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負けるが勝ち

今日ね、久しぶりに、仕事をしていてものすごい怒られたんです。
大人になって、仕事をする中で怒られることって、年齢を重ねるにつれてなくなっていきますよね。
わたしも、もぅ、そこそこいい年齢なんで(語彙力…)、怒られることって、本当に久しぶりでした。

でもね。結論から言ってしまうと、本来ならこちらが怒られる内容ではなかったんですね。
それは分かっていつつも、相手の方は、怒りの矛先をどこかしらに向けて発散するしかなかい状況であることが痛いほど分かったので、まずは一旦、受け止めることにしました。(なんか、少し偉そうな書き方になってしまいましたが…)

人って、怒りに感情が支配されている時って、もはやコントロール不能になってしまうことってありませんか?
刀を振りかざしてみたものの、ブンブン振り回しているうちに、自身も気づけばボロボロに傷を負っている…といいますか。
でも、今更大人しく刀を鞘に納めることも、もうできない…といいますか。

・・・・・・・・・・

幼少期、大好きな祖父母をみていて、二人のやり取りから、学ばせてもらったことがあるんです。
普段は、とにかく陽気で、温かく、大好きだったおじいちゃんは、一方でめちゃくちゃ短気な人でもありました。
何か癪に障ることがあると、おばあちゃんに当たり散らすんですね。
でも、おばあちゃんは、ウンウン、と小さく頷きながら、優しい微笑を浮かべながら、何も言い返さずに、小さな体をまあるく屈めて、ずーっとその怒りを受け止めてるんです。

子供ながらに、それはあまりに不公平だ、と感じて。
ある時、おばあちゃんに言いました。

おばあちゃんが我慢するのはおかしいよ。
だって全然悪くないのに!
おばあちゃんだって、言い返したらいいんだよ。
わたしに言うな!って。
怒ったらいいんだよ。

そう言うと、おばあちゃんはこう言いました。


そうだねぇ。
でも、おじいちゃんは、いつもああやって怒った後は、静かになるし、優しいおじいちゃんに戻るでしょ。
だから、言わせてあげればいいの。
はいはい、あなたが勝ちなさい、って。
おばあが負けるから、それでいいよ、って。

それを「負けるが勝ち」って言うんだよ(ふふふ)。
と、教えてくれました。


確かに、その後の二人を見ていると。
怒りまくったおじいちゃんの方が、ちょっとバツが悪そうで。
おばあちゃんは、静かに優しいオーラのまま、変わらずどっしりとそこにいて。

勝ち負けではないかもしれませんが、おばあちゃんの方が、子供ながらに”一枚うわて”に見えました。


おばあちゃんから教えてもらったこの言葉は、
大人になるにつれて、身に染みるようになった気がします。


今日、私に猛烈に怒っていたあの方の怒りが、その後うまくおさまってくれていたらいいな、と思います。
そして、明日からまた気持ちよくお仕事してほしいな、と思います。

もちろんわたしも。
今日は、怒りのシャワーを散々浴びた後、外に出て、思い切り深呼吸して「大丈夫、大丈夫」と自分をハグしましたよ笑
そして、一晩寝たら、きっとカラッと戻ると思います^^

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