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【まんが少年日々記】9話 ぱっちんふーやーのじょんぎ【コラム】

流行事は駄菓子屋の商品に影響された。

ぱっちん(メンコ)くじが町内の駄菓子屋に出回ると、去年のぱっちん持参で登校していた。
駄菓子屋に出たばかりの真新しいぱっちんを賭けて勝負なのだ。

ぱっちん遊びは繊細で、大胆な勇気発散の根性勝負だった。
休み時間、放課後、下校途中のす−じぐゎ(路地)で勝負した。
巷は、小学生が其所彼処でぱっちんに興じていた。おおげさな。
それこそ、火花を飛び散らせる勝負だ。おおげさが止まらない…。
対戦待ちは、観戦にむらがり感情のほとばしる声援で、興奮のるつぼ阿鼻叫喚状態だ。あははは、おおげさな〜、それに近かかっぞー。

なに「さても博打のたぐいにどっぷりって話だ…」ってか。
当時、そんな意識へ思いもよらない時代だったのよ。

少年たちは、にこにこ顔、がっかり顔での下校の家路。
寝床で、勝負の一喜一憂の回想にしたりながら眠りにおちていく。
で、寝起きに宿題をすっかり忘れたことに気づくが、もう遅い…。

宿題を忘れた代償は、ひどかったね〜。
黒板前に1時間立たされたり、30㎝物差しでひっぱたかれたり、鉛筆を人差し指と中指の間へ入れられぐりぐり回すお仕置き、往復ビンタ、給食用の長椅子を持ち上げて黒板前での正座など。
今じゃ〜、虐待のそしりはまぬがれないような、厳しくて痛みを伴う罰の数々めじろおし状態。

なに「教師も手こずる子供ばかりだったのね」ってか。
振返れば…、ままありうる。ませた子供たちだったな〜。いや〜ん。

時代は変わった。
お仕置き皆無で、言葉だけの注意って…
そりゃ〜、ぐれて不良あたりまえ。
なんせ罰の無い、学力主義の競争社会。
自己を振返らせる教育姿勢も皆無。
勝つ事が一番大事な世界の到来ですからね。
大人ってどこにも居ない時代。いや〜ん。
なんせ、叱られないんだからね。



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次の更新は 10話の標準語版 です。

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