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【まんが少年日々記】3話 弓矢かーぶやー【コラム】

冬になると海風が強く吹いた。
巷では、かーぶやー(凧)とばしが流行る。
埋立て地へ大人たちの持ってくる大きな凧。
ぴきだ〜(長方形の凧)や、はっかく〜(2つの四角で角が八個の凧)、飛行機かーぶやー(箱をつなぎ合わせた形)。
きっちりと作られた凧をあやつる大人の姿は、勇壮で子供たちは、面構えや格好を真似て同にいっていた。

当時、現代のビニール張りのカイトは、店でまだ販売されていなかったので、凧といえば手作りあたりまえでした。
そんな少年たちの凧といえば、手軽に作れる弓矢形の凧が多く、思い思いのペイントがほどこされてユーモアいっぱいだったな〜。

下校したり、日曜の休みは、日がな埋立て地で、凧を飛ばして遊んだ。
竹に巻いた凧糸が全部なくなるまで、のばしつづけると、凧が高みで小さく左右に揺れていた。
それを眺めているときの気分は最高だった。 
糸を強く下へひくと、凧はグーンと上昇する。
空のあの高みで、悠然と浮いているのを手動しているのが自分なんだと思えば、ヒユ〜気分は高揚して胸が熱くなってきた。

なに「またなにかしらかバクチしたろー」ってか。
どーして、この風情をたんのうできないのかね〜。
賭けるに決まってるでしょ。『遊ぶ×勝負』は、あたりまえ。

勝負ルールは、上がったタコ糸を地面に押さえ角度で勝負。
上向きの角度の差で勝敗を決める。
で、勝つと対戦凧はいただき。

ビービー紙(形紙)を張替え、絵を変え、尺を調整し、埋立て地で対戦凧に変身。それで、また凧対戦に興じる。
勝負! 勝負! 勝負ー!

ふり返るとそんな事ばっかりだが、大人になり大和へ来たら、パチンコ、競艇、競馬、ポーカー賭博、競輪、などのギャンブル多々ありきなのに、賭け事を一切しないってのはなんだろうね〜。

少年時代の賭け事は、誘惑いさめの布石だったのね。いや〜ん。

なに「いつも、いや〜んって何ー」ってか。
笑かそうかな〜って事よ。ゲイやおね〜系じゃないさー。
わからないなんて、も〜いや〜ん。



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