茶室の数寄屋は「好き家」だ、そうです
(※前略)「グレースの神より多く、ミューズの神より少ない」と言う言葉を思い出させるような五人しか入れないしくみの茶室本部と、茶器を持ち込む前に洗って揃えて置く水屋と、客が茶室に入れと呼ばれるまで待っている玄関(待合=まちあい)と、待合と茶室を連絡している庭の小道(路地)とから成っている。茶室は見たところなんの印象も与えない。それは日本のいちばん狭い家よりも狭い。それにその建築に用いられている材料は清貧を思わせるように出来ている。しかし、これは全て深遠な芸術的思慮の結果であって