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転倒を甘くみないで欲しい…でも

どーもカイゾウ(@kaizo777)です。

今回は「転倒を甘くみないで欲しい…でも」をテーマに書いてみたいと思います。

介護を仕事にされている方は同意いただけると思うのですが、転倒・骨折から自宅に戻れなくなった方や重度化される方は山ほどいらっしゃいます。

「転倒しないように注意しましょう」「骨折したら自宅で過ごせなくなるかもしれません」と注意を促しても本人・家族の不注意から転倒して入院する人は年間でも相当数いらっしゃいます。

とは言え完全に転倒を防ぐことは出来ません。

どれだけ環境を整えても、周りの人が注意をしても転倒する時はしてしまいます。

とは言え転倒は利用者や家族の「理解」から起こる可能性が高いとも思います。

今日は私の担当させて頂いている利用者の事例を交えて転倒リスクと予防策を考えてみたいと思います。


転倒リスクの高い人


今回は高齢者の身体機能は含めずに「どのような人が転倒しやすいか」を書いてみたいと思います。

転倒しやすい方に共通するのは「身体機能が衰えている」「筋力が低下している」等が根底にありますが、それを上げたらキリがないので省いた上で「転倒しやすい人」を考えてみます。

私の経験上転倒リスクの高い方を3つ上げてみると

  • 自分の身体機能を過大評価している

  • 環境を整えようとしない

  • 家族の協力が得られない

になります。
上げたらキリがないので、3つにしましたが簡単に理由を書くと

若い頃の身体のイメージが抜けきらずに身体機能以上の動作を行ってしまう方がいます。

例えば勢いよく動作の初動を行ってしまう。立ち上がった勢いのまま歩き出す、急な方向転換を行うなどです。

環境を変えようとしないというのは、身体機能が衰えている状態にも関わらず通路にたくさんの物があったり、適切な場所に手すりを設置しない、身体にあった福祉用具を利用しないなどです。

家族の協力が得られないというのは、家族が自宅の環境を変えるのを拒み手すりなどを付けなかったり、本人の見守りを意識しないなどを指しています。

3つのうちどれかに当てはまる方はかなりの高確率で転倒していると私は感じています。

骨折よりも怖い転倒


骨折するよりも怖い「転倒」があります。それが「骨折はしなかったけど痛くて動けない」パターンです。

骨折して入院になれば、場合によっては手術をしてリハビリをするという方法を取ることも出来ます。

骨折の部位にもよりますが、私のイメージ的に高齢者が骨折する場所は「大腿骨」「背骨(腰椎)」「腕(手首)」が多いように思います。

インターネットで調べてみても似たような部位が骨折しやすいと書いてあったので、私のイメージもあながち間違ってはいないようです。

痛くて動けず、思うようにリハビリも出来ないとなれば痛みが取れるまで安静にするしかない。

この「安静」が高齢者にとっては機能低下を著しく進めてしまうリスクがあります。

リスクについて繰り返し伝えていく


先日も私が担当させて頂いている利用者が転倒しました。

高齢夫婦の二人暮らし。奥さんが利用者で認知症を患っています。ご主人は年齢の割には非常に元気ですが、物事の理解力はいささか不安があります。

幸いにも今回の転倒では骨折も安静が必要な状態にもならずに済みましたが、一歩間違えれば確実に骨折ないし安静を必要とする事態になっていたと思います。

自宅内も至る所に階段や段差がありリスクの高い環境です。

以前から「ここに手すりを設置してみませんか?」「ここの段差を解消しませんか?」とご本人・ご主人にお伝えしていましたが、ご本人は「良いわね」と言うもののご主人は「今はまだ良いよ」と…。

今回転倒したことでご主人の気持ちも手すりの設置に意識が向き始めた様子ですがまだ設置にまでは至っていません。

ただ、ご本人を「見守ろう」という意識にはなってくださったようなので繰り返し伝えていこうと思っています。

ご主人にはご主人の言い分があります。それはその人の気持ちであり無視してはいけないもの。

支援する側が出来ることは必要性を繰り返し伝えること、成功事例を伝え続けることだと思っています。

「もう少し早くに対処出来ていれば防げたのに」と思うような事例も少なくありません。

でも、私たちが出来ることは「意向に寄り添い、利用者・家族にとっての『最善』」を考えていくことが大切なのだと私は思っています。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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