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だんだん見えてきた勝ちパターン

GAリセラー立ち上げの成功体験を得た僕らは、次はA/Bテストの代表格だった米国Optimizlyのリセラーにも挑戦しました。こちらも、ウェブ制作会社で培った導入力・活用力を武器に契約数を伸ばし、GA以上に短期で軌道に乗せました。

現在は、GoogleのA/Bテストツール、Google Optimizeに注力することになりましたが、この経験から他社のSaaSプロダクトのリセラーとして、サブスクの事業を立ち上げると言う僕らなりの勝ちパターンができたかと思います。

今思いますと、ウェブ制作事業のメンバーは日々、一つ一つ違った課題のプロジェクトに向き合っています。その彼らが得意としているのはプロダクトをただ売ることではなく、お客様のウェブやシステム環境にあった導入力と活用支援、そしてサポート力と言うところでした。今で言うと、カスタマーサクセスの力でしょうか。そこが強みとしてお客様にご評価いただけたのかなと思います。

自前でプロダクト開発はせず、僕らが苦手な宣伝や営業はプロダクト自体の知名度に助けてもらい、それよりも、元々得意にしてるプロダクトの導入や活用支援に集中し、スモールスタートでSaaSビジネスを立ち上げるという、新たな手法を確立しました。収益構造改革の手段が、またひとつ増えた訳です。

なお、リセラー方式にも欠点はあります。
最大の欠点は、ビジネスのルールはSaaSプロダクトの開発元が決定します。特に外資系のプロダクトは容赦無くルールを変えてきます。
急に株主が変わって取引条件や価格帯が変わったり、販売の重点エリアが変わったりで、せっかく軌道に乗ったビジネスが突然、取り組めなくなるリスクもあります。

そのため、他社のSaaSプロダクトのリセラービジネスに取り組むには、特定プロダクトに頼る構造から脱却する必要もあり、一つが成功したら次なる取り扱いを増やし、最終的に複数のプロダクトラインナップを取り扱うのが適切なんじゃないかと思います。

さて、この一連の収益改革のスタート地点は、ウェブ制作事業の不安定な収益に頼っていた構造を安定化することでしたが、同時にもうひとつの成果も得られました。

GAのリセラービジネスも当初は契約数を増やすことに邁進しましたが、後半は、GAの導入や活用の支援、さらにはGAと連携しやすいGoogle Cloud Platformを活用したソリューションビジネスを伸ばすことに注力しました。
ウェブ制作ソリューションの部門から、GA活用ソリューションの部門へ配置換えを積極的に行いチームを拡大しました。結果、イー・エージェンシーの国内事業は三つの事業本部がありますが、2022年現在、GAのリセラーとソリューションの部門は最大の部門に成長しました。

なにより、ウェブ制作部門のスタッフが、ウェブ制作のスキルを土台にデータ活用という未来に向けたキャリア形成を獲得できたことは、この取り組みをして本当に良かったと思ってます。


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