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nt
2019年2月23日 20:24
小説家の槇生が、交通事故で両親を亡くした姪の朝を引き取るところから始まる話。槇生は、朝の母親=槇生の姉とかなり折合いが悪い様子。槇生も朝も女性。類型的にも思える粗筋だが、この作品の魅力は単純な筋にはない。 タイトルがまず不穏である。「異」国ではなく「違」国。前者より後者のほうが、その「国」が自分とはっきり隔たっている手触りがある。 が、内容は不穏一辺倒ではない。二人とも不器用ながら歩み寄ろ