見出し画像

Supercell | 「クラクラ」「クラロワ」と同じ世界観をもつ新作ゲーム3本の開発を発表。くわしく解説します!

2021年4月2日、”モバイルゲーム開発の雄” Supercell社が開発中の新作ゲーム3本の情報を解禁しました。

今回はその発表内容のまとめと、今後に向けて注目していきたいポイントを整理して解説していきます。


開発中3タイトルの名は、「Clash Quest」「Clash Mini」「Clash Heroes」

”Supercell、開発中3タイトルの同時発表”。この驚きのニュースは、2021年4月2日動画で全世界に初公開されました。(日本語字幕もあるので、ご視聴の際は「字幕オン」で!)

エイプリルフールとまちがわれないようにか、4月1日から1日ずらしての発表だったのも心憎いですね。確かにその配慮が必要なレベルのサプライズでした。

今回開発中であることが発表されたのは、この3本の新作ゲーム。

1. Clash Quest(クラッシュ・クエスト)
2. Clash Mini(クラッシュ・ミニ)
3. Clash Heroes(クラッシュ・ヒーローズ)

3タイトルとも「Clash of Clans」(クラクラ)、「Clash Royale」(クラロワ)と同じ世界観を持つ”Clash ユニバース”に連なる作品です。

画像15

ベータテスト以前の開発初期段階で情報公開するというのはSupercellにとって初めてのことですし、寡作なあの会社が一挙に3本発表というのも初めてのこと。期待が膨らむ一方ですね!

それでいて、「完全に別チームだから、クラクラとクラロワは新作の開発からは影響を受けないよ」「クラッシュの世界ではないゲームも開発中だよ」「世界中のプレイヤーとコンテンツクリエイターのおかげだよ」といったメッセージも盛り込むあたり、隅々まで行き届いてるプレゼンでした。

それでは、各タイトルの中身を見ていきましょう。


1. Clash Quest(クラッシュ・クエスト)

画像1

Clash Quest(クラッシュ・クエスト)
https://twitter.com/ClashQuest
・Game Lead: Touko
・Producer: Jimmy
・開発: 本社ヘルシンキチーム

1本目に紹介された「Clash Quest」(クラッシュ・クエスト)は、『ターン性で戦術的な冒険ストラテジーゲーム』。ジャンルで言うと、パズルRPG系でしょうか。

画像2

敵を倒したり、村をやっつけたりして、Quest(クエスト)をクリアしながら、島々をめぐっていくことになりそうです。


▽新要素・その1
Clash Questには、クラッシュ系として初めて”敵(Villan)”が登場。クラクラ・クラロワのキャラクターには善も悪もなく、プレイヤーはすべてを使えたわけですが、今作のボスは討伐対象専門なのかも?

画像3

▽新要素・その2
Clash Questには、”アイテム”が初登場。あのアイテムがほしいとか、どのアイテムを装備しようかとか、作戦を考える楽しみが増えそう。

画像4

▽オープンベータテスト
2021年4月6日に、はやくも一部の国でOBTが開始。日本はまだかー!


2. Clash Mini(クラッシュ・ミニ)

画像5

Clash Mini(クラッシュ・ミニ)
https://twitter.com/ClashMini
・開発: Supercell上海スタジオ
・Game Lead: Fan
・Community Manager: Vladislav

2本目は「Clash Mini」(クラッシュ・ミニ)。新たな戦場は、テーブルの上でボードゲームです。”クラッシュ世界の住人たちが遊んでいるボードゲーム”という設定のようです。ジャンルで言うと、「オートチェス」などに代表されるオートバトラー系に見えます。

画像6

『とっつきやすい気軽な戦略ゲーム』が目標で、クラクラやクラロワよりも戦略面にフォーカスした作品とのことです。


▽注目点・その1
Clash Miniのミニはミニチュアのミニ。各キャラクターはボードゲームのコマのようにデフォルメされていて、かわいい! このまま机に飾りたい...

画像7

▽注目点・その2
Clash Miniには、これまでのクラッシュ世界にはいなかった新キャラの姿がちらほらと。この盾を持った子や、魚の剣を持った子は一体?

画像8

▽オープンベータテスト
時期未定。気になる人は事前登録しておこう。


3. Clash Heroes(クラッシュ・ヒーローズ)

画像9

Clash Heroes(クラッシュ・ヒーローズ)
https://twitter.com/ClashHeroes
・開発: Supercell上海スタジオ
・Game Lead: Nan

3本目は「Clash Heroes」(クラッシュ・ヒーローズ)。『様々なキャラで構成されるチームを作って、クラッシュの世界を旅するゲーム』とのことで、ジャンルで言うならアクションRPGやアドベンチャー系になりそう。

画像10

これまでのクラッシュ系と雰囲気が異なる画面作りなのは、開発にUnreal Engineが使われているからかもしれません。『まだ開発の初期段階』なので、今回発表の3作品の中では一番待つことになりそうですね。


▽注目点・その1
Clash Heroesの公開映像にはバーチャルパッドが確認できる。つまり、クラッシュ系で初めて、自分でキャラを操作できるゲーム! 「ああー、そっちに行かせたかったんじゃないのに!」の悲劇が今作にはない訳ですな。

画像14

▽注目点・その2
『短く気軽な冒険もあれば、ゴブジャイアントやゴーレムと戦う難しいものまで』、様々なバリエーションの冒険が用意される。ゴブジャイ強そうー!

画像11

▽注目点・その3
複数人協力バトルができる(PVでは3人共闘が確認できた)。ブロスタのような3v3モードだったり、PVEでボスに挑むモードがあるのかも?

画像12

▽注目点・その4
本作でも新キャラの登場が予告されている。上の画面にも”Royal Cook”!?

▽オープンベータテスト
時期未定。気になる人は事前登録しておこう。


Point 1: Clashユニバースがもっと広がる!

ここからは、今回の発表を受けて今後注目していきたいポイントを何点か解説していきます。

画像20

まず1つめは、Supercellが”Clashユニバース”を広げることに本腰を入れた、ということです。

”Clash世界”の中心には「クラクラ」と「クラロワ」という2本の世界的大ヒット作がある訳ですが、Supercellはこれまでもゲームの外へユニバースを広げてきました。たとえば、アニメ「Clash-A-Rama」シリーズや、3DCGアニメ「クラッシュ物語 クラウンとスケルトン兄弟」などの映像作品。たとえば、公式ショップ(※休止中)でのグッズ販売や、リアル拠点「Supercellラウンジ」。先月には、「アートブック」も発売されました。

▽Clash-A-Rama(クラッシュ・ア・ラマ)

▽クラッシュ物語 「クラウンとスケルトン兄弟」

▽Supercell Lounge

そこへ今回、満を持して、本丸とも言うべきゲームの分野で一挙に3本もの新作が投入される訳です。

すでに”Clashユニバース”のファンな我々にとっても大歓迎ですし、多彩な入り口が用意されることで新たなファンが入ってきたり、新たなコンテンツクリエイターが誕生するであろうことも喜ばしいです。

”よだれを垂らした半裸の金髪ひげもじゃ男”ことバーバリアンが、”配管工”や、”靴を履いたネズミ”、”クモ男”といった世界に名だたる”ユニバースの主役”たちの仲間入りする日もそう遠くないのかもしれません。


Point 2: 上海スタジオという挑戦

画像16

これまでのすべてのSupercell作品は、本社のあるフィンランドのヘルシンキで開発されてきました。しかし、今回発表の3タイトル中2タイトルは、新たに立ち上げられたSupercell上海スタジオで開発されています。これは大きなチャレンジです。

ゲームファンにとってこれがどういう意味を持つかと言うと、本作が成功し、彼らの世界で2つ目の拠点であるSupercell上海スタジオでの開発が軌道に乗れば、Supercellが開発するハイクオリティの新作ゲームがこれまでよりハイペースで世に出され、遊べるようになるということです。

上手くいってほしい!


Point 3: 新規3タイトルのeスポーツ展開は?

画像18

今回の発表では特に触れられていませんでしたが、新作3ゲームのeスポーツ展開はどうなるのでしょう? 予想をしてみました。

Clash Quest(クラッシュ・クエスト)

・公開範囲からは基本的にソロでPVEを楽しむゲームに思える。PVPがあるとすれば、1v1のリアルタイム対戦モードだったり、スコアやタイムを競う形の対戦形式が追加されるのではないか? 
・あまりeスポーツ向きではない気がするが、のんびりとマイペースに楽しむ方向性の、カジュアルなゲームになるのかも? 新作ゲームが何でもかんでもeスポーツ化しなくてはいけない訳ではないので、それはそれで有り。新たなファン層も開拓できそう。

・eスポーツ期待度:★★☆☆☆

Clash Mini(クラッシュ・ミニ)

・公開範囲からは”1v1”のPVPが確認できる。他のオートバトラー系にあるような”多対多”のモードも今後発表されるかもしれない。
・操作スキルが不要の戦術重視ということで、反射神経や即興性の重要度が下がる分、クラクラ・クラロワより高い年齢層もターゲットになりそう。30代、40代のトップ選手とかプロ選手とか、もしも誕生したら熱い!

・eスポーツ期待度:★★★★☆

Clash Heroes(クラッシュ・ヒーローズ)

・公開範囲からは3人での協力プレイが確認できる。PVPなのかPVEなのかはよくわからなかったが、両方あってもおかしくはない。
・ブロスタのように多彩な対戦モードが用意される可能性もある。
・”Clash”系で過去イチのハンドスキルが求められるタイトルになりそう。チームありきなのもeスポーツと相性が良さげ! 

・eスポーツ期待度:★★★★★


Point 4: 最大の関門はSupercell自身?

画像19

新作3タイトルに期待が膨らむ一方ですが、水を差すつもりはないものの忘れてはいけないことがあります。それはこの注意喚起、『1つ覚えておいてほしいのは、これらの新作がまだ開発の初期段階にあるということです。まだ発展途上であり、多くの変更が起こり得ます』という件です。

ご存じの通り、Supercellはスマートフォン向けゲームで世界的なヒット作を連発してきたグレイトなゲーム開発会社です。グローバルリリースした5つのゲーム全てが10億ドル(1000億円)の売上を達成しているのは恐怖に近い偉業です。

ただし、決して”百発百中”な訳ではありません。

彼らの目標は「世界中で何十年も遊ばれるゲーム」と非常に高く設定されており、そこに到達するためにプロジェクトやアイデアは厳選されます。しかも、βテスト段階まで開発が進んでいたとしても、目標が達成できないと見るやそのプロジェクトは躊躇なく中止になるのです。

画像21

近年の開発中止作品
Hay Day Pop(~2021)
Rush Wars(~2019)

ここで出て来るのが、”失敗から学べたことをシャンパンで祝おう!”というSupercellの有名な文化です。にわかには信じがたいですが、生み出されるゲームもユニークならば、生み出す会社自体もユニークですね!


遠回りをしましたがつまり何が言いたいかって言うと、今回発表された3タイトルが正式リリースまでたどり着くかどうかは未知数だってことです。

開発チームは「世界中で何十年も遊ばれるゲーム」という高い目標を目指して作っていくし、プレイヤーの声も聞いて良いゲームに近づけていくけれど、届くかどうかは彼ら自身にも分からないのです。そして、過去の事例を見るに、イザとなればSupercellは遠慮なくバッサリ行く会社であります。

個人的には新作3本が3本ともグローバルリリースまで進む可能性は低いと予想しています。もし3本ともグロリリまで届いたら、大変な快挙だと思ってます。それくらい、Supercellの判断はシビアですから。


画像13

HomPage(最新情報と事前登録) 
https://clash.com/

最後に事前登録の案内です。ここにメアドを登録しておくと、日本で遊べるようになったときにメールが届く仕組みになっています。

皆さん、忘れず登録しておきましょう。
で、その日が来たら速攻で遊びましょう! 
もちろん、感想や意見はSNSでばんばんシェアしましょう! 

コミュニティによる草の根の応援や、建設的な意見やアイデアの1つ1つが、新作をグローバルリリースへ導く手助けになる、かもしれません。

あなたはどのタイトルを遊んでみたいですか? ■



+ 関連News

▽国内メディア

▽海外メディア


+ 関連SNS

▽けんつめし

▽バケホク

▽kabutom

▽Seth


+ Information

画像17

HP(最新情報と事前登録) https://clash.com/

1. Clash Quest(クラッシュ・クエスト)
YouTube  / Twitter / Instagram

2. Clash Mini(クラッシュ・ミニ)
YouTube / Twitter / Instagram

3. Clash Heroes(クラッシュ・ヒーローズ)
Twitter / Instagram


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


Good luck!



Point Ex: リーク死すべし。慈悲はない

少し脱線してしまうし、Supercellには何の罪もない話だけど、最後にもう1点だけ。

今回のサプライズ発表の前、SNS上でタイトルとロゴがリークされました。せっかくのインパクトに泥がつけられてしまったのは実に残念な事でした。

リークの何がどう残念だったか伝えるために、たとえ話をします。

あなたが真剣にお付き合いしてきた相手がいて、プロポーズすることを決心しました。そして、するからには一生の思い出に残るようにと、いつどこでどうやって伝えようか、時間とお金をかけて真剣にプランを練ってサプライズの準備をしてきたとします。

しかし、いざプロポーズ決行が直前に迫ったある日、友人(とこれまで思っていた人間)がSNS上で友人知人に向けてこんな投稿を拡散しました。「あいつが指輪買ってるとこ見ちゃった!写真はこれな。あいついよいよプロポーズするんだぜwやっとかよw遅いっつーの。サプライズとかバレバレだわ。応援したい人拡散ヨロw」。

投稿を消してくれ、なんでこんなことをしたんだと問い詰めたら、「俺2人とも好きだからよ!悪気はないし法律違反はしてないから投稿はもちろん消さないぜwこんだけファボリツ付くってことは俺が支持されてるって証明だよね。応援してるぜ!結婚式も呼んでくれなw」と悪びれもしない様子を想像してみてください。

そんな輩、僕は無理です。奴らにエサを与えてはいけません。


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?