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初夏の薫りに包まれて…

阪急電車の広告に、めちゃくちゃダサい広告があった。


んん?


_人人人人人人人人人人_
> The 嵐山 Green!? <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


びっくりして目が冴えた。二度見三度見して写真まで撮ってしまった。
The嵐山Greenってなんなんだ。嵐山を題材にして、どうしてここまでダサくなれる。

どうやら嵯峨嵐山おもてなしビジョン推進協議会という組織が作った広告らしい。どんな協議の末にこの広告ができたんだ。

あまりのダサさにモヤモヤするので、この広告が何故ダサいのかを自分なりに考察していこうと思う。



1.名前がマンション
最初この広告見た時、「嵐山グリーンハイツ」みたいなマンション名かと思った。
マンションは【地名の漢字】+【格好いい英語】みたいな名前多い。(ピンとこない人はマンション名前でググって欲しい)
この広告のタイトル(タイトルなのか?)はマンションネームに似ているのだ。

でもマンションネームまでなら大丈夫だった。ちょっと可笑しいぐらいで済んでいた。
真の戦犯は名前の前についている“The”である。
Theは確かに恰好良いが、そんな安直につけていい物ではない。全体の調和を乱すと致死量レベルのダサさになる。
あと“嵐山”の下にちっちゃく“Arashiyama”って書くな。余計ダサい。



2.キャッチコピーが終活
「涼しい色が お出迎え」
……なんか、死にそうじゃない?
“お出迎え”という単語から死臭がするので、前半の爽やかな言葉が全部死ぬ方向にもって行かれてしまい、後腐れなくこの世を去って行きそうになる。老人用の終活ホームページに載ってそう。

あと“涼しげな色”もよくわからん。写真の緑豊かな風景からは暖かそうなイメージを感じるので、涼しさがまったくない。
恐らく川沿いだから涼しいという言葉を使ったんだろうが、それならもっと川メインの写真を使うべきだ。
この写真に飾るキャッチコピーなら暖かい方向で行くべき。



3.写真が初夏
このポスターを見つけたのは9月、秋の紅葉シーズン手前の時期だ。
ならば観光地が広告で伝えるべきは紅葉の素晴らしさだろう。涼しくなって寺社仏閣が巡りやすいとかでもいい。
とにかく9月に青々と茂った緑のポスターはナンセンスだと私は考える。

ついでに言うなら、なんでこんな角度から写真を撮ったのだろう。
竹林や渡月橋などなら緑のイメージでもっとインパクトのある写真が撮れる。山や川の景色を引きで撮れば「嵐山経験者にのみ理解できる良い写真」が撮れるはずだ。
なのに何故、こんな閉塞的で嵐山要素のない写真を撮ったのだろう。
この写真じつは東京で撮ったんですよーって言われても信じてしまいそうだ。



もし、この写真を使って緑を強調した広告を作るなら。そして製作者の意図を最大限に汲み取るのなら。

キャッチコピーは「初夏の薫りに包まれて…」とかにして欲しかったなぁ。

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