お巡りさんの微笑みに泣けた日。
感謝の気持ちで溢れる瞬間は、それ以外のことを何も考えていない。
感謝の気持ちでいっぱいに満たされた心は優しくてあたたかくて美しいと思う。
何よりわたしは幸せで満たされる。
この感覚に、納得感と確信を持ったのは世界一周の旅から帰ってきた時。
成田空港に着いて、空港に着いたお巡りさんがニコッと笑ってくれて、それだけで幸せになった。全ての当たり前が当たり前じゃなくなっていた。今まで当たり前だったいろんなことに感謝できるようになった。いろんなことが、見えるようになった。
ありきたりな言葉をありきたりに書くけれど、旅から帰ってきたわたしは、当たり前が当たり前じゃないことがよくわかったようだ。
当たり前のように、当たり前じゃないことの全てに感謝していた。
90日間の世界一周の旅を終えて、成田空港に着いたあの瞬間、わたしは旅人になった。
いや、当たり前の毎日を過ごす人生は、そもそも旅なんだということがよくわかった。
わたしは旅人になったのではない、
わたしは、私たちはいつだって旅人だった。
90日間の世界一周から帰ってきたわたしは、感謝の気持ちが毛細血管から溢れてくるようなそんな毎日を過ごしていた。
まず、道が平らなだけで泣ける。なんていい国なんだと思う。
ラオスのコンクリートはボコボコで、わたしは人生で初めて車酔いをした。車酔いがあんなに辛いなんて思わなかった。ちなみに、小さなバンに10人くらいで乗って、山道を高速で駆け抜ける車。どのくらいボコボコの道の影響を受けるかというと、体がバウンドして天井に頭がつくくらい。それが4時間ほど続いた。
隣でバウンドながら眠っている旅友達のみえるこが羨ましすぎた。
そして日本。
いやー、平らな道。穴が空いてない。
すげえ。すごいんだよこれは。すごいことなんです。
マチュピチュにいた時には、雷でWi-fiが壊れた。電気も止まった。
日本に帰ってきた瞬間に、安定かつ高速の電波がある。世界が違う。安定して供給される電気に泣けた。電気が切れることを怖がらなくていい。なんて幸せなんだろう。
そしてご飯、常に衛生的なお店かどうか疑っていた。日本のご飯は美味しい。でもそれ以上に、何も考えずに、疑わずに食べるご飯がこんなにも美味しいものなのかと感動した。
日本のお巡りさんは、「お帰りなさい」と微笑んでくれた。私たちを守ってくれるだけじゃなくて、笑ってもくれる。
旅というのは、言語以外のものを見極め信じるのにはいい練習になる。
だからこそ、このお巡りさんがとても誠実で守ってくれそうなことはよくわかった。さらに笑ってくれる。なんてことだ。
そして、友達に会った。
「帰ってきてくれてありがとう」と言ってくれた。生まれてきたことに、感謝した。
そんな幸せな毎日。
そうやって、当たり前のことを、当たり前に感謝できるようになっていった。
感謝の気持ちで溢れるその瞬間は幸せである。
当たり前というメガネがなくなった今、わたしはいつだって、どこにいたって旅人なんだと、胸を張って言える。
つまり旅人とは、そういうことだと思う。
わたしは今、都内でOLのフリをして人生という旅を泳いでいる。
新しいこと、当たり前のことを、その全てを見るその瞬間は、まるで旅をしていた時に出会う異国の景色となんら変わらない。
今思えば、
お巡りさんの微笑みに、なんだか泣けたあの日からわたしは旅人になった。
Ps.TABIPPOのみなさん。
旅祭2015に遊びに行ったその日から世界一周の旅を夢見るようになりました。あれから四年後、夢を叶えて帰ってきた私は旅人という人生を心から楽しんでおります。
旅っていいですね。
少しの勇気で、こんなに幸せに生きていけるようになるなんて、知らなかった。いつかどこかでまたお話しできる日を楽しみにしています💓
これからはもっと、旅の話を書こうと思います。いいきっかけをありがとうございました。
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