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介護福祉士過去問 第33回 こころとからだのしくみ

第1問 PTSD

心的外傷後ストレス障害(posttraumaticstressdisorder:PTSD)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 原因となった体験が繰り返し思い起こされる。

  2. 1か月以内で症状は治まる。

  3. 小さな出来事が原因となる。

  4. 被害妄想を生じる。

  5. 気分が高ぶる。

答え:1
PTSDは1か月以上症状が続くものをいう。
PTSDは死の危険に直面するなどの大きな出来事が原因となる。
PTSDの症状は、原因となった体験が繰り返し思い起こされる、
睡眠障害、気分の落ち込みがあり、被害妄想は生じない。

PTSDに関する詳細解説

第2問 体温

健康な人の体温に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 高齢者の体温は小児より高い。

  2. 早朝の体温が最も高い。

  3. 腋窩温は口腔温より高い。

  4. 体温調節中枢は視床下部にある。

  5. 環境の影響を受けない。

答え:4 
高齢者の体温は小児より低い。
体温が最も低いのは早朝である。
体温の測定において、口腔温と腋窩温では腋窩温の方が低い。
体温は環境の影響を受ける。

第3問 義歯

義歯を使用したときの影響として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 唾液分泌量が増加する。

  2. 話す言葉が明瞭になる。

  3. 舌の動きが悪くなる。

  4. 口のまわりのしわが増える。

  5. 味覚が低下する。

答え:2 
義歯を使用しても唾液分泌量は増加せず、味覚の低下もない。
義歯を使用すると、舌の動きが改善され、食べやすくなったり、話しやすくなる。
義歯を使用すると、歯の数が減少することで増えていたロのまわりのしわが目立たなくなる。

義歯に関する詳細解説

第4問 安静臥床による筋力低下

1週間の安静臥床で筋力は何%程度低下するか、次のうちから最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 1%

  2. 5%

  3. 15%

  4. 30%

  5. 50%

答え:3 

筋力低下(身体活動・運動)に関する詳細解説

第5問 栄養素

栄養素の働きに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. たんぱく質は、最大のエネルギー源となる。

  2. ビタミンD(vitaminD)は、糖質をエネルギーに変える。

  3. カリウム(K)は、骨の形成に関わる。

  4. ビタミンB1(vitaminB1)は、カルシウム(Ca)の吸収に関わる。

  5. ナトリウム(Na)は、血圧の調節に関わる。

答え:5 
たんぱく質・糖質(炭水化物)・脂質のうち、最大のエネルギー源は脂質である。
ビタミンDは、カルシウムの吸収に関わって骨の健康を保つ働きがある。
糖質をエネルギーに変える働きがあるのは、ビタミンB1である。
カリウムは、余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる作用がある。

栄養素に関する詳細解説


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第6問 食事

Fさん(80歳、女性)は、普段の食事は自立している。日常生活では眼鏡がないと不自由である。ある日、いつもより食事に時間がかかっていた。介護福祉職が確認したところ、Fさんは、「眼鏡が壊れて使えなくなってしまった」と答えた。食事をとるプロセスで、Fさんが最も影響を受ける段階として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 先行期

  2. 準備期

  3. 腔期口

  4. 咽頭期

  5. 食道期

答え:1 
嚥下とは、食べ物などを口に入れて飲み下す一連の動作を指す。
嚥下」という動作を構成する5つのステップが、先行期・準備期・口腔期・咽頭期・食道期である。
先行期は、視覚や触覚や喚覚などで食物を認識し、口の中に入れる段階をいう。
準備期は、実際に食物を口に入れ、咀嚼する段階をいう。
口腔期では、準備期につくられた食塊を咽頭に送り込む段階をいう。
咽頭期では、食塊が咽頭から食道に送られ、重力と食道の蠕動運動によって胃に送られる段階をいう。

食事(口腔機能向上マニュアル)に関する詳細解説

https://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/dl/tp0501-1_06.pdf

第7問 入浴

入浴(中温浴、38~41℃)の効果に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 脳が興奮する。

  2. 筋肉が収縮する。

  3. 血圧が上昇する。

  4. 腎臓の働きを促進する。

  5. 腸の動きを抑制する。 

答え:4
4以外の項目は、高温浴の効果である。

入浴(を含む快眠と生活習慣)に関する詳細解説

第8問 尿失禁

Gさん(83歳、女性)は、認知機能は正常で、日常生活は伺歩行で自立し外出もしていた。最近、外出が減ったため理由を尋ねたところ、咳やくしゃみで尿が漏れることが多いため外出を控えていると言った。
Gさんの尿失禁として、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 機能性尿失禁

  2. 腹圧性尿失禁

  3. 溢流性尿失禁

  4. 反射性尿失禁

  5. 切迫性尿失禁

答え:2 
機能性尿失禁は、排尿機能は正常にもかかわらず、認知機能や身体運動機能の低下により、トイレまで間に合わないため失禁してしまうものをいう。
溢流性尿失禁では、尿が出にくくなる排尿障害の前提で、自分で尿を出したいのに出せない、気付かないうちに少しずつ尿が漏れ出てしまうものをいう。
反射性尿失禁は、なんら兆候もなく尿意もなく、膀胱にある程度尿がたまると膀胱が収縮して尿が漏れるものをいう。
切迫性尿失禁は、急に尿意を感じ、我慢できずに漏れてしまうものをいう。

失禁に関する詳細解説

第9問 便秘

次のうち、便秘の原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 炎症性腸疾患(inflammatoryboweldisease)

  2. 経管栄養

  3. 消化管切除

  4. 感染性腸炎(infectiousenteritis)

  5. 長期臥床

答え:5 
5以外のものが原因となる症状は下痢である。
長期臥床によって、運動不足などの日常生活によって腸の動きも悪くなり弛緩性便秘になる。

便秘(を含む食習慣)に関する詳細解説


第10問 睡眠

高齢者の睡眠の特徴に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 熟睡感が増加する。

  2. 深睡眠が増加する。

  3. 夜間の睡眠時間が増加する。

  4. 睡眠周期が不規則になる。

  5. 入眠までの時間が短縮する。

答え:4 
4以外は快眠の状態である。

睡眠に関する詳細解説

第11問 睡眠

睡眠に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

  1. レム睡眠のときに夢を見る。

  2. レム睡眠から入眠は始まる。

  3. ノンレム睡眠では筋緊張が消失する。

  4. ノンレム睡眠では速い眼球運動がみられる。

  5. 高齢者ではレム睡眠の時間が増加する。

答え:1 
夢を見やすい浅い眠りをレム睡眠という。脳は眠っておらず、夢を見たり、眼球が動く。
深い眠りであり、大脳が休息した状態ノンレム睡眠を経過した後にレム睡眠が出現する。
身体の筋肉が弛緩し休息した状態はレム睡眠の特徴である。
高齢者は、レム睡眠とノンレム睡ともに減少する。

高齢者の睡眠に関する詳細解説

第12問 死斑

死斑が出現し始める時間として、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 死後5分以内

  2. 死後20~30分

  3. 死後3時間

  4. 死後8~12時間

  5. 死後48時間

答え:2 
死斑に関する詳細解説

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【令和4年度】 第35回介護福祉士国家試験について

  • 筆記試験日:令和5年1月29日(日)

  • 実技試験日:令和5年3月5日(日)

  • 合格発表:令和5年3月24日(金)14時 HP掲載

第35回介護福祉士国家試験の申込みは終了しています

第35回介護福祉士国家試験の受験申し込みの受付は、9月9日をもって終了しました。

社会福祉振興・試験センター


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