学び支援事業ディレクターとして
2019年3月、認定NPO法人Kacotam(カコタム)に二人目の常勤職員として着任しました。職名は、学び支援事業ディレクター。
すごく大雑把な名称です。2018年末に、Kacotamの事業は、学び支援事業・コンサルティング事業・アドボカシー事業の三つに再編されたばかりで、ほとんどの活動が学び支援事業の中に入っています。
つまるところ、学び支援事業ディレクターという職は、何でも屋さんということです(苦笑)。
実際、まだまだ成長途中の団体ということもあり、代表との業務分担は、事業部門で分担するというよりも、新しい取り組み・継続の取り組み、対外部のこと・対内部のことというようなくくりでの業務分担になっています。
現場の活動の様子は、FacebookやKacotamのWEBページなどで逐次報告出していますが、「職員って何やってんねん!」という声がどこかからそのうち聞こえて来そうなので、noteで少しずつ綴ってみようかと思います。
前置きはこの辺に。今日は、学び支援事業ディレクターとしての着任時にスタッフ向けに展開したことについて、少し補足したものをご紹介します。
大切にしたいこと
着任時、挨拶に替えて、学び支援ディレクターとしてカコタムクレド(Kacotamの活動において大事にすることやルールを定めたもの)の中から、特に大切にしていきたい部分(以下)をスタッフに共有しました。
少し補足しましょう。
「現場を中心に考える」
常勤職員が二名体制となり、今後も活動が広がっていって、徐々に団体としての規模感も大きくなっていくはずです。組織が大きくなると意思決定に関わる人と現場の人の間での分断が起きがちです。
Kacotamの学習支援は、子どものその日その日の調子だったり、各学習支援の拠点ごとの雰囲気の違いだったり、均一ではない多くのことの上で動いています。現場でその瞬間でしか感じられない、判断できない”何か”がある気がしています。それをないがしろにしてしまっては、Kacotamに関わる人がよく口にする「カコタムらしさ」というのが消えてしまう気がしてならないのです。
今はまだ自分自身も学習支援の最前線に入っていますが、団体規模が大きくなり職員が増えれば現場からは離れて行くことでしょう。そんな日が近い将来に現れても、このことは忘れてはならないと強く思っています。
「楽しいかを常に問う」
カコタムの「タム」の由来「楽しむ」とつながる部分でもあるので、特に大切にしたいことに入れました。利用する子が楽しく学べるというのはもちろんですが、ボランティアのスタッフが大半の活動なので、やっている側も楽しくなければ活動が続かないとも思います。その辺のバランスをうまくとっていくというのも、きっと職員の仕事なのでしょうという念もこもっていたりいなかったりします。
「今日の目の前の子どもに何ができるかを考える」
活動後の振り返りや、活動の改善を考える会議の中で、個別の事例についての対応策を考えて、「次にAくんに会ったときに、●●してみよう」というような話が出ることがあります。しかし’、次会ったときには、振り返りや会議で想定した状況とは全然違う状況になっていて、「●●してみよう」は全く使えないものになっていることがしばしばです。
それぞれに多様な背景をもった子たちが集まっているので、僕らの想定などすぐに超えてくる子どもらを前にしたら、その瞬間瞬間の子どもの様子に合わせて、できることをしていく(あるいは、なにもしない)というのはとても大切だと考えています。といっても、何かを想定して、準備をしておくということも大事だとも思います。
「出る杭は伸ばす」
Kacotamが目指す社会は、「すべての子どもたちが学びの機会に出会い、自己実現に向けて挑戦できる社会」です。「自己実現」に向かう上で、その子が持つ”よさ(ストレングス)”は、大きな原動力になるものだと思います。だから、それを大事にしていきたいと思っています。
Kacotamが取り組む「子どものやりたいをカタチにするプロジェクト」はそのことに特化した取り組みだと思います。
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斉藤は奇跡的に、いろいろな巡り合わせに恵まれ、ライフワークとして取り組みたかった課題に取り組めるNPOで常勤職員として働きつつ、興味関心の強かった世界(IT)の会社でも働けています。
働き方改革が進んでいる(!?)らしいですが、斉藤のような働き方が、奇跡的ないろいろな巡り合わせによってできるものではなく、一つの選択肢として能動的に選びに行けるようなものになったらいいのになと思ったり思わなかったりします。
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