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アンチワーク哲学【ホモ・ネーモ】

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「労働なき世界」を実現するため「アンチワーク哲学」を紹介するマガジン。なぜ、誰1人労働しない世界が可能なのか? を徹底的に考察しています。
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2024年2月の記事一覧

広告宣伝について【アンチワーク哲学】

広告宣伝について【アンチワーク哲学】

※三色団子さんのつぶやきから始まった記事なわけだが、実を言うとコメント欄で解決はしている。が、他の方々のためにもそういう観点はカバーしとかないとなぁと思って、詳しく書くことにする。

※いきなり本題から読みたい方は、区切り線までスライド推奨。

以下が三色団子さんのつぶやきである。

軽く文脈を説明しておこう。

三食団子さんは、まとも書房の立ち上げプロジェクトに参加いただいているのだが、その中で

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性悪説について思うこと【アンチワーク哲学】

性悪説について思うこと【アンチワーク哲学】

僕は基本的に人を信頼しきって生きているが、裏切られたと感じたことはない。それに、人はたいてい僕の期待に応えてくれる気がしている。その結果、僕の考えは一般的に性善説だと呼ばれるものに近いと思う。ベーシックインカムを訴えるのも、僕が性善説的な発想を抱いているからだろう。

しかし、世の中には性悪説を信じ、人をジロジロと値踏みし、簡単に信用しない人もいる。人間なんて厳しく監視しなければ怠け、裏切り、利己

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母性の行き場がない【アンチワーク哲学】

母性の行き場がない【アンチワーク哲学】

光浦靖子が「母性の行き場がない」と言うとき、その発言はいき遅れた独身女性の自虐ネタとして受け止められるが、もう少し真面目に考えるべきだと思う。

この発言は、いくつかの前提の上で成り立っている。

女性は普遍的な母性を持っていて、自分の子ども以外にも母性を注ぎたくなることがある。

しかし本来、女性が母性を注ぐべき対象は自分の子どもである。

そのためには結婚して自分の子どもを産まなければならない

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価値の領域には踏み込まない【アンチワーク哲学】

価値の領域には踏み込まない【アンチワーク哲学】

資本主義に批判的な人は、価値の領域に踏み込みがちである。要するに「手作りの料理を楽しむべきであって、資本主義の権化であるマクドナルドなんか社会に必要ない」とか「ルイヴィトンが欲しいと思うのは広告に踊らされた偽物の欲望であって、もっと人間本来の欲求を追求しよう」みたいなことを言うのだ。

僕はよくその手のポジショニングをしていると勘違いされるのだが、実をいうと違う。僕はともかく人が欲望するのであれば

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「嫌だ」のトレーニングをしよう【アンチワーク哲学】

改めて考えれば「金」とはイノベーションであった。

常に首元にナイフを突きつけることなく他者を強制的に働かせる方法について、過去の支配者たちはきっと頭を悩ませていたことだろう。どうすれば朝から晩まで自分の命令に従わせることができるだろうか。どうすれば荒野で鹿を狩る人々の元に逃げ出さないだろうか(万里の長城は、異民族の侵入を防ぐためではなく、自国民を逃さないために作られたという説を僕は信じている)。

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教育の力ってすげー【アンチワーク哲学】

教育の力ってすげー【アンチワーク哲学】

大人と赤ちゃんの最大の違いはなにか? それは欲望を保留する能力である。正確に言えば、より大きな欲望のために、目の前の欲望を保留する力である。

大人が眠りにつこうとするとき、布団の中で目を閉じてじっとする。目を開けたい気分になっても、手足をばたつかせたい気分になっても、転がりたい気分になっても、現れてきた欲望を押さえつけて、目を閉じてじっとするのだ。

これが意外と高等テクニックであることは、赤ち

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