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「人生の夏休み」なんかじゃ勿体無い!

  思えば自分が一年生だった頃、「おお今年から大学生か!人生の夏休みだからいっぱい遊んで楽しんだ方がいいよ」と周りの人から良く言われました。それどころか、有名スポーツ飲料の広告にすら「大学!人生の夏休み!」なんてキャッチフレーズが使われていたのを見て、日本に戻ったばかりの自分は正直かなり困惑しました。何故なら自分が知る限り大学=「人生の夏休み」なんて多くの人が思っている国は見たことが無かった。「や、大学なんて学位を取るだけに行くんでしょ」と考える方は別に個人の自由なので、どうぞご自由にって感じですが、大学を「遊び」で終わらせるのは間違ってますし、非常に勿体無い。

 大学の学費には学位以上の価値があり、学位を取得する為だけに必要な最低限の勉強(正直多くの大学では勉強なんかしなくても取得できます)とその他の時間を占める多くの「遊び」で大学生活を終わらせるのは投資リターンとしてパフォーマンスが悪過ぎます。そもそも大学生活において学生がつぎ込む「学費」と「時間」というインプットに対して、本来「学位」、「経験」、「指導」、「人脈」というアウトプットが導き出されるべきです。「経験」はその大学生活で得た様々な経験、「指導」は先生方による講義や研究指導、「人脈」は大学という環境で獲得できた多くの繋がり。これに「学位」を足してやっとその学費に釣り合うものだと思います。その為、学位だけで満足している人は、本当にお金の無駄遣いだと思いますし、せっかくこれだけの学費を払っているのだから、元を絞り取るだけ絞り取るべきです。

 より現実的な話をすれば、大学というのは最後の「遊び場」ではなく、最後の「訓練場」と考えるべきでしょう。社会に出れば、そこからは「戦い」です。能力やスキルが足りなくても、大学生であれば多めに見てもらえます。大学生は完全に独立した訳でも無いので、親にも甘えてられます。それだけではなく、仕事や家庭を持ち始めれば、自然と大学では当たり前だった自由時間は無くなりますし、好きな事を自由にやれるというのも滅多になくなると思います(自分が直接経験したわけでは無いですが、社会人を見てれば誰でも大体わかります)。その為、大学こそが自分の価値を高め、今後社会人になる為に必要なスキルを付けていく最後の場所だと自分は思ってます。それ以上に、大学とは最後に「夢」を見ることができる場所だと思います。「大人になるという」のは「諦め」の過程であり、「夢」もその対象の一つになります。大学から徐々に「取捨選択」の現実を突きつけられ、様々な選択を無念にも切り捨てたり、逃してしまったりということが自分にもありましたし、それは今後もっと増えていくでしょう。そういう意味でも、大学の4年間を有効活用し、「夢」の実現へ、仮にそれが白昼夢であったとしても、何かしら行動すべきだと自分は思いますし、それに気付いてからは自分も色々とやってきました。そういう意味でも、大学の4年間は遊んでる暇など無いと言っても過言では無いでしょう。

 大学生を「夏休み」として終わらせる前に、今一度自分は何の為に大学にいるのか、何がしたいのか、学生時代でやっておきたい事はあるかを考え、より効率的で有意義な学生生活を設計する事は長期的に考えて非常に重要だと思います。特に現在の様なコロナ禍では、誰とも交流もなく、ただただ一方的に講義を視聴するという事が多いのではないかと思います。そんな中、自分が大学に行く理由や自分の目標を見失う事も多いのではないでしょうか。だからこそ、「大学」の意味を再度じっくり考える事がより一層求められているのではないかと思います。


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