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「失敗もアートだよね」と生徒が言った学校の正体。

こんにちは!
株式会社すみかの月館です。
教育と社会を近くする」会社を運営しております。
100日noteにチャレンジ中。今日は49日目!
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私は、高校教員からプログラミングスクールに転職し、「安心して挑戦する環境を作る」をミッションに株式会社すみかを設立。学校には、探究コーディネーターとして探究学習・キャリア教育のコーディネート、企業には、3歳から大学まで届けられる教育特化型プログラムを開発しています。

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Global Teacher Programが正式にスタートしました!

①先生によるガイダンス
②生徒による校内ツアー
③先生とのランチ
④雪まつりプレゼン
⑤授業見学&参加
⑥振り返り
でした。今日もどれも濃すぎる内容だったで、②生徒による校内ツアーにフォーカスしてお伝えいたします。

先生がいない!?生徒による校内ツアー

今日は生徒によるHigh Tech High以外の学校のツアーをしていただきました。(しかも、校内ツアーに先生の引率がなく、完全に生徒に任されているという「信頼」のもとに行われていました。)

実は、High Tech Highは、1校だけではありません。
High Tech Highは2000年に開校して以来、保育園〜大学院までそれぞれ設立され、14校あるそうです。すご!
日本でいう付属校に近い構造のようです。HTHのメソッドが保育園でも小学校でもプロジェクトに基づいて実施されているようです。
しかも、HTHは国や州から運営費を元に運営する公立校であるため、潤沢な資金があるわけではないので、お金の面も工夫しながら運営をしているようです。


その中でも今日はHigh Tech Elementaly(小学校),High Tech Middle(中学生年代)、High Tech International(高校)の見学に行きました。

本当に言葉にすることが難しいくらいどの学校も素晴らしい環境でした。

美しい作品に心を奪われる。

なので、校舎のありとあらゆるところに生徒がプロジェクトを通して、作った制作物がたくさんありました。しかも、単なるプロダクトではなくしっかり教科として学習内容も盛り込まれたプロダクトになっていました。

例えば、数学で一次関数を習った学年では、一次関数を使って先生の似顔絵を作るプロダクトがありました。単にグラフを体系的に学んで終わるのではなく、アウトプットとして、誰かを喜ばせるものを作るということを大事にしているようです。

自分がコミュニティに貢献できているという実感を持てる瞬間を提供する。

なぜこれだけのプロダクトを学校に飾っているのかを先生に聞いたところ

プロダクトを学校に置いて、生徒や先生に見てもらうだけではなく、地域の方や見学に来た方に見てもらうことで、自分は学校に貢献できているという実感を感じてもらう機会を作っています。それを実感できるともっと生徒は頑張ろうと思えるようになるんです。

これに関しては頷きすぎて首がもげました。
よく日本財団の調査を用いて、「日本人の若者は、『国や社会を変えられると思う』という割合が圧倒的に低い」という話が出てきます。わたしもよくします。笑

HTHでは、生徒たちが学校に貢献している、影響を与えることができているという瞬間を体験できるようにプロダクトを学校に飾ることを大事にしています。

自己紹介シートすらアートになる。

「失敗もアートにします」と言った生徒

あまりにも素晴らしい考え方とその考えに基づくアウトプットであるプロダクトが凄すぎて、私たちはだんだん批判的に捉え、あえて聞くようにしました。

見学している方からもこれだけ素晴らしい作品があるけど、失敗することはないのか?

と生徒に聞いたところ、

失敗はないです。生徒それぞれ作りたいものを作るので最後までプロダクトを作り切ります。もし、途中で終わったとしても、それをアートに置き換えます。なので、「失敗した」と聞いたことはありません。

生徒からこの発言が出てくるとは。たしかにツアーガイドをしてくれた方は小さい頃からHighTechHigh学園にいるため、彼女の価値観に形成されているのかもしれませんが、この回答がサラッと出てきたことがとても驚きでした。(日本でこう答える高校生に私はまだ出会ったことがありません。)

日本にいて、ハイテックハイを知っている先生からすると、すごくものづくりに力をいれているイメージがあるかもしれませんが、ハイテックハイの先生も言っていましたが、「プロジェクトはツールにすぎません。」生徒たちが何を実現したいのか、何を目標としているのか、どんな力を身につけたいのかを生徒と話し合い、生徒が自ら掴み取っていくことをデザインすることがとても重要です。
↑これはとても大事なことで何度も言っていた記憶があります。

だから、PBLが形骸化しないし、生徒が主体的であり続けると感じました。

本格的な機会を使って箱作りに取り組む様子

失敗がないプロジェクト。
それは、生徒1人1人が主体的に自らプロジェクトを実行し、実現しようと学びを深め、プロダクトを作る。

先生がプロジェクトを成功させることではなく、生徒の成長を一番に捉え、生徒もそれを認識して、取り組むから、そりゃあ失敗がない。

生徒と先生の関係も「対等」という言葉以上に「respectful(尊敬し合う)」関係性でポジティブな空気感で溢れかえっていました。

日本でも、もっとポジティブオーラを出せるように空気感をしっかり盗んでいきます!

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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