5Sの話。「整理整頓」ではなく、「整理→整頓」の順番がおすすめ。
記事をご覧いただきありがとうございます。
突然ですが、みなさんは5Sについてご存知ですか?
製造業にお勤めの方々ならきっと一度は耳にしたことがあると思います。
しかし、5Sは製造業の工場や現場に限った話ではありません。
5S活動はQC的ものの見方と同様にあらゆる業務改善につながる根底の部分だと私は考えています。
私が勤めている会社は中小企業ではありますが、
5S活動を推進する責任者のような立場を2年務めたことがあります。
その経験からもお話します。
・5Sとは
Wikipediaによると以下らしいです。
5S(ごエス、ごーエス)とは、製造業・サービス業などの職場環境の維持改善で用いられるスローガンである。各職場において徹底されるべき事項を5つにまとめたもので、4S運動に「躾」(習慣化の場合もある)を加えた5項。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/5S
簡単にいうと職場をきれいにして職場環境を維持改善して、
業務効率を向上させようという話です。
ちなみに有名な話ですが、
この考え方は日本で生まれたもので海外でも認知されています。
なぜ5Sなのかというと、整理、整頓、清掃、清潔、躾の頭文字Sを取っています。
・5Sの定義
5Sの内訳とその定義
●整理
必要なものと不要なものをわけて、不要なものを捨てる。
●整頓
整理されたものを決められた場所に決められたものを置き、いつでもだれでも取り出しやすく、戻しやすくする。
●清掃
職場を常に掃除する。ゴミ、汚れ、ホコリを取り除く。
●清潔
上記3つを維持し、職場の衛生を保つ。
●躾
決められたルール、手順を正しく守る習慣をつける。
また、そのような人材を育成する。
企業や人によって若干の定義の差や表現の差はあるかもしれませんが、
概ねこんな感じです。
・整理と整頓を意識して認識、区別することが大事
整理と整頓は混同されがちです。
「整理整頓」という言葉が定着していることも大きいと思いますが、
厳密には整頓は整理後に実施するプロセスになります。
先ほども説明しましたが、改めて補足すると
整理・・・捨てるモノを決めて廃棄すること
整頓・・・必要なものを効率良く使用するために配置すること
ってことになります。
整理はモノを選別するプロセス。
整頓はモノを効率よく配置するプロセス。
とも言えます。
・整理整頓ではなく、整理→整頓
くどいようですが、整理整頓ではなく、整理→整頓という流れが重要です。
過去の事例でよくあった話をします。
・製造現場において誤った整頓
例えば、製造現場において工具10本をきれいに並べて誰でもすぐにわかるように並べた改善を行いました。
しかし、実際に聞き取りをするとその中でも使う工具は4本程度。
残りの6本については使わないらしい。
この場合はまず10本→4本に選別した後に整頓するべきです。
不要なものも含めてものがいっぱいある状態で整頓すると、
さも「改善した気分」を味わえます(笑)
ただ、重要なのはどれだけ効率が上がったかということなので、
必要な工具のみを残し、整頓することが最も効果的な手段と言えます。
・事務間接部門のPCで使用するフォルダ、データでやりがちな改善
データの保存体系を決めて、階層的に管理できるようになりました!
と言われて、本人には内緒で中のデータを見てみました
(我ながら良い趣味をしています)
実際にデータの中身を見るとフォルダはそれっぽく作っていますが、
大量のファイルがあり、ファイル名にも規則性がなくめちゃくちゃ。
とりあえず、フォルダを作って、ゴミのようにあったファイルを突っ込みました。
って感じの改善でした。
この場合はまず各ファイルが必要か必要ではないかをしっかり見極めた上で、
フォルダを作成する必要があります。
フォルダを作って、ファイルを大量に突っ込んでしまう人は意外と多いので、
特に注意する必要があります。
・まとめ:些細なことでも5Sになる
5Sというとすごく「映える」改善をしたがる人がいますが、
実はそうでもないところからコツコツ改善はできます。
5Sってことは整理整頓すればいいんだろ!って人が多いですが、
整理した後に整頓することの大切さを忘れないでほしいです。
まずは不要なものを徹底的に捨てるだけで、職場の効率は間違いなく上がります。
みなさんも整理からはじめてみてはいかがでしょうか。
以上です。
今回も最後までご覧になっていただきありがとうございました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。何か気になった点、ご質問があればお気軽にコメントをお願いします。あなたにとって1つでも有益な情報を提供できたのであれば幸甚です。