかっている方がストレスなので綺麗にします。
綺麗なほうが気持ちいいですし。
私ー世永さんにとって、家事は心地よく暮らすためでもあるんですね。
家族にとって、家が健全で安心出来る場所であってほしいですね。
私ー家事から何を学べると思いますか?
信頼関係を学べると思います。
例えば、洗濯物をしている時に、当たり前のようにポンポン入れてこられると傷つくじゃないですか。でも、入れる前に「いつもありがとう」とか「宜しくお願いします」とか一言言ってくれるだけでも向き合い方が変わる。
「ありがとう」とか言える関係っていうのは、社会に出ても大切なことだと感じています。
私ーなるほど!
やってもらう人への態度も、家事をする人してもらう人も関係によって学べるんですね!
専業主婦のことどう思う?
私ー専業主婦になりたいと思ったことはありますか?
ずっと思っています。
でも、仕事というものに出会ったから続けてきていますが、おうちのことも大変で、
だからこそ、それに集中したいと思うこともありますね。
私ー働くママからみて、専業主婦はどう思いますか?
リスペクトですね。
もし相手の事をを羨ましいと感じたとしても、本当のところの大変さってその人たちにしか分からないと思うので、お互いの大変さにリスペクトですね。
働くママにインタビュー。1番嬉しいサポートって?
私ー仕事場では、働くママも結構多いですか?
オイシックス・ラ・大地は多いと思いますね。
私ー同じママ同士だからこそ、共通して「わかるな!」みたいな大変さってありますか?
子どもが熱を出した時などに、迷惑をかけてしまうとか色んな思いが交錯するんですが、その大変な気持ちの温度感を分かってあげられるというのは強みで、お互いに凄く励みになると思っています。
私ーどんなサポートが1番嬉しいですか?
サマンサで社員として働いていた頃が、子育てが1番忙しかった時期。
みんなまだ働いている中で、17時に会社を出ないといけないことが申し訳ないなといつも思っていました。
そういう時に、先回りして会議を早くしてくれたりする気持ちのサポートっていうのは、物凄く救われたので、自分も心がけています。
私ー気持ちのサポートに救われるんですね。
例えば電車で赤ちゃんが泣いていたら、冷たい目ではなく、ニコッとするだけでも救われると思うんです。
些細なことでいいから、子育てをしているお母さんの気持ちを想像して行動することは大切なんじゃないかなと。
家事は家族の一日のドラマが集約されたもの
私ー最後に、世永さんにとって家事とはなんですか?
家族の絆を感じれるもの。
家事って凄く大変だけど、例えば洗濯物に泥がついていたら、「今日部活頑張ったのかな」とか「最近食べる量増えたな」とか…
家族が一日過ごしてきたドラマが集約している感じがして、グッとくるものですかね。
お互い違う時間を過ごすことが多いけど、掃除とかご飯とかによって、家族の様々な生活の破片を見ることが出来て、グッときます。
私ー「家族の一日のドラマが集約している」って確かにそうですね。
家事って、人生の付き物ですね。
〈インタビューを終えて〉
インタビューの中で「感謝と尊敬」という言葉を何度か耳にした。
家事をしている人への感謝と尊敬、子育てをしている中での感謝と尊敬。また、家事をポジティブなものとして捉えている。
そんなお母さんを見ているからこそ、子どもたちは家事に積極的に参加し、家の中をいつも綺麗に保ってくれるお母さんへの感謝と尊敬をお手伝いで表している気がした。
家族思いな世永さんのお話を伺い、私までグッときてしまうインタビューであった。お仕事が忙しい中でも、取材を引き受けて下さった世永さんの人柄と、何にでも真剣に取り組んでいる姿に私は尊敬した。
働くママ目線での家事インタビュー、本当に興味深かったです。
ありがとうございました!