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ブリオッシュフィユテ・ショコラオランジュ 〜折り込み生地に挑戦!

サリュー!ケイチェルおじだよ。

今日はついにブリオッシュフィユテに挑んでみました。

そもそもブリオッシュフィユテとは何ぞや?って人もいると思われるので説明しておくと、クロワッサン生地のブリオッシュパンだと思ってくれればいいかと。フランスでは昔からあるパンみたいだけど、日本では2019年にティエリー・マルクスが最初に発売して話題になったのかな?おいたんは去年、神戸屋キッチンが販売してたブリオッシュフィユテを食べたのをnoteでもつぶやいたね。

神戸屋キッチンのはチョコ味とオレンジ味があって、どっちもすごく美味しかったな。残念ながら今は販売してないみたい。

前にブリオッシュ生地のシナモンロールを作ったときに「次はブリオッシュフィユテにチャレンジしてみようかな」と書いて、実際にそのためのオレンジピールも購入して、年末の鶏レバーテリーヌに入れたりしてたわけだ。

さらに、おいたんのマカロン師匠でもあるk_baking_labさんが、バレンタインデーに美しいチョコレートロールを作ってらして、これを見ておいたんの巻き巻きパン熱も高まってまして。

しかし、後で説明するけどこの手のパンはとにかく手間がかかるし、一晩寝かせたり何度も冷蔵庫で休ませたりと時間がかかる。だから3連休でもあれば作ろうと思ってたんだけど、カレンダー見たら当面3連休はなさそう。その間にオレンジピールの消費期限も切れそうだし、思い切って今週の土日で作ってみることにしました。

この2ヶ月くらいネットで作り方を見てたんだけど、日本語でブリオッシュフィユテのレシピってほとんどないんだよね。YouTubeでケニサンさんというショコラティエの方が3種類のブリオッシュフィユテの動画を上げてらっしゃるので、そのうちチョコのやつを参考にしようかと思ったんだけど、中種法と言って少し手間のかかるやり方に尻込みしてたわけ。

そこでフランス語で探してみたら、あのチョコレートメーカーのヴァローナ社がブリオッシュフィユテのレシピ動画をYouTubeに上げてた。

ケニサンさんは日本人らしくめちゃくちゃ丁寧な作り方をされてるけど、こちらのヴァローナ社の職人さんはかなり大雑把に作ってて、これならおいたんにもできそうって勇気が湧いたわ(笑)

材料の配合などはケニサンさんのレシピも参考にしつつ、基本ヴァローナ社のレシピを元に作って行きます。

ところで、こういう折り込み生地を作るときは、折り込み回数をどうしようかという問題がある。ケニサンさんは(多分)3つ折りと4つ折りを1回ずつ。ヴァローナ社は3つ折りを3回。4つ折りは初心者には難しそうなので、冷蔵庫で冷やす手間は増えるけど、ヴァローナ社の3つ折り3回で行くことにしよう。

ちなみに、折り込み生地の層の数え方だけど、ネットを見ると諸説あってどう数えればいいのか未だに分からん。単純にバターの層を数えるだけなら、3つ折り3回は3の3乗で27層ってことになるよね。クロワッサンはこの27層で作ることが多いらしい。そうするとクロワッサンとブリオッシュフィユテの違いって何?っていう疑問が出てくる。実はおいたんもよく分からないw 形が違うだけかな?

ちなみに市販の冷凍パイシートは144層が多いらしい。日本のパン教室とかだとクロワッサンは81層で教えられることが多いのか、ネットではそれくらいの層数の作り方をよく見るな。

さらにデニッシュとの違いは何かと言われると、これもまた分からない。一般的にデニッシュはクロワッサンより層が少ない傾向にあるらしい。てか、フランスにはデニッシュって呼び方するパンがあるのかな。デンマークでは「ヴィナーボズ」と言って、ウィーン風のパンって意味らしい。デンマークからアメリカに移民したパン職人がアメリカで広めて「デニッシュ」と呼ばれるようになったそうだ。

そう考えると、ブリオッシュフィユテはフランス版デニッシュと言っていいんじゃないかという気がせんでもない。日本ではデニッシュパンが昔からメジャーだから、ブリオッシュフィユテの目新しさもなく、ネットのレシピも少ないのかもしれないね。

前置きが長くなったけど、それでは作っていきましょう。材料でーす。

<ブリオッシュフィユテ・ショコラ・オランジュ>
小麦粉:125g(強力粉100g、薄力粉25g)
砂糖:15g
塩:2g
ドライイースト:3g
全卵:52g(1個ぶん)
牛乳:30g(写真では出し忘れてます…)
バター:15g
バター(折込用):80g
オレンジピール:適量
チョコベビー:適量

昨日のクイズ、「スコーンを作って欲しい」のみっちゃん、同じくスコーンのぽなちゃん、「ハリネズミパンがいいなあ」のりょうこさん、みなさんが食べたいものは分かりました(笑) 「オレンジ香るチョコチップのせブリオッシュ」のユイじょりさん、まさかパートフィユテで来るとは予想外だった?「パネトーネ」のk_baking師匠とパタ師匠、パネトーネってイタリア版ブリオッシュってことでいいんですかね?

で、「チョコチップオレンジデニッシュ」とお答えのPezioさん、「チョコとオレンジのクロワッサン」のきこぺんさん、「パンオショコラ」のancoさん、前述の通りブリオッシュフィユテはデニッシュやクロワッサンと同じような折り込み生地なのでお三方を優勝とします!

大部分の方は、まさか折り込み生地にチャレンジするとは思わなかったようですね。それでは無謀なチャレンジをご覧ください。

まずはバターをクッキングシートで包んでひとまとめに均します。

これくらいかな。

これは冷蔵庫で冷やしておきます。次にデトランプ(生地)作りです。ボウルに強力粉・薄力粉・塩・卵液を入れ、レンジでぬるま湯程度に温めた牛乳にドライイーストを混ぜたものを入れます。

カードで混ぜます。

2〜3分カードで混ぜたら台に移し、手で捏ねます。前回のブリオッシュほどじゃないけど、ややベタつくくらいの生地だ。

15分ほど捏ねたらバターを混ぜ込みます。

さらに15分捏ねます。例によってHIIT状態で押しつけて伸ばし&叩きつけるを何度もやったんだけど…

相変わらずグルテン膜なんてできやしねえ。何なのもう。おいたんの手からグルテン生成を阻害する物質でも出てんのかな?まあ捏ね方が悪いんだろうなあ。

とにもかくにも、綺麗に丸めて1時間発酵させます。冷蔵庫に入れる前のフロアタイムってやつだけど、ヴァローナ社レシピではやってなかった。前回普通のブリオッシュロール作ったときもフロアタイムはなかったな。

バター多めの生地だしコタツ発酵ではなく、蓋してそのまま。1時間後にガスを抜いてラップして冷蔵庫で一晩寝かせます。

翌朝の今朝。冷蔵庫からバターと生地を取り出します。冷蔵庫のなかでも生地はパンパンに膨らんでるね(パンだけに、なんつって)

台に打ち粉をして、生地を伸ばします。バターの2倍になるくらいまで。

折り畳んでバターを包みます。

さて、ここからが正念場。折り込み生地作りの最大の難所と言っていいだろう。ネットを見たら、クロワッサン作りでとにかく多くの戦士がここで倒れてる。バターを包んだ生地を伸ばしていきます。

麺棒でトントントントン♪ヒノノニトンしながら(ぽなぴに先にやられたー、くそぉ)、バターがズレないように、そして生地が破れないように優しく伸ばします。ある程度伸びてきたら麺棒を転がしながら。

折り込める長さになったら3つ折りします。

ラップで包んで冷蔵庫に30分入れて冷やし固めます。冷凍庫に10分って手もあるらしいけど、固めすぎるのも失敗の元らしいのでここはオーソドックスに冷蔵庫で。

ニチアサの日課で掃除してたらあっという間に30分たったわ。

写真は省略するけど、さらに生地を伸ばして3つ折りして、また冷蔵庫。30分後に冷蔵庫から出してさらにもう1回伸ばして3つ折り。そして冷蔵庫で30分。掃除も終わったわ。

さて3回の3つ折りと冷蔵庫タイムが終わったあと、いよいよ成形だよ。

まずは生地を広く伸ばして、

とサラッと書いたけど、ここが一番の難所だった。グルテンの形成が進んだのか生地が縮みやすくて非常に伸ばしにくい。さらに表面に空気の気泡が出たりして、それを手で押して端っこに寄せたり。少しでもベチャっとしたらすぐ打ち粉するのにも気を付けつつ、ときどき持ち上げてマットに張り付かないようにしないといけないし、とにかく気を使う作業だった。

端っこを包丁でカットして形を整えます。ここでバターの層がちゃんとできてるか確認するらしいけど…

層っぽくはなってるけど、焼いてみないことにはイマイチ分からん。まあここでもし失敗を確認したとしてもどうしようもないんだけど。

とりあえず、3等分しようかな。前回のブリオッシュロールがやや小さめだったから、今回はカップに合うように大きめにしたい。

上にオレンジピールとチョコベビーを乗せます。

レシピ使っておきながらヴァローナ社のチョコじゃなくてごめんよ。でも、日本人でチョコベビー美味しくないって言う人いないはず。子供の頃、一度食べ始めると止まらなかった記憶がある。ヴァローナのチョコじゃなきゃイヤと言う人とは友達になれないね。

これをクルクル巻いてカップに入れます。

これで二次発酵させます。えーと、時間はどれくらいかな?と思ってヴァローナのレシピ動画見たら「2H」って書いてあった。ケニサンさんのレシピが30分くらいだからそんなもんだろうと思ってたら、2時間とは…

フランス人って、仕事は大雑把でも気長に待つのは得意なんかな。おいたんも滞在許可証の申請のときに、ボビニーの役所の外で氷点下に近いなか2時間、さらに中で2時間待たされたことがある。パン作りでもとにかく気長さが必要なのかもしれない。

ちょうどお昼だったので、皿うどんをサラッと作って(なんつって)食べて30分。さらに半年サボってた筋トレを数日前から再開したので、ここぞとばかりに。

で、ここまでをnoteに下書きしたりしてたら2時間経ちました。いい感じに膨らんでたので、表面に溶き卵を塗ります。

さらにオレンジピールも。チョコベビーはさっき生地に乗せたあとうっかり残りを全部食べちゃった。

切れ端も丸めて、砂糖をふってミニシュガーデニッシュにしよう。

焼き時間はピカールのクロワッサンを焼くときの180度20分で様子を見ることにしました。

で、焼き上がる前にコアントローでシロップを作っておきます。水45gとグラニュー糖30gを煮立たせて、コアントロー30gに混ぜます。

ここまできたら卵もシロップも省略せずに徹底的にやるよ。

20分経ちました。じゃじゃーん!

真ん中のやつが焦げたけど、他2つはいい感じじゃない?

シロップを塗って、さらに180度で3分焼きます。

できあがり!

ティエリー・マルクスみたいなブリオッシュフィユテじゃん!いや、それは言い過ぎか。でも見た目はなかなか良いよ。問題は中身。焦げたやつをカットしてみます。

外はパリパリ。中はふっくら。ピカールのクロワッサンみたいな感じだね。クロワッサン作りをする人達が言う「蜂の巣」かどうかは分かんないけど。

もう今日は夕食もこれでいいや。2個目いってみよう。

みっちゃんみたいに手にかざしてみた。おっさんの手じゃ元も子もないが、ブリオッシュフィユテのフォルムは可愛らしいでしょ?

神戸屋キッチンのやつと同じような食感だから中の出来も悪くないと思う。ただ、個人的には焼き立ての方が好き。

というわけで、お菓子作り歴1年未満、かなり大雑把なおいたんでも作れたんで、ぜひnote製菓勢は気軽に折り込み生地にチャレンジしてみてはいかがかな?ヴァローナの動画見ると勇気出るよ(笑)

おわり。


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