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人生フラフラロンドン日記 ~Week 35~

ロンドンに来てから35週間が経過。「今週は日記に書くことが何もないな〜」と悩みつつも思い返すと意外と色々とあったりする。まず高校の同級生とロンドンで再会した。僕はその人がロンドンにいることを人伝いに聞いていたけれど、まさか半年前からロンドンにいたことは全く知らなくて、連絡が取れた時にはとても驚いてしまった。ロンドンは意外と狭く、中心地では簡単に知り合いとすれ違える街だな、と東京よりも感じていたから尚更。友人の行ったことなかったTate Modernで「さ」に似ている絵を見たりする。

また違う日、日本の友人と通話しながら帰っていると、人生で初めて人が車に跳ねられる場面に遭遇した。すぐに人だかりが出来て見えなくなってしまったけど、目撃した一瞬だけは時が止まっているような感覚で、これは久々の感覚だった。その翌日、バスに乗っているとバスと乗用車がぶつかった。これは後厄だったりするのだろうか…。しばらくは身の回りに気をつけようと思う。

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The Big Moonを観にXOYOという箱に行った。普段はクラブ営業がメインなのか、やけに横長なフロア。たまたま友人を見つけて何とか見える位置に移動できたからいいものの、下手したらギリギリ何も見え無さそうで危なかった。The Big Moonは強度のあるメロディーと、歌声がスッと伸びていく感じが心地よく、何よりも本当に楽しそうに歌って、演奏する彼女らに釘付けになった。話題はThe 1975の新譜で持ちきりだけど、彼女らの新譜も最高。個人的に9月の中旬に観たtricot以来のライブだったが、この2、3週間ってのは僕にとってかなり長い期間だったなと思う。ライブは行くと最高だけど、行くまでの足取りが重い問題。それでも「ここ最近足りなかったものはこれか!」と理由もない鬱屈としたもやもやが吹き飛んだ。やはり大きい音が一番良いストレス発散。

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Rachael Daddを観にノッティングヒルへ。さすが高級住宅街、ノッティングヒルはあまり行かないこともあって、行くたびにその綺麗な街並みにワクワクしてしまう。今回はインストアイベント。会場のRough Trade WestはEastに比べるとはるかに狭いから「どこがステージなんだろう」と思っていたらレジカウンターで少し面白かった。本人も「レジがステージなのは初めて!」と笑っていた。彼女は度々日本にも来日していて(旦那さんが日本人らしい)、2020のパンデミックの時期にも来日していた貴重なアーティスト。青葉市子や寺尾紗穂が好きな人は是非とも聴いて欲しい。燃える焚き火のような、流れる川のような優しさの中に、ポジティブな力強さを感じる音楽を作る人。雑多なレコ屋の中にいたのに、目を閉じると自然の中にいる気がした。

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オープンしたばかりのBattersea Power Stationに行った。発電所をリメイクしたショッピングモール。閉鎖から40年弱の時を越えてのオープンらしい。最寄駅に降り立つと、2本の煙突が印象的な巨大な建物が目に入った。周りはいかにも近未来的なマンション群。雰囲気は東京の臨海部っぽい。ロンドンでは、あまり感じたことのない懐かしさで新鮮だった。当のショッピングモールは、まだ60%ぐらいしかお店がオープンしていない。「2023年オープン!」という文字まであって、出揃わなくてオープンする姿勢に笑ってしまった。正面が芝生になってることもあるのか、犬を連れている人が多く、沢山の犬が見られて幸せだった。そこかい。

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甘やかすなら甘やかせれば良いのに、変に自分に何か課して、ただただ鬱屈と何も手付かずな日々を送っていたけど、やっとそのモヤモヤから抜けられたような気がする。この街に住んで半年以上経っても、外に出ると未だにワクワクすることに気づいた。友達に会いたいし、食べたいものも沢山あるけど、今は日本に帰りたくはない。適度な寂しさと自信のある今の生活もだいぶ気に入っている。もっとこうなりたいって理想像もある。自分は自分を選ぶから、早く誰かに選ばれたいから、こそ叶えたい。日本に帰った時に、日本での生活がもっと好きになるための、今なんだなと思う。もっともっとかっこいい人になりて〜という気持ち。イギリス生活はまだまだ続く。

トッポギは一生食べたい

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