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【まんが少年日々記】33話 釘たたさーで陣とり勝負【コラム】

梅雨の晴れ間は、遊びの貴重な時間帯だ。
釘たたさー(釘立て勝負)は、ぬかるんだ地面がプレー場に最適で、梅雨時はかかせないな遊びだった。

どんな遊びもたいていは賭けをしていた。
釘たたさー(釘立て勝負)も然りで、勝てば釘10本いただくとか…。
フ〜ッ、勝負事、勝負事!、損得勘定だ。

なに「そんなに釘を集めて、どーするの」ってか。
要は、何がしかの対価が欲しいわけさ〜。
単に遊ぶってのは、面白みに欠けるでしょう。了解して。

この遊びは、狙った場所へ正確に釘を投げるという緻密な頭脳戦略プレーだった。

まずプレイに必要なのはめいめいのマイ釘1本ずつ。
順番を決め、自分の釘を相手と交互にぬかるむ地面へ、釘が立つように投げつける。
自分が投げてできた釘穴と釘穴を線で結んでゆき、相手の釘穴を包囲しきって逃げられなくしたら勝ち。

コツは、敵を大きく囲むより小さく囲んだほうが、抜け出すのが難しい。
だから、相手の釘穴の斜め前辺りを狙って釘を投げる。
前の釘穴から引いた線が、相手の釘穴に引っ掛かったり相手の引いた線に触れたり越えたりした場合、その一投は無効。
元の釘穴のまま待機。
このミスが負けの要因となること多々。
が、相手だって包囲をし、出れないようにぎりぎりを狙って釘を打ち込む攻防戦。
この包囲するってのが釘投げの技なのよ。
じつに繊細で高度な遊びだったなー。

なに「地面に釘を刺すってささいな遊びじゃねーかの」ってか。
ホ〜ウ、そう思う方々はやってごらんなさい。
狙った位置に釘を投げることがいかに難しく、相手を包囲することが容易くないもんだと、疲れ切って納得するぞ。
フン、頭デッカチな発言はいかんな〜。

遊びに熱中、夢中、まっしぐら、の日々。
あはははは。大袈裟な…。

なに「遊びに力はいってるが勉強はどうなってるんだチミは!」ってか。
トホッ、宿題やらずによく往復ビンタ、水平両手前伸ばし正座、エトセトラ。
ふ〜、一日一回は叱られたな〜。天才なのに。あはははは。

格言 遊ぶは才能、勉強は努力で苦手は克服。




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次の更新は 34話の標準語版 です。

初めて読む方へ → まんが少年日々記について

ブログにも掲載してます。他の漫画もあるので良かったらみてなー( ´ ▽ ` )

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