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まんが少年日々記

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1970年代に石垣島で子供時代を送ったやんちゃな思い出話あれこれ
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#コラム

【まんが少年日々記】68話 王様だむねーくーやー【コラム】

だむねー(びー玉)は季節問わずの遊びだ。 暑い陽射しの日や、寒い北風の吹く日にだって勝負、勝負だった。 なに「南国なのに寒い北風だって〜」ってか。 当時、冬は寒く、半ズボンの足は乾燥で白く粉ふいたんだよ〜。 そうそう、朝方に石垣島にもアラレが降った日があった。 超〜ひいさん朝(寒い朝)、早起きのおじーやおばーは浜で、仮死状態の魚を手掴みで竹網のザルいっぱいの収穫で、早起きの恩恵とはこれぞ的に大漁をほくそえんでいた。 でも、寒さに少年少女は風邪っぴきの子が多かったな〜。

【まんが少年日々記】67話 母ちゃんのクロール【コラム】

クードーという場所がある。 砂浜が長くて海水浴にはぴったりのトロピカルビーチ。大袈裟かも。 浜には細い幹のトクサバモクマオウ(モクマオウ)方言でモクモウと言っていた。 この浜は市内の小学校が夏に恒例の海水浴で連れてくる場所だ。 が、どこにでも欠点というものがあるように、クードーもしかりで、クラゲが大量に発生する。 note『49話くらげに刺された』のマンガを参照してくださいね。 なに「なぜにクラゲ発生ビーチへ行くの」ってか 波打ち際から離れた腰ほどの場所には皆無なのよ。

【まんが少年日々記】66話 たんかーじょーじ【コラム】

当時、家族は一軒家半分の間借り住まいだった。 男三兄弟は、小学生のうるさい時分真っ只中!。 やるなをやり、行くなを行くという具合だった。 否定されると“なぜ”の感情ではちきれそうな子どもたちですから、かあちゃんは毎日の如くブチキレ、声をはりあげ注意した。それでも騒ぎが収まらないと、家箒でこれでも喰らえの、痛いお仕置きをした。 「口で言って判らない子は、叩いて教える!」 かあちゃんのお仕置きを現代で見かけたら、虐待のそしりは免れないだろう。 叩いて教える型の躾けは、子ど

【まんが少年日々記】65話 手作りのゴムかんでどぅみる【コラム】

小さな体で狩人魂がふつふつと煩悩で煮えていた。 飽くなき捕獲意欲に燃える魂。 知恵と工夫を凝らし獲物をしとめる事に時間を費やしていた。 ゴムかん(パチンコ)と言う狩道具の完成にはやるイザイザの気持ちをゆるりとイグニッション。 ズボンに突っ込んだゴムかん(パチンコ)と、ポケットには小石がはち切れんばかりに脹らみ鎮座。 すずめ、ぴーさー(ひよどり)、山鳩が目指す獲物だ。 この当時、暑さ寒さをものともせず、獲物を求め其処彼処のすーじぐゎー(路地)を徘徊する。 なに「ガキのくせ

【まんが少年日々記】64話 木やーるーはひんぎまやー【コラム】

獲る、飼う、競わせる、対価をもらう。 どん欲な姿勢の根性がまとわり付いて輝く黄金の日々。 ハッピー、ラッキー、これっきり〜。あはははは。 なに「たいそうな言葉つらねだね〜」ってか。 そういう姿勢だってことよ〜。わかって。 石垣塀の側には、福木やセンダンの木が防風林として何本も並んで立っていた。 その木の高みへと移動するキーヤールー(キノボリトカゲ)を目ざとく見つけ、 他人の屋敷だろうがかまわず入り込み追った。 ときには足元の石垣が崩れて、追う側が屋敷の主人に追われるはめ

【まんが少年日々記】63話 めじろをかちみるにはむちに〜【コラム】

必需品で捕獲の要とはこれぞ! メジロ取りの必需品で要となるのは、このチョー強力な粘着質のむちにー(鳥もち)。 その性質が商品の名称そのままだった。そう、ネバネバの餅だ。 竿の先端に付けてメジロを突くと、むちゃむちゃっとくっつき剥れないので鳥への捕獲番長だった。 「今日はだっくゎーる(くっつく)」と、満身の意気込みを爆発させメジロ取りに挑む。 狙いをさだめ素早く足元を突く! しかし、手元がわななき、思いもよらぬ興奮で竿の暴走。 ヒエ〜ッ、やめて、とめて、ぶってー! むちに

【まんが少年日々記】62話 あかばな〜のしんあそび【コラム】

赤花を仏桑花(ぶっそうげ)という。 墓の周辺などに多く植えられ、年中、赤い花を咲かせている。 自宅の敷地内にはあまり植えたりしない。 なんせ、仏桑花(ぶっそうげ)ですからね。 なに「昔からそうなのか」ってか。 なぜそうなのかは知らないが、そうなのよ。 ちと、あやふやな回答でごめん。 まんがに描いたように、赤花の花びらをひきちぎり、芯のところにある三角のとんがり部分を折って、肌にくっつけて遊んだ。 粘着質は薄いが肌にくっつき、角のようなので数くっつけて喜ぶといった、たわい

【まんが少年日々記】61話 バンセンの十手【コラム】

ちゃんばら時代劇に少年たちは夢中だ。 なんせ、少年まんがも時代劇ブームだった。 横山光輝の『伊賀の影丸』『赤影』や白土三平の『サスケ』など忍者ものにくびったけで、巷はちゃんばら大ブレークだった。 当然NHKの時代劇へ関心が動くのも然り。 大河ドラマや金曜時代劇の番組は熱烈歓迎で見逃さずにいた。 悪役たちとの殺陣(たて)をじっくり観てちゃんばらごっこで適当な模倣。 なに「こどもは教育番組じゃないのか」ってか こどもは大人を真似て育つのよ。教育番組じゃないのね。   時代

【まんが少年日々記】60話 ジーマーミー豆腐はまーさんどー【コラム】

甘い香りのジーマーミー(ピーナッツ)豆腐。 秋もヒンヤリする頃合いに来る。 頭にタライをのせたおばーやねーさんたちがすーじーぐゎー(脇道)へ姿を見せる。 遊んでいた子どもたちは、蜂の子を散らすように家へいっせいに戻って待機。 あははは。おおげさな。 呼び止められたおばーのタライには、茶碗の口元をビニールで覆い輪ゴムで止められたジーマーミー豆腐が鎮座する。 この垂涎の逸品を、かあちゃんに懇願する。 で、いつも一個しか買わない。 兄弟三人で一個。 そんな、ジーマーミー豆腐を長男

【まんが少年日々記】59話 バリカンでの散髪は、でーじ【コラム】

バリカンを買ったか貰ったかした日から散髪は我が家でやることになった。 当初は、とうちゃんが散髪をしていた。 いつとはなしに、かあちゃんがバリカンを持つようになる。 で、虎刈りばかりで、笑うに笑えない悲惨な大虎散髪。 が、小学校も高学年ごろにはかあちゃんはいっちょまえの腕前になっていた。 経験って技を培うものなのだと、がてんがいく。 気をよくしたかあちゃん散髪屋は、近所の子も何人となく刈ったりして、わりに悦にいって自慢げだったな〜。 なに「床屋ってのはなかったのか」って

【まんが少年日々記】58話 わーのやーのくずぶるぐゎー【コラム】

なぜなんだ。 と、釈然としない状況に困惑することがある。 このまんがのような、やぶからぼうに起る予測不可能な渦中の一員になってしまった場合も然り。 悲喜劇、悲喜こもごもなんて言葉は、長い人生に連なることは確かだが、全身肥えまみれってのはそうざらにはないぞー。 なに「体験や経験は人生の肥やしだ云々言ってたろ〜」ってか。 うまいことのたまっていたんだね〜。うんこ臭い話多くて、いや〜ん。 爆裂して飛び散る肥えが身体に迫る刹那あいさつをする。 「くっ付いてよろしいですか」うっ、

【まんが少年日々記】57話 ピストルの弾ぐゎ【コラム】

現代では防空壕って何?って言うんでしょうね。 小学生の頃には、さりげなく灌木に隠れるようにむき出しのままあった。 其所彼処に雨ざらしのままに開きっぱなしのもあった。 で、子供の冒険心をくすぐっていた。 大人たちは、行くな入るな幽霊が住んでるぞー。 と、脅し文句を並べたてて足を向けさせないようにしていた。 が、何か未知なるものへの憧れと、感情が不良なので行く。 なに「そうそう絶対初期不良もいいとこだよ」ってか。 ま、たしかに今思えば感情が情熱の嵐が如くの日々なのか…。

【まんが少年日々記】56話 ちっぴらーいちごだけど、まーさんど〜【コラム】

大人が、子どもたちに向かっての御法度が多かった。 野原は、猛毒のハブがどこに潜んでいるのかわからない。 海には、浅瀬だろうと溺れる危険がある。 で、大人からは注意言葉の根性焼きで、耳にタコ状態。 当時は電子ゲームや、甘〜いお菓子があふれる時代ではなかったからね〜。 小遣いのない子どもたちは、必然的に野原へ実る果実を求めに行ったり、海に釣りや貝を取りに出かける。 ま、そこで不幸にもけがをしたり、不慮な事故で命を落としたり…。   なに「ねだって大人付きで行けよ」ってか。 や

【まんが少年日々記】55話 くみ取り便所とラッシーの思い出【コラム】

当時、汚水や糞尿はバキュームカーで吸引の汲み取りだった。 夏ともなれば便所の中は堪え難き匂いが充満。 雨期は汁状態の糞尿がはねかえってくる屈伸運動便所に変貌。 台風ともなれば近くて遠い便所への暗夜行路状態。   なに「行きたくも入りたくもない便所だ」ってか。 同上…もう、いや〜ん。 便所事情を理解したでしょうか。 で、まんがのラッシーあわやの光景が理解できた事と思います。 おしまい。 なに「コラムって短いのはわかるが短かすぎね〜」ってか。 くさい話しはひるむ人々が多々