クラロワ日本一決定戦 | 2017 #tb | (6)9月大会
”けんつめし”を除く8人中7人が初の決勝進出という、新鋭揃いの9月大会。「日本一決定戦」の月別大会もこれが最終月。終わりが近づいてきた。
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2017年に開催された「クラッシュ・ロワイヤル」初の”競技系”公式イベント「クラロワ日本一決定戦」についてふりかえっていく連載企画の第6回では「9月大会」を特集する。
5月に始まった月別大会もこの9月が最終月。THE FINALに進むことのできる32選手中30選手はこれで出揃った。「日本一決定戦」も残すところは、残り2選手を選ぶワイルドカードと最終決戦THE FINALのみ。
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Overview
「クラロワ日本一決定戦」(Clash Royale Crown Championship 2017, CRCC 2017)とは、2017年5月から11月にかけておこなわれた「クラッシュ・ロワイヤル」で日本初となる”競技系”公式イベントのことだ。
まず、誰でも参加可能な”日本一”を決める大会が5カ月連続で開催される。そして、獲得ポイント上位30名とワイルドカード枠2名の計32選手が、秋の「THE FINAL」で”真の日本一”を争う。その上、「THE FINAL」の優勝者は、冬のロンドン「世界一決定戦」へ招待される・・・という少年マンガを具現化したかのようなストーリーであった。
月別大会の最終回となる「9月大会」の流れはこの通り。1000人大会を使用した1次・2次・3次予選がおこなわれ、それを突破した8人のファイナリストたちがトーナメント形式の決勝を戦った。3次予選と決勝トーナメントの様子は、クラロワ公式制作のYouTube番組としてライブで配信された。
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9月大会 1次予選
「クラロワ日本一決定戦」9月大会1次予選は、9月6日(水)・7日(木)の2日間おこなわれた。集まった参加者の数は、9,617名。これで、全5回の月別大会の延べ参加者数は、41,230名になった。・・・すごない?
残念ながら、9月1次予選に関するファミ通Appの記事は見つからなかった。
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9月大会 2次予選
「クラロワ日本一決定戦」9月大会2次予選は、9月10日(日)におこなわれた。激しい競争率の1次予選を通過した200名の猛者たちが、さらにここでわずか16名になる。
カスタム大会の結果は以下の通り。2次予選を1位通過したのは、maru.。
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9月大会 3次予選
「クラロワ日本一決定戦」9月大会3次予選は、9月17日(日)におこなわれた。公式ライブ配信の出演者は、MC:藤井サチ、ゲーム実況・解説:ドズル、応援団長:きおきお。(※きおきおは、これが日本一決定戦の公式番組への初参戦となった)
注目選手みかん坊やは、前月8月につづいて2次予選を突破したが、またしても3次予選の壁に阻まれる結果となった。しかし、ライブ配信ではけんつめしとの対戦が3度ピックアップされ、その度に激戦を繰り広げて番組を沸かせた。中にはゲーム内の観戦者数が2700人を超える試合まであった。
この日のカスタム大会の結果は以下の通り。2次予選を通過した16名がさらに8名へと絞り込まれた。3次予選を1位通過したのは、5月大会 3次予選以来2度目の1位通過となるけんつめし(クラン:ジェンコ・オリーブ商会)。
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9月大会 決勝
「クラロワ日本一決定戦」9月大会決勝は10月1日(日)におこなわれ、クラロワ日本公式のYouTubeチャンネルでライブ配信された。出演は、MC:エレキコミック(今立進・やついいちろう)、 アシスタント:藤井サチ、実況:岸大河(StanSmith改め本名に。体調不良から復活!)、解説:ドズル、応援団長:きおきお。
9月大会決勝では、5月以来となるけんつめしがスタジオへ登場。7月におこなわれた「クラッシュアジア・クラウンカップ」決勝ラウンドのユニフォームをわざわざ着てきたのは”これが戦装束だ”という意思表示だろう。
なお、6月・7月・8月と3大会連続優勝のRADWIMPSだったが、この9月大会ではなんと1次予選で敗退してしまうという”まさか”が起こっていた。
9月大会決勝トーナメントの結果は、以下の通り。(準々決勝はBO1、準決勝・決勝はBO3)。
9月大会の頂点に立ったのは、準決勝でスタジオのけんつめしに競り勝った新鋭のGC(廃人会)。準優勝はベルク(オーシャンブルー)。
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▽準々決勝 第1試合
"甘いバルーン職人" あめだま vs "炎の三銃士アタッカー" ベルク。きおきお情報によると、”陸上部・高1” vs ”バレー部・高2”の対決となった一戦は、バレー部員の勝ち。
▽準々決勝 第2試合
"ホグライダー番長" れいちぇる♡ vs "ナニワのエレキ小僧" お好み焼き好まないHIROYA。互いに相手の出方を伺ってお見合い状態が続くが、動き出してからは早い。れいちぇる♡のインドラがタワーに刺さって勝負あり。「SNOWがうまいのでれいちぇる♡さんに注目したい」とやついいちろう。
▽準々決勝 第3試合
"長野の高回転魔術師" GC vs "アイゴレ仮面参上!" *SHIROKUMA*。きおきお情報によれば、"ゲーセンのメダルを3万枚持ってる"男 vs ”特技は蚊をつぶすこと”な男の対決。相手デッキにクロスボウがあると読んでロケットを温存していたGCの勝ちとなる。
▽準々決勝 第4試合
"三重の巨スケマスターの弟※" リュウぽん vs "ゴーレムを愛しゴーレムに愛された男" けんつめし。「BO1なんで勝ち負けももちろん大事ですけど楽しみたいです」と戦前に語ったけんつめしが、イメージに無いホグをあやつってナイスゲームとなる。
(※”三重の巨スケマスター”とは6月大会決勝に出場したことりのこと)
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▽準決勝 第1試合
"ホグライダー番長" れいちぇる♡ vs "炎の三銃士アタッカー" ベルク。Game1、Game2共にベルクの”付けたしユーノ”が心憎い働きでダメージを積み重ねていく。決勝進出1人目は、ベルクに決まる。
▽準決勝 第2試合
"ゴーレムを愛しゴーレムに愛された男" けんつめし vs "長野の高回転魔術師" GC。新鋭GCが3ゲーム連続の「枯渇」デッキで優勝候補けんつめし相手に金星を挙げる。「まさか同じデッキ(枯渇)3つ来るとは思わなくて・・・」とけんつめしも素直に脱帽。もう1人の決勝進出者は、GCとなる。
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▽決勝
"長野の高回転魔術師" GC vs "炎の三銃士アタッカー" ベルク。Game1、「ジャイ・メガナ」という重量級2枚積みのベルクのデッキに、GCのペッカ採用がドンピシャでハマる。Game2では、準決勝でけんつめしを破った「枯渇」デッキをくりだして、GCが連勝。
「クラロワ日本一決定戦」9月大会、優勝は新鋭のGC!
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9月大会 優勝は”GC”
「クラロワ日本一決定戦」の9月大会で優勝したのは、"長野の高回転魔術師" GC(廃人会)。彼と準優勝のベルクに共通しているのは、前月までの累計ポイントランキング上位50名に名前がなかったということ。5月から8月までの予選に彼らが参加していたのかどうかは分からないが、この9月に急激に頭角を現したのだ。正直な話、当時も今も彼らについてのデータは少ない。
9月大会で月別大会は終了になるが、有力選手が1次2次予選で敗退したり、無名の新鋭が続々名乗りを上げたりと、日本クラロワ界の選手層の厚さと盛り上がりがこの月は目立った。中高生プレイヤーが多いことを考えると、「16歳以上」という年齢制限で参加できなかった実力派プレイヤーも少なくなかったはずだ。クラロワの競技シーンの先は明るい。
「クラロワ日本一決定戦」が日本クラロワ界に火をつけることに成功した1つの証明、それが9月大会でのGCの初優勝だったのだと思う。
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9月大会 Topics
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1.9月大会優勝者予想
「クラロワ日本一決定戦」ではTwitter連動プレゼントキャンペーン企画として「優勝者予想」が毎月おこなわれていた。決勝のライブ配信で発表されたその途中経過はこの通り。
ダントツの1番人気は、5月大会の優勝経験者けんつめしだった。8人中唯一の決勝進出者であり優勝経験者。妥当だろう。
3番人気のリュウぽんは、実は6月大会決勝に兄のことりが出場した際の選手インタビューにも同席していた。兄弟での決勝進出はおそらく大会唯一。
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2.“日本一決定戦”累計ポイントランキング
8月大会終了時点の「クラロワ日本一決定戦」累計ポイントランキングがこの表。9月大会の結果、4位につけていたけんつめしが18pt(3位タイ)を獲得して、RADWIMPSに次ぐ2位に浮上した。
THE FINALに進むことのできる32選手中30選手はこれで出揃った。残り2枠はワイルドカードで決めることになっている。
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3.三銃士・三銃士・三銃士
前月大会から仕様上の変更はなかったが、それでもデッキの流行り廃りがおこるのが、カードゲームの面白いところ。
8月大会の”群雄割拠”な環境から、9月大会の2次予選、3次予選では三銃士デッキが猛威を振るう環境へと変化した。「これはさぞ三銃士だらけの決勝になるのだろう」と思ったら、一転して三銃士デッキが鳴りを潜める結果となった。三銃士が流行ると見て、自分が使うのではなく対策する側に回る選手が多かったということなのだろう。
かくして、ゲーム環境はさらに流行り廃り、巡っていくのだった。
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4.けんつめしの9月大会優勝への道
5月大会以来決勝の大舞台から遠ざかっていたけんつめしだったが、この9月大会は”選手”として決勝進出に全力を傾けると同時に、”YouTuber”としてそのプロセスを積極的に動画化し発信していた。
勝負だけを考えれば手の内をさらすことにはリスクがあるが、視聴者を巻き込み”他人事”を”自分事”化していった彼の姿勢は、アマチュアながらも発想が既にプロだった。そして見事に決勝大会へ進出してしまうのだから、これは一層目が離せなくなるというものだ。
▽9月1次予選突破
▽9月2次予選突破
▽9月3次予選1位通過
▽9月決勝直前生放送
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Next...
ふりかえり連載、次回は「ワイルドカード」編。お楽しみに!
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