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驚愕の新展開『龍と苺』に登場したなぞの少女・藍田苺(仮)の正体を考察する。

 衝撃と必笑の展開が話題をさらった先々週から二回、『龍と苺』はあいかわらずわけのわからない話が続いている。

 いきなり100年後の未来に物語が飛躍したのははまあ良いとして(ぜんぜん良くないが)、そこになぜか主人公藍田苺(らしき少女)が出て来ていることは何がどうなっているのかさっぱりわからない。

 いや、ほんと、どういうことなんだよ。先週までは「苺が何らかの理由で過去からタイムスリップしたのか?」と考えることもできたのだが、今週の描写を読むと必ずしもそうともかぎらないらしく、困惑は深まるばかりである。

 いったい何が起こっているのか? 本気でこのまま新展開を続けるつもりなのか? もうここまで来ると完全に意図して読者を振り回しに来ているとしか思われない。

 「いいぞ、もっとやれ」という気もするが、ただ振り回されてばかりだとくやしいので、藍田苺(仮)の正体を限られた情報から推測してみたい。

 まず、あたりまえだが、100年後の未来に苺がふつうに生きているのは異常である。

 いや、年齢的にはギリギリ生存の可能性があってもおかしくはないが、当然、100歳以上の老婆になっているはずで、中学生の頃の苺そのままの姿というのはおかしい。

 ただ、何らかの理由で老体から若返った可能性はなくはない。苺(仮)の正体について、いま考えられる可能性はだいたいこのあたりだろうか。

①藍田苺の子孫。
②藍田苺のクローン。
③冷凍睡眠していた藍田苺本人。
④過去からタイムスリップしてきた藍田苺本人。
⑤100年後まで生き抜き、若返った藍田苺本人。
⑥死後、なぜか若い姿でよみがえった藍田苺本人。

 「①」は苺とそっくりの子孫が苺の名前を名乗っているという可能性。だが、苺(仮)は100年前の記憶を持っているらしいことを匂わせているので、この可能性は薄い。

 「②」は不世出の大天才である苺の遺伝子を残すため作られたクローンとかそういう可能性。綾波レイではないが、これはありえるかもしれない。ただ、これだとなぜ超能力を使えるのかさっぱりわからない。

 「③」はいわゆるコールドスリープで苺が100年間眠っていたということだが、彼女が竜王獲得後も活躍し、大記録を残していることと矛盾するのでたぶんありえない。

 「④」、やはりこれがいちばん可能性としては大きいと思う。苺は何らかの理由で(何の理由だよ!)過去からタイムスリップしてきたのかもしれない。

 一見、「④」と同じく彼女が竜王獲得後もふつうに生きて記録を残していることと矛盾するようだが、苺が自由に時間を移動できると考えるなら、100年後に来てまた過去に戻り将棋を指す可能性もあるので理屈の上ではおかしくはない(タイムパラドックスは起こるだろうが)。

 「⑤」は御年115歳くらいの苺が何らかの事情により(だから何の事情なのだ)若返った可能性。これも、ありえなくはない。彼女がテレポーテーションできたりする理由はやはり不明だが、若返りと同じ理由で超能力を身につけたのかもしれないと考えることはできる。

 そして「⑥」、これは苺が死後、自分自身に転生したというもの。ちょっと『推しの子』パターンというか。最近のはやはりなのでありえないこともないが、もう何だよそれって感じだよね。

 さて、この「①」から「⑥」までのなかに正解はあるのか、どうか。恐ろしいことにどの可能性も本編の描写と少しだけ違和がある。

 いちばん理屈が通りそうなのは「⑥」かな。しかし、ほんとにこれだったらまた大騒ぎになりそう。めちゃくちゃでごまいまするがな。まあ、何にせよ楽しみなのはまちがいないので、真相が明かされるときを粘り強く待とうと思う。

 きっと岸辺露伴でもやらないぞ、こんな超展開。

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