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【まんが少年日々記】52話 イユこうらんね~【コラム】

陽射しが柔らかくなった頃合いに
「イユこうらんね〜」の声がすーじぐゎー(路地)にひびく。

ねーねーやおばーたちが海産物の入ったタライを頭にのせて路地に現れる。
呼び止められた玄関口や庭先で、にぎやかに世間話をしながらその場でうろこをはぎ、内蔵を取った調理用にする。
夕食の料理によっては三枚におろしたり、ぶつ切りにしたりとリクエストに対応していて、かあちゃんたちに重宝がられていた。

「はあ〜煮付けと魚のみそ汁どー。他にないの〜」
毒ずく言葉に、かあちゃんの怒りの鉄拳が頭に炸裂。
かくして、夢遊病のごとき行為で食事。
煮付けに箸、ご飯で飲み込む、ご飯を口に、みそ汁で飲み込む…、あ〜リフレイン。
そうです、わたしは魚汁や煮付けがとても苦手だった。
さしみやからあげにしたりすると、とてもおいしく食べれた。
少年の頃は魚の匂いが苦手で料理にその意識が反映していた。

なに「ハンバーグに、にんじんが入っても食べれる子どもと一緒か」ってか
さかなの匂いがさ〜、匂いがとっても苦手だったのよー。
あ〜、念のため言いますが、現在はちゃんとおいしく食しておりますよ〜。

匂いといえば、この年にして今だに生卵の黄身の匂いが苦手…
が、体調が良いと平気。あははは、嗅覚がさ〜気分屋なのよ。

今でも気をぬくと、煮魚、焼き魚など食べ方が不味い。
身と骨のほぐし方が砂場の宝探し状態に変貌する。
で、ときに小骨がノドにつかえたり。きゃー。
食事が骨つかえ拷問に変貌。あははは、おおげさな〜。

近頃は、シャケの切り身をフライパンで焼いて食している。
気を引き締めて箸をつける。身から骨取りもうまくなり、おいしく食す。
で、過去に嫌った魚料理へあやまりをいれる。拝
日々、老いる心身の変貌にともない偏食の崩壊だ〜。
あははは、おおげさな。

では、御機嫌よう。




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次の更新は 53話の標準語版 です。

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