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四季折々の光彩に出逢う


日差しが弱まってきて秋の風が梨の瑞々しさのように吹き抜けてくるんだろうと思うと、

忙しい日々の中でゆとりを持つことが一番の近道のようにも感じてならないのだ。

 人を傷つけることも四季折々の光彩をただ感じるだけで優しくなれる。

 本を読まなくても、宗教の会員にならなくても幸せは最もこの、心臓に既にある。

 むしろ旅をしなくても、

私たちの部屋には窓があるだろう? 

 そこから風が吹くだろう? 

 これ以上の幸せはないし、そして同時にこれ以上の幸せが世の中には溢れているのだから見失わないことだ。

それさえできればいい。 

 私はそんなことに触れていたら、顔まで変わってしまった。

余裕のないときの顔は悪い意味で地雷系だった。

目が不必要に大きくて肌は荒れていて、何か誘拐犯に監禁されていてその誘拐犯に恋をしてるようなロリ系漫画の主人公のようだった。

でも、今は、肌のトーンが明るくて目がスッキリしてる。髪も黒髪でシャンプーの香りがして、前みたいに個性はないが、どこか清潔感がある気がする。

春夏秋冬を好きな人と過ごすうちにどんどんナチュラルに綺麗になれる気がして、

今私は梨を食べたい。

 皮は残したままで栄養ごと食べて、

ひっそりと一人の部屋でオレンジ色の薄い口紅を塗りたい気分だ。

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