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ADLよりQOL

ケアマネジャーは、というより介護保険は、「利用者の自立支援」を目標にケアプランを作り、サービスを提供します。

「自立とは何か」という問いがありますが、おもに「ADLの自立」か、「QOLの向上」が言われています。

「ADL」とは「日常生活動作」と言い、移動(歩行)、排泄、入浴、食事などがそれにあたります。
「QOL」とは「生活の質」と言い、対象者自身が感じるもので、あらゆるものがあります。

介護サービスでは、加齢にともなう病気などによって、できなくなった動作を改善させようとすることに力を入れます。「ADLの自立」ですね。

できなくなった動作が改善することは「QOLの向上」にたいへん良い影響をもたらします。「下(しも)の世話」になるって、考えるだけでも恥ずかしいです。自分でできるって素晴らしい!

しかし、いっぽうで「ADLの自立」が叶っても「QOLの向上」に結びつかない場合もあります。歩けるようになっても会社を退職してしまったがために役割を喪失したまま、とか。
逆に車いす使用のまま、つまり歩けなくてっも会社に復職できれば「QOL」は維持されていくわけです。

「ADLの自立」と「QOLの向上」は一致しないわけです。

私はカイロプラクティックの患者様で「QOLの向上」が叶った人を、この短期間で何人も見てきました。

・毎日散歩に出るようになった
・喫茶店通いを再開した
・娘と京都旅行に行く計画を立てた
・姿勢が良くなったと言われ、うれしかった

「痛みがなくなって自分のしたいことができる」。つまり「QOLの向上」をめざすことが、私が「カイロプラクティック」を実践したいモチベーションです。

日常で必要な動作ができることも大切だけど、できるようになった体で何かをしたいと思う意欲を引き出したい、と考えます。

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