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【まんが少年日々記】65話 手作りのゴムかんでどぅみる【コラム】

小さな体で狩人魂がふつふつと煩悩で煮えていた。

飽くなき捕獲意欲に燃える魂。
知恵と工夫を凝らし獲物をしとめる事に時間を費やしていた。

ゴムかん(パチンコ)と言う狩道具の完成にはやるイザイザの気持ちをゆるりとイグニッション。
ズボンに突っ込んだゴムかん(パチンコ)と、ポケットには小石がはち切れんばかりに脹らみ鎮座。
すずめ、ぴーさー(ひよどり)、山鳩が目指す獲物だ。
この当時、暑さ寒さをものともせず、獲物を求め其処彼処のすーじぐゎー(路地)を徘徊する。

なに「ガキのくせに殺生とはロクデナシだ」ってか。
おいおい、いゆくわーし(魚釣り)と気分は一緒さ〜。
殺生呼ばわりされるのは言語道断だぞ〜。
純真に狩に向き合い駆り立てられていたのよ。わかって。

福木の防風林やセンダンの木、デイゴの木、ホウオウボク、ブッソウゲ等。
それらには、セミや小鳥が飛翔していた。
狙いを定めここぞと思いきや突然の雨。
亜熱帯特有のスコールに、見えないよ〜やんでくれ〜。

なに「突然、無殺生に豹変か」ってか。
因縁、因質、因果、陰険な質問だな〜。

狩の満足はそうです、ご想像の如く、腹の満足に直結する食すという行為で完結する。
当時は口に入れてOKな物は何でも食する欠食児童だった。
ま、そういう時代だったのよ。
商店で求めて購入にはお金が必要。
無ければ、海へ釣りに。
浜に降りては貝掘り。
山へは野の果実の果汁に溺れ。
狩道具で鳥を狩る。
と、自然はいつも飢えるお腹を満たしてくれた。

当時、夏は日焼けの少年。
冬は、浅黒い乾燥肌で北風に舞い踊る粉吹きの少年。

が、今や東京暮らしで加齢を良い事にヒゲを蓄えし金髪の引きこもりジジー。
ブラインドタッチでキーボードへの打ち込みを夢見たが、哀れ挫折。
今やキータッチは、素早い三本指が伝家の宝刀となり微妙な打ち込みスタイルを確立。
創意工夫は、かの日々に培った根性の成せる技なのでしょうね。
時とは、その時々にワクワク過ごすと面白いものだ。

あ、ジジーっぽく書き込み始めていかんなー。
ここらで、お開きにいたしましょうかね。
読書に感謝します。拝




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次の更新は 66話の標準語版 です。
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ブログにも掲載してます。他の漫画もあるので良かったらみてなー( ´ ▽ ` )

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