見出し画像

マトリックスとアトリックス

昨日、とうとうマトリックス4が公開!という情報が入ってきましたので、半年程、いや1年ほど前に書いたnoteを急遽だします。
わたしゃマトリックスが好きなんでね。へへ。


90年代も終わりという頃、圧倒的なCG技術と強烈なインパクトをもってやってきた映画マトリックス。

雑誌やらメディアにもかなりたくさん取り上げられていたと思うが、当時小学生だった私は、映画館でそれを見られなかった事を大変後悔していた。だってあの衝撃を、リアルタイムに感じられなかったんだから。(ぶっちゃけ、30代の今も後悔している)

今より、流行りはテレビで回っていた時代。お茶の間には、撮影の秘密とか、演者のインタビューとか、かなり頻繁に画面に映し出された。
銃満載なアブナイ雰囲気に、バッキンバッキンに決まった黒合皮スーツがひたすら印象に残り、なんかようわからんが無機質でカッコよく感じたのだ。

ちょうどその時代、小学生だった我々は、タイタニックにマトリックスと、今思えばまだ余力あって余裕あった日本で、あの例のポーズをして楽しんでいた。

あの例のポーズといえばみなさんお分かりだろう。船の先頭で両手を広げるポーズと、弾丸を避けるポーズだ。
船はともかく、小学生では弾丸はほぼリンボーダンスになってしまい、有り体にいえばダサかった。が、皆こぞって真似した。主に男子が。(あれも確かワイヤーアクションでしたよね。)
当時の真似した小中高生だった皆さんを庇うなら、アレほんとみんな真似してて、コントで弾丸避ける芸人もいれば、ワイヤー無しで同じことするガチンコな人まで出てきてテレビで話題になってたので、真似する魅力ある格好なんですよね。きっとジョジョだちのハシリ。
ダサいとかいってごめんね。

とにかくワイヤーCGアクションと、撮影の仕方まで話題になったりと、空前のアクションブームまで起こしていた気がするが、みなノンワイヤーノンCGで、それらの真似をする。
まだ、イラク戦争も貿易ビルテロもない平和がそこにあり、アメリカ主義的な何かを感じる時代。小学生の脳味噌では、革新的なものはとりあえずアメリカから生まれるイメージが、漠然とあった。
よってこの映画も、強くて新しい、そんなアメリカを象徴するように感じた作品の一つである。

そんなさなか、壁走りをたびたびしているクラスメイトがいた。まだまだリンボーダンス弾丸避けをする者がいたころ、彼だけは教室移動のたび壁をなんとか走ろうと奮闘していた。それはヒロイン、トリニティの真似である。また、私は何よりクールなトリニティが好きだった。(そして壁を走る彼のことも)

この映画では、どうしても主人公ネオを演じる、キアヌ・リーブスに目が行きがちだが、トリニティ役である、キャリー・アン=モスにも注目していただきたい。冒頭で、チュートリアルよろしくこの映画が何たるかを魅せてくれる。
そしてかなり激しい銃撃シーンの収録では、壁走り1発OKを出した彼女なので、そのクールな美しさを目に焼き付けて欲しい。
壁は走るもの。それを証明してくれる。

もう20年もまえから、基本流行最先端は追わない主義(追えないともいう)ワシ。もう見るしかないと思いつづけていたが、なんだかんだで日本公開から1年以上も経ち、たしかレンタルビデオ屋で新作はおろか準新作ですらなくなった頃、自宅のこたつに入りながら、ようやく観た。

時間も経ちすぎてるし、家庭用テレビだし、やはり迫力不足か、とつい考えてしまうが、そんなことは心配ご無用。
そして話は初見じゃ全くわからない(中学生ではね)
夢なのか夢じゃないのか困惑するネオのようになってしまうほど、急ピッチで話が進み、マトリックスって本当はなに?と思い、つい料理中の母に聞くと
「シット!」と言った表情で、「知らん!」と包丁片手に言われてしまうのだ。多分これが仮想現実だったら、きっとその包丁が脳天を突き刺し、私は確実に消されるだろう。
それを回避したいのなら、Wikipediaなんかで予習すべし。

銃撃戦にメカニカルな船内。そして唐突に始まるクンフー(本場だとこんな発音だそうな)に、会うや否やタバコを吸うオラクル。そしてクッキー。
オラクルの登場で、急に緩急つけられますが、この映画の持ち味はひたすらにアクション。まだこの段階では。
妙に正確でかつスピーディーな動きが光ります。そりゃですよね、みんなコンピュータプログラムなんだから。あれだけ肉弾戦かつ銃撃戦にもかかわらず、血も流れてるのに、汗とか体温を感じさせません。演者ほんとに人間か?
あとこの映画みると、すばやさのステータスの大事さが分かります。ま、初代ポケモンのすばやさじゃないけどさ。

大量の銃に、これまた大量の銃弾が舞い散ります。カチリン、カチリンと金属音が小気味良い。この映画の銃撃戦、主役側は基本的に弾の補充がなく、銃を使ったら捨て使ったら投げと、ほんとまぁ銃が転がります。そして相手の補充時には容赦なく、撃つ。

当たり前ですが、バッタバッタ人が死にます。でもそれも仮想現実がみせるプログラム。精神衛生上もよい映画です。
そして、2021年の今!ようやく4が上映するってさ。20年経っても色褪せないガンアクションを今こそ見るべき。(そんでもって色々とボーボーになってしまったキアヌも、バッチリ出てます。キャリー・アン=モスも!楽しみ!!)
そして我々は、20年ぶりに腰そらしてうっかりギックリしている場合ではないので要注意。

ちなみにキアヌは路上1人飯とかよくやってるけど、病院に多額の寄付をしてたりホームレス助けまくったりと凄い善い人よ。皆覚えてね。テストに出ます。

あ、あとタイトルにあったアトリックスは日本製の有名ハンドクリーム。
パッケージのイメージカラーは緑で、マトリックスとゴロも似てるので、つい、黒のロングコートにサングラスをはめ、銃の代わりにバンドクリームを手に取り
「アトリックス!」と叫べばウケること間違いなし。

と20年前から妄想し続けているが、やれば撃たれて死ぬより悲惨な死を遂げるだけなので、永遠に私の頭で封印しておく。

※これぞキアヌ!というイラストがありましたので使わせていただきました。ありがとうございます。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?