月に憧れて|散文
ひとつ、ふたつ……みっつよっつ……
五つめの星を食べたら満腹になれるから
はじめまして、こんばんは
今夜も月がきれいですねと、きみが言う
ふと見あげれば雲がはしり去り
まあるいお月さまがくるりと笑った
美味しいですか、そのあめ玉は
お腹がすいてしまいませんか
おおきな月を捕まえることが出来たなら
きっとずっと寂しくなんかならないから
ひとつ、ふたつ……みっつよっつ……
いくつまで数えられたら会えますか
あの丘のうえまで走ればいいですか
木にのぼり梯子をかけてみましょうか
僕のうしろには月待ちの黒猫が座っている
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