見出し画像

人生フラフラロンドン日記 ~Week 53~

ロンドンに来てから53週間が経過。あまりにも日記の更新が遅すぎた。自己満足に過ぎないこの日記を誰が読んでいるのかはわからないけど、先週の日記が翌週の金曜になるなんて…。来週からはちゃんと月曜には。今は手足動いていないと落ち着かない気持ちなので。

イギリスに来て1年が経った。一瞬を切り取れば終わらないように永く感じる時もあったけど、驚くほどに早く過ぎ去った気もする。たくさん泣いて、たくさん笑って。比率で言えば泣いた方が多いか。それでも嬉しいことも山ほどあった。ロンドンの街を歩いていること、大好きなアーティストと話せたこと、遠くの友人を想う時間の愛おしさに気づけたこと、全てが財産のように感じる。いきなりまとめみたいですが。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

1.

25才になってもチョコがうらやましい。今年のバレンタインは何も予定がないかと思いきや、いつもの友人たちが家にカレーを食べにきた。人にご飯を作るとなるといつも以上に緊張するものだが、心配をよそにカレーは美味しく出来上がった。調理の簡単さと人に喜んでもらえることを考えるとスパイスカレーはかなりコスパが良い気がする。ただし奥は深い。彼女たちからバレンタインだからとバラの花束をもらった。しかしイギリスでは日本と逆で男性が意中の女性に何かを送るらしい。モリソンズの安い板チョコしか送らなくてごめんよ。僕たちは相変わらず約束の時間にまともに集まれないけど、そんな不器用なところも含め居心地がいいのかも。いつもありがとう。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

2.

華金はIslington。ケロ・ケロ・ボニトのサラちゃんがDJをするということで、DJ名はCryalot。かっこいい。今回はArea 11というバンドのサポートだったからトリ前の40分ちょっとの尺だったけども、彼女がメインのイベも見てみたくなってしまうプレイングだった。平成トランスからハイパーポップまで縦横無尽。色々懐かしすぎる。大トリのArea 11はロンドンではびっくりするくらいのエモ/ポップ・パンク過ぎて笑ってしまった。展開がずっと予想通り、でもたまにはこういうバンドもいいな。青春の音がしてました。あと合唱の声が野太かった。エモオタクしかいなかった。ケロ・ケロ・ボニトは何故かずっとフランスのアーティストだと思っていたけど、南ロンドン発だったし、なんならMixB(在英邦人向けの交流サイト)の掲示板で結成したらしい。ちょっと面白かった。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

3.

人に花をあげることももらうことも嬉しい。日曜日はずっと行ってみたかったColumbia Road Flower Marketに。ロンドンの人は植物が好きなのかな。よく花を抱えている人を見かけるけど、案の定、日曜限定の花市は予想以上の人で賑わっていた。かく言う自分もプレゼントでミモザの花束を買った。花束を抱えている人にはいつも見惚れてしまう。人に花を贈る喜びを久々に思い出した。日本にある好きな花屋さんの店主が「花は手軽に人にあげることができる生きているもの」とおっしゃっていたことを思い出す。あの日は一生に一度のような大事な日で、贈る花束もとても悩んでいたけど、店主さんがそう教えてくれて綺麗な花束を作ってくれた。結局、花を贈ることは自己満足なのかもしれない。けれどいつか枯れてしまうような終わりのあるものを贈れることは、その時間を象徴する・彩るものであると信じているから、これからも大切な人には花を贈っていきたい。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

18才の僕はまさか25才の僕が海外にいるとは思っていなかった。敷いてもらったレールからは外れてばかりで、親にはずっと心配をかけていて、押せばすぐ崩れてしまうような状態だけど、それでもなんだかんだで1年間をロンドンで生き延びた。1人じゃ到底無理だったこと。1年経って日本を発つ時に見送ってくれたあの娘とは終わってしまったけど、イギリスに来なかったら出会えなかった人たちも沢山いる。なにが正解かをずっと考えていた1年だったけど、なにも正解じゃなかったし、なにも間違ってもいなかった。すり抜けていったものに手を降って、新しく集まるものと残ったものを大切にしていきたい。色々な人にいつも助けられてばかりで、僕は本当に幸せ者です。全てに感謝しています。ちゃんと返さないといけないものばかりです。頑張らなきゃ。イギリス生活はまだまだ続く。

初ビャンビャン麺、でもこれは刀削麺らしい?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?