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【まんが少年日々記】4話 缶かんの馬【コラム】

頑丈な竹馬は大人が介入しないと作れなかった。
しかし、缶カン馬は簡単。穴を二つ開け、ヒモを通し完成。
いざ、我らを待つ大地へ冒険の旅立ちだー!

なに「カポカポ歩くだけじゃつまんないでしょう」ってか。
まったく〜、歩くは、冒険のはじまりって言うでしょう。

当時、舗装は主要道路だけ。路地道は舗装ゼロ。
梅雨時や夏のスコール、台風後には水たまりがそこかしこ。缶カン馬遊びには、グッドなワクワクダートコースだらけ。にごって深さも分からず石がゴロゴロ。つまずけばずぶ濡れ必至。でも、濡れるも気分は高揚だった。なんせ暑い! 
ヒャッホー気持ちイイ〜。あはははは。

なに「問題行動ばっかし」ってか
たらたらと薄い感動で遊ぶってつまらないでしょうー。

めいっぱい遊び疲労感いっぱいだが、缶カン馬のカポカポ音に癒されながらの家路は充実した満足感に満ちていた。

しかーし! 家にたどり着くなり、かあちゃんの罵声!
「なんでいつも服を汚したり、濡らしたりするかー」

三兄弟は脱兎のごとき逃げの一手。
一目散に逃げる。疲労も忘れ逃げる。逃げる。逃げる。逃げる!
「まてー」後ろに、庭ぼうき手に迫る鬼! あいや、かあちゃん。

一振りで三男が手打ち。
かえす二振りで次男の悲鳴がとぶ。
上段から降り下ろせば長男のわたしが鬼のえじき! 
あいや、かあちゃんのお仕置き。
隣近所のおばさん達が見かねて止めに入り、お仕置き事はかくして一件落着とあいなりそうろう。

フ〜、缶カン馬をこっそりと床下へほうりこみ、水あび、食事をし、夏休みの友という学校の宿題を1〜2ページやって明日の遊び事を妄想しながら寝る。

格言 ポカポカとひなたぽっこは叙情的、
   ポカポカと殴られるは非情的。



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次の更新は 5話の標準語版 です。

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