認知症を正しく理解しましょう!
認知症ってどんな病気?
認知症は、脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりすることにより、日常生活に支障がある状態のことをいいます。原因となる病気かいくつかありますが、誰にでも起こりうることを理解しておきましょう。加齢によるもの忘れや心の病気と混同されることもあるので、心配なときは、かかりつけ医に受診し相談しましょう。
▼認知症と老化によるもの忘れとの違い
【認知症】 物忘れの自覚がない
ご飯を食べたことなど体験したこと自体を忘れる
ご飯まだ?
判断力が低下する
時間や場所、人との関係が分からなくなる
孫に「どちらさんかね?」
【老化による物忘れ】 物忘れの自覚はある
ご飯のメニューなど体験の一部を忘れる
判断力の低下は見られない
時間や場所、人との関係はわかる
認知症の症状
症状はさまざまですが「中核症状」と「周辺症状」の2種類に大きく分けられます。
「中核症状」は記憶や判断力、時間や場所の認識が損なわれる認知症本来の症状です。「周辺症状」は中核症状をもとに本人の性格や周囲との関わり方、環境などが関係して引き起こされる症状で、認知症の症状として知られる「徘徊」や「ものとられ妄想」などは「周辺症状」です。
【中核症状】
・記憶障害:ものごとを思い出せない。覚えられない。
・見当識障害:時間や場所がわからなくなる。
・判断力、理解力、思考力などが低下。
【周辺症状】
・徘徊
・妄想
・不安
・幻覚 など
周辺症状はこのようにあらわれます
財布をしまった場所が思い出せない:記憶障害(中核症状)
↓
わたしがなくすわけない。普段部屋に入るのは世話をする娘だけだ!
娘が盗んだと思いこむ:妄想(周辺症状)
認知症のサインに気づいたら?
認知症の原因によっては早期に発見して適切な対応をとることで治療や進行を抑えることが可能です。認知症のサインに気づいたら早急に、「もの忘れ外来」や「認知症外来」などの専門医に相談しましょう。
どんな病院にかかればいいの?
認知症はうつ病や難聴などとも混同されやすいので、適切な治療を受けるためには専門医にかかるのが理想です。認知症の診断は、精神科や神経内科、脳神経外科、老年科などの診療科で受けられます。「もの忘れ外来」や「認知症外来」を行っている病院もありますので、本人を連れて行くのが難しい場合は、まず家族だけでも相談してみましょう。
専門医にかかるのが不安なのときは
いきなり専門医にかかることに抵抗がある場合は、まずかかりつけ医へ相談してみましょう。本人の身体状態や病歴、普段の様子も把握しているので、認知症の疑いがあると判断された場合には適切な専門医を紹介してもらえます。また、地域の高齢者についての総合相談窓口である「地域包括支援センター」に相談してみるのもいいでしょう。
受診するときのポイント
認知症の症状のあらわれ方には個人差があり、医師の前では比較的はっきりと受け答えができる場合もあります。ありのままの姿を伝えるために、日ごろからどのような症状が出ているかをメモしておきましょう。いつ頃からどのような変化や症状がでてきたのか、生活習慣や既往歴なども具体的に書いて伝えましょう。
MCIのうちから防ぐ認知症
MCIのうちならば改善する可能性が!
MCI(軽度認知障害)とは、認知症ではないけれど、加齢による衰え以上に認知機能の低下がみられる状態です。MCIの方は、そうでない方に比べて認知症を発症する可能性が高い一方で、軽度の段階であれば認知症へ進行することを防ぐことができると考えられています。
認知症予測テストをさっそく!
大友式認知症予測テスト
このテストは、ごく初期の認知症や新地商に進展する可能のある状態などを、ご自分や家族が簡単に予測できるように考案されたものです。
認知症について正しく理解するとともに、認知症になっても住み慣れた地域でできる限り自分らしい生活を送れるような支援をめざしていきましょう。
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