#note再始動 習作「浦島太郎」
序章 誕生ウラシマ
昔々ある男とおじの間に元気な男の子が生まれた。
かわいいその男の子は、ウラシマと名付けられた大事に育てられた。ちなみに、わたしの実家の近くの海の近くに、実際に浦島町という町があり、それっぽい史跡もある。それを言いたかったための習作だということは秘密である。
Googleマップ:https://goo.gl/maps/5sbdb22RAoG2
注:ここはよく戦隊モノの撮影もあるテクノウェイブビルが近くにある。
第1章 ウラシマと亀
成長したウラシマはあるとき親に言われ、日銭を稼ぎに出る。
するとそこでいじめられている亀を見つける。
ウラシマは迷った。
ここで亀を助けるためには、今持っている釣果と交換すれば穏便に済ませられるのではないか。しかし、そうすることで家族に申し訳がたたない。
(私が切ることができるカードは3つだ。1つはスルーする、2つ目は釣果と交換に亀を助ける、そして3つ目は釣果を渡さず亀を助ける、だ。)
3番目のカードは、強奪とも言える行為なので、さすがにいち社会人として切ることはできない。現実的なのは1だ。
世界は残酷なのだ。
食物連鎖の頂点にたつものからいじめられたとて、それは自然界の掟と受け入れざるを得ないだろう。
しかし、最近フォロワー数を増やしたいウラシマは行動に出た。そう2だ。
「亀、助けたなう」
どれだけいいねが欲しいのか。とりあえず釣果と引き換えに亀を助け、いいねをもらえて満足すると、亀はもう用済みとばかりに、ウラシマは亀をリリーストゥザオーシャンした。
第2章 亀の恩返し
釣果を持って帰らなかったウラシマは家族から激しく怒られた。ここでは書けないほどの仕打ちを受け、その恨みを増田に書いて眠るのだった。
しかし、翌日。助けた亀とウラシマが出会うことによって、彼の人生は大きく急変した。海での出来事である。なんと助けた亀がいるではないか。そして、人間にもわかる言葉を話し・・・、
「先日は助けてくれてありがとうございます。」
「なんの、当たり前のことをしただけです。」
「お礼に龍宮城へ連れて行ってあげます。」
「竜宮城?それはアミューズメントセンターか何か?」
「まあそんなものです」
(ゴボゴボゴボゴボ!!!!!)
返事も効かず亀は有無を言わさずウラシマを背中の甲羅にのせ、海中へと疾走するのだった。まるで、そうでもしないとスポンサーが怒るからと言われたかのように。
(ゴボゴボゴボ、海が、深い・・・、息が・・・、できるじゃん!?)
とりあえずその不思議な現象に、家族へ連絡することをすっかり失念し、なすがままに釣れられていくのであった。
第3章 竜宮城
そこはウラシマが思った以上に、きらびやかな世界だった。
(これ、無料なの??あとで課金とかあるんじゃね?)
「あとで課金されると思ってるでしょ?」
そこに現れたのはウラシマがこれまで見たこともない美女だった。
「ええ、まあ・・・」
「私の大事な亀を助けてくれたお礼なので、完全無料です。ユーザー登録なども必要ありません。退会もわずか2クリックで出来ますから安心してください。どこかのサービスとうちは違います。」
(なんだ、そうなのか・・・。まあ貸した借りを返してもらうのは別にいいからな。高額っぽくなってきたら、即退会しよう。)
「ありがとうございます。ではお言葉に甘えて少しだけおじゃまします。」
その後、ウラシマをもてなす宴が開かれ、ウラシマはだんだんと帰る気持ちも薄くなっていくのであった。
第4章 ウラシマ、帰還する
「いろいろとありがとうございます。そういえば、そろそろ私は家に帰らなければなりません。次のプロジェクトのためのプレゼンが控えてますので。」
「まあ、そうなのですの。寂しいですわ。」
「でも、そういうことなら仕方ありませんわ。帰ろうと思ったらWindowsアップデートが始まって電源を落とすに落とせない、ということもありえますからね。何事も余裕が大事です。では、こちらをお持ち下さい。」
乙姫がもってきたものは小さな箱でした。
「これは何ですか?」
「お土産に差し上げる中身を聞くのですか?なんて失礼なかたなのでしょう、うふふふ。」
「まあ良いですわ、でもこれは決して開けてはいけません。そういうものなのです。」
(意味わかんねーよー!でもここは素直に受け取らないと返してもらえそうににないな・・・。)
「わかりました。でも開けたくなったらどうすればいいのですか?」
「どうしても寂しくなったときだけなら開けても良いです。でもデフォでセキュリティロックしておいて下さいね。」
「わかりました。」
「さよなら、ウラシマ・・・。あなたと過ごした時間は忘れないわ。」
(なんか死亡フラグっぽいけど、帰り大丈夫かな・・・。)
「こちらこそありがとうございました。あとでエイトで名刺申請しておきますので、またいつかタイムラインでお会いしましょう。それでは失礼致します。」
終章 未来の現実
その後、無事にウラシマは海岸にたどり着いた。
亀はせわしなくすぐに帰っていった。
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「ここはどこだ!?」
「どこなんだよーーーーーー!」
途方にくれたウラシマの少し先に人影が見えた。すかさずウラシマは現状を尋ねた。
「ここはどこなんだい?」
すると件の人物は、ウラシマが生まれ育った地名を言うではないか。しかし、ウラシマの知る風景はどこにもない。
人物はウラシマを見て、聞いてきた。
「あなたは名前は何というんだい?」
「私はウラシマタカノリだ。」
「何ですって?たしか何十年も前にそういう名前の人の家があったようには記憶しているけれど。本当なの?」
ウラシマはすぐに直感した。そして、こう尋ねたみた。
「今は西暦何年ですか?」
「2018年だよ。」
なんと、ウラシマの時代から1000年以上もたった時代ではないか。ウラシマは驚愕した。
(あまりにも驚くと、人間って言葉も出ないんだな・・・。)
すると、ウラシマはもらった箱をつい落としてしまった。
「あ・・・!」
・
「ああ・・・、」
・
「あ、あ、あ、ぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
・
「ん・・・・・んんん。」
・
「さて、プレゼンの準備でもするかな。」
終わり。
約2700文字・執筆時間 30分。うーん、まだ鍛錬続けないとかな。これくらいですと、普通にAIが書いちゃいそうですよね・・・。マニュアルもよく読んでみます。※投げ銭後は、お礼が表示される程度の文章です。
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この記事は吉田喜彦個人が書いています。