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アンチワーク哲学【ホモ・ネーモ】

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「労働なき世界」を実現するため「アンチワーク哲学」を紹介するマガジン。なぜ、誰1人労働しない世界が可能なのか? を徹底的に考察しています。
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2023年7月の記事一覧

コンビニとサボリーマン

コンビニとサボリーマン

トラックに乗ってあちこちに行く仕事を始めてから、コンビニの有り難みがよくわかる。車を停めてゆっくりコーヒーを飲めるスペースなど、そうそうあるわけではない。よく行くルートにある駐車場つきのコンビニはだいたいチェックし、配達を終えて一休みするのがルーティーンと化している。

すると気がつくことがある。周りも似たような人々ばかりであることに。営業車で昼寝するスーツ姿のビジネスマン。弁当を食べるトラックド

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眠いから仕事を休むことにする

眠いから仕事を休むことにする

僕は最先端のトレンドに敏感な男である。

最近はナウなヤングの間で流行っていると噂のバチェラーのシーズン1を観ていた。11時。見終わって、結果になんだか心が揺れ動いている中で寝ようとしたら全然寝付けなくなってしまった。

明日は仕事だ。6時には起きなければならない。しかし、眠れる気配が全くない。11時にはベッドに入ったが、今は深夜3時である。

無理だ。仕事は休もう。

僕は車を運転しなければなら

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Kindleペーパーバック出版の心得(メモ)

Kindleペーパーバック出版の心得(メモ)

本を出したい人にとってはいい時代である。

Kindleダイレクトパブリッシングの仕組みを使えば、パソコンとネット環境さえあれば、誰でも電子書籍や紙の本を、在庫リスクゼロで出版できるのだから。

もちろん、だからと言ってカップ麺感覚で本を作れるのかと聞かれれば、それは違う。僕は170ページくらいの比較的コンパクトな紙の本を出したわけだが、それでも執筆からページレイアウト、装丁まで合わせて20〜30

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能力主義と効率主義と酸素ボンベ

能力主義と効率主義と酸素ボンベ

まずはじめに一言宣言してみよう。

男女や人種によって能力に差はある。と僕は思っている。

いや、わかっている。それは機会の不平等などを経て社会的に構成された事実であって、実際の能力の差ではないという主張はもっともだと思う。

だがそれでも、仮に全男性と全女性の生まれつきの能力の平均値を出すことが可能だったとすれば、両者が完全に一致することはあり得ない。このことは疑いようがないだろう。

いや、わ

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労働って楽しいよね(笑)

労働って楽しいよね(笑)

『労働なき世界』などという本を出版するくらいなのだから、あたかも僕が労働が嫌いで嫌いで仕方ない怠け者であるかのような印象を持っている人もいるかもしれない。

しかし、実のところその印象は誤りである。僕はなんやかんや、働くのが好きなのだ。

前の仕事はライターでホワイトカラーで広告業界なので、ブルシットジョブ気味な仕事だったのだが、それはそれで楽しめたのだ。取材を通じた思いがけない出会い。コアな価値

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食の祝祭性と生命維持

食の祝祭性と生命維持

人間が生きていくにあたって必要な食事量は、恐らくそこまで多くない。全人類が食事量を今の半分に減らしても、餓死する人はわずかだと思う(むしろ健康になる人の方が多いはずだ)。

「食べること」とは、ほとんど祝祭的な楽しみや、コミュニケーションの口実として機能している。あるいは、必要以上の「食べといた方がいい」という義務感によって駆り立てられている。

食の大部分は、おそらく過剰なのだ。

僕は以前、1

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AI脅威論脅威論

AI脅威論脅威論

AIとはなにか、AI脅威論とはなにかを、改めて考えてみた。

そもそも現代は、生活のためのテクノロジーが停滞し、収奪のためのテクノロジーが発展している時代である。

収奪のためのテクノロジーとは、広告、マネジメント、コンサル、金融といった領域をややこしく飾り立てて大義名分を与え、スマートピンハネに仕立て上げるテクノロジーを指す。

グローバルサウスの奴隷国家やエッセンシャルワーカーは財やサービスと

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僕の労働論と、関係がないもの

僕の労働論と、関係がないもの

※相変わらず、変わり映えのしない労働論であり、これまでの内容と重複しまくっているので、そこのところはすんませんということで‥

『労働なき世界』という本は、おそらく勘違いされそうな本である。

「あーはいはい、そっち系ね」でまとめられることを、あらゆる本の著者は嫌がるだろうが、僕はその中でもかなり嫌がる部類にあると思う。

僕は結局のところ、ベーシック・インカム導入を主張しているわけだ。しかし、そ

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