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ツエーゲン金沢スポンサー物語 1/3 「なんでスポンサーになったのよ~?」

会宝産業では、10年前から地元のプロサッカーチームであるツエーゲン金沢のスポンサーをしています。
ここでは、中小企業がプロサッカーチームのスポンサーになるまでのリアルをご紹介します。

中小企業がスポンサーになる時には「代表者が地元愛のもとに無条件で応援するぞ~」という気持ちであることが多いものですが、当社は違いました。
なぜなら当社の役員にはサッカー好きがおらず、サッカーを通じた地元貢献にもイメージが持てなかったからです。

ではなぜスポンサーになったのか?
そのきっかけは執行役員のSさんでした。

Sさんは27歳の時に当時の夢を諦め「生まれ変わったら何になりたいか」を考えた末に、小学生からやっていたサッカーに関わる仕事がしたいと思い、関東にあるJ1の3チームに熱い思いを込めた手紙と履歴書を送りました。
しかし3チームからは全て「現在は募集していないから」という理由が書かれた不合格の通知が届きました。

Sさんはこの時、熱い思いだけでは就職できないと言うことを知りました。
当たり前のことですが・・・(笑)
一方で熱い思いだけではなく、自分には社会人としての武器が必要だと言うことも実感しました。

そして、ある出来事を思い出したのです。
それは1998年に親会社の都合で横浜フリューゲルスというチームが消滅した出来事です。
監督も選手も悪くない、さらにチームはチーム消滅前の天皇杯に優勝するようなレベルでした。
そんな素晴らしいチームが、親会社の経営不振でなくなってしまうなんてあってはならないという思いが1つのきっかけとなり、Sさんは経営コンサルタントの仕事を志すようになりました。

それから時を経て、Sさんが会宝産業に入社して間もなく「ツエーゲン金沢のスポンサーになりませんか?」という話が専務に舞い込んできました。
しかしサッカーには疎い専務は、チームにSさんを紹介しその場を立ち去っていきました。

それから数ヶ月の間にSさんは報告を含めプレゼンを4回行いましたが、最初は「ツエーゲンって何!?」というレベルでした。
当時、社会人チームと混在するJFLリーグに所属するサッカーチームの知名度は低かったのです。

さらに役員に対して行った初回プレゼンでは「費用対効果は!?」と問われました。
Sさんは、えっ地域貢献じゃないの??と思いながら「費用対効果!?」と聞き返してしまったそうですが、逆に言えば効果が見えればいいんだなと思い、その後あの手この手でOKをもらう試みをしました。

その提案の全てで効果は出るのですが、それはあくまで机上の空論です。
提案の中には、地域通貨なるものも出てきて、話がデカくなるわなるわ(笑)
本人も含め、そんな簡単にうまくいかないことは分かっています。

しかし当時の社長が「まぁ~そこまで言うならとりあえずやってみたらいいんじゃないか?」と言ってくれたのです。
その一言で、会宝産業はツエーゲン金沢のスポンサーになったのです。

つづく

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