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関水渚を観ろ『コンフィデンスマンJP プリンセス編』

ロマンス編を観た人はきっとわかってくれると思うが、詐欺のトリックをできるだけ明かさないようにストーリーを運ぼうとするため、主人公の仲間たちが騙そうとしているときに、「今騙そうとしてますよ」というシグナルを入れていた。観客は「騙そうとしているけど、相手が気づいてしまうのではないか」とハラハラするのだが、これ騙しのサインを演技で入れてもらわないと、ハラハラせずに淡々と流れていってしまう。

詐欺師の演技で「今騙そうとしてますよ」というシグナルをいれるのは、かなりの違和感で、そこでリアリティがガクッと無くなっている部分があった。なので、その違和感の処理は今回はどうするのだろうという気分で観たのだが、まったくの杞憂に終わった。

今回は、だれが誰を騙そうとしているか、そのトリックはという点においては、大筋で観客に明らかにされながらストーリーが進んでいく。だから普通にハラハラ、ドキドキする場面はある。それに今回、プリンセスになりすます役の関水渚さんが、スリの手下からプリンセスに成長する『マイ・フェア・レディ』(『プリティ・ウーマン』といったほうがわかりやすいか)展開がベースにあり、ベーシックな物語に乗って楽しめる安心感もある。

だからといって、『コンフィデンスマンJP』の最大の楽しみの「騙されたー」という展開がないのかというと、ぜんぜんある。マトリョーシカが中から何個出てくるんだというような、気持ちよさもしっかり残しての『プリティ・ウーマン』展開に痺れた。古澤さんの脚本が素晴らしかった。

ストーリー以外では、長澤まさみさんと関水渚さんが、富豪の遺産相続に介入する話なので、いろいろな衣装を着て、それが全てかわいいってことが最高だった。まじで関水渚さん、広瀬すずさんの妹かと思った。びっくりした。

視聴後感は前作よりも、プリンセス編の方が僕は好きでした。おすすめです。

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