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言いたいことを言う英語の授業

言いたいことを言う。これって結構難しいと思ったことありませんか。

教師としては、生徒自身に自分考えや思っていることに気付かせるのすら難しいなと、正直思うことがよくあります。

それは、「英語力が不十分で言えない」とか「社会問題について理解していない」という以前の問題であることが多いです。

以前書いた「What did you do on the weekend?に答えられない日本の生徒をどう考えるか」でも少し触れました。

例えば、
あなたの大事なものは何ですか
あなたがオススメする音楽は?
自分が今はまっていることは?

などなど。
そう、自分に関することの質問について答えられないことが多いのです。高校生でも今まで自分について考える機会がほとんどなかったように見える子もいます。

さらに、やっぱり周りの空気を読んで本当に言いたいことと向き合わずに「これでいいや」的な所に落ち着いている生徒も多いように感じます。

自分の本当に言いたいことが分かっているけど、空気を読んで違うものを言うことを選ぶ場合はまだいいかなと思ったりもしますが、やっぱり問題は自分の言いたいことを「これ」と決められないことではないでしょうか。

そんな中で、自分のカラーを保ってユニークな発表をする生徒を見るとかっこいいなぁ!面白いなぁ!すごいなぁ!天才やん!と思います。(そして褒めちぎる)

学校にいる時は自分の思考と自由に向き合える空間であって欲しい。そう思うのは、私自身が高校生の時は、あまり自分について考える機会がなく、ひたすら大学入試のために勉強して大人になって、特に海外に出てから「私」を問いだした経験があるから特にそう思うのだと思います。周りにいた「私」を既に知っていいた人たちがカッコよかった。そして、「私」について自信をもって語れていない自分が恥かしかった。生徒にはそのようにはなってほしくないと思っています。

高校生のうちに「これが私」が見つからなくてもいいのです。「これが私なのか?」を考える時間と、「今の私はこれ」を見つける時間と、それに向き合える時間があればいいな、それを英語の授業でもっと提供できればいいなと思います。

そしてそれが見つけられない生徒への対応など、私自身ももっと勉強していけたらと思っています。


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