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切なくて甘い、初恋の記憶。

「もっと積極的に」
いつも通知表に書かれていた言葉。

そんな私が、いつも積極的だったこと。
それは恋すること。

◇ ◇ ◇

小学5年生の時に好きな人がいた。
彼は転校生だった。

それからもそうだったように、
やっぱり一目ぼれだった♡

体育館での全校集会の時に、
転校生の紹介があり、
そこで初めて彼を見た。

彼は舞台の上だったから、
遠くて小さくしか見えなかったけど、
気になってしかたなかった。

◇ ◇ ◇

彼と私は、同じクラスになった。
もうかなり遠い記憶だから、
二人でどんなことを話したかは
思い出せない。

でも私はずーっと彼を
見つめてたと思う(笑)

私は、好きな人が出来ると、
その人から目が離せないから、
誰が好きか、わかりやすいとよく言われる。

給食の後は、掃除だった。
私は彼と班が一緒だったので、
掃除の場所も一緒。
その時は、空き教室を掃除してたと思う。

彼はとにかく給食を食べるのが早くて、
食べ終わるとふらりと
どこかに行ってしまう。

私は食べるのが遅かったから、
ギリギリまで食べて、
慌てて掃除の教室へと向かった。

班の皆は揃っていて、掃除開始。
私の好きな人に、
他の男子が話しかけてた。

「〇〇は給食を食べた後、
どこにいってるんだよ?」と、

どこに行ってるんだろう?
私もずっと気になっていた。

「この教室で時間をつぶしてるよ」

いい質問をしてくれた!!
私は心の中でガッツポーズをした!

小学生の時って、特に女子は、
女同士でつるんでいたから
(どこに行くにも一緒、
トイレに行くのも一緒)
そこから一人抜けて、
男子に話しかけるっていうのは、
なかなか勇気がいる事だった。

ならば、
彼が一人でいるところを狙えばいい(笑)

◇ ◇ ◇

翌日から、私のチャレンジが始まった。
まずは、給食をとにかく早く食べる事。
残してはいけなかったので、
とにかくどんどん飲み込む。
牛乳で流し込む。

そして、
彼が教室を出たのを見計らって、
私も移動。

皆が来るまでは、二人っきりの時間だ。

突然私が現れて、彼は、
最初はビックリしてたけど、
なんだかんだ、
二人で仲良くしてた記憶がある。

その直後に私の引っ越しが決まり、
このまま引っ越すのは嫌だ。
思いを伝えたいと思って、
なぜかこの時は、
友達を連れ立って告白(笑)

怖かっただろうな。
女子4人対男子一人だもん。

その脅しが聞いたのか、
「俺も好きだ」と言ってもらえて、
晴れて両想いになった。
でも、そこは30年前の小学生。
両想いになったからと言って、
何かが進展することはなかった。

◇ ◇ ◇

引っ越しの日が近づき、
荒川の土手に、仲良しが集まって
お別れ会をしてくれた。

そこで撮ってもらった、
二人の写真は、今でも宝物だ。

引っ越しの日は、
家まで自転車で来てくれて、
一生懸命、車を追いかけてくれた。

生まれた場所を離れること、
友達や彼と離れること。
涙が止まらなかった。

引っ越し後は、よく電話をしていた。
でも、家の電話しかなかった時代、
長電話は叱られるようになり、
そのうち疎遠になってしまった。

◇ ◇ ◇

これが、私の初恋。
幼稚園の頃から〇〇君が好き
みたいな感覚はあったけど、

胸が苦しかったり、ドキドキしたり、
別れの切なさがあったり、
そういう感覚を初めて味わった、
初めての恋。

目が合うと恥ずかしそうに目をそらす、
君の顔が大好きでした。

決定的な事があって、
終わった恋は思い出すことは殆どない。

でも、なんとなく、
終わってしまった恋は、
私の中から消えるでもなく、

たまに、ふらっと
顔をのぞかせることがある。

そんな風に終わった恋は、
どこにいくんだろう?
ずっと私の中に残るのかな?
それともいつか消えるのかな?


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